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俺が頼んだ能力は神達の中での普通じゃない!!

白林

不思議森。

「起きて……。起きて……。」

誰かが俺を揺さぶってくる。

「あと、少し……。待てって。」

 昨日戦ったり、森の中歩きっぱなしで疲れてる俺はまだ、夢の中(見てないが)にダイブしていたかった。

俺を揺さぶっていた手が止まる。

「わかった。でも……あと少しがどのくらいか……教えてほしい。」

聞き慣れない透き通った綺麗な声が横から聞こえる。

 俺がうっすらと目を開けるとボサボサした、目が隠れるほど長い灰色の髪と少しタボッとした服を着ている少女がいた。
昨日の少女だった。

「目が覚めたのか?」

「ん……。よく眠れた。」

「そうか。それよりお前森の中で何してたんだ?」

「私は……帰る場所がない。だから、一緒にいても……いい?」

「いや、答えになってないぞ。」

「邪魔になったら、どっか行けって言ったら……ちゃんといなくなるから……。駄目……?」

 少女は不安げにこちらじっとを見つめてきた。

「それは別に良いけど……。」

「ありがとう……。」

少女はそう言うと少し微笑んだ。

「あと、私はお前じゃない……。ティナ。」

「悪かったなティナ。俺は悠太だ。」

俺がそう言うと、ティナは満足そうに頷いた。

 それから、俺とティナは昨日来た道を戻り始めた。

ティナはずっと俺の後ろを無言で歩いている。

 何か話題をと思っても、俺も人付き合いが苦手な方でなにも思い浮かばなかった。

気まずいまま、一時間くらい歩いても昨日の路地裏につかなかった。

「なんか、道間違えたか?」

「この森……一日ごとに構造……変わるから。」

ーーどんな不思議な森だよ!?

「なら、どうすればいいんだ?」

「こっち……。ついてきて。」
そういうとティナは歩きだした。

それから一時間くらいたつと、昨日の路地裏についた。

「なんでわかったんだ?」

「匂い……?」

「鼻いいんだな。」

「ん……。」

 そんな会話をしながら俺たちは路地裏を歩いた。

昨日、シェラと戦った場所に彼女の死体がないことから、何処かに逃げたんだろうと安心した。

そして、俺たちは路地裏を抜けた。

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