人気高校生バンド───花鳥風月
新しい友達
花鳥風月の演奏が終わり、歓声や拍手であふれかえる。
「うわぁぁ⋯!やっぱり先輩方は凄いなぁ。
僕、鳥肌立っちゃった⋯!」
俺のいたすぐ隣から声がした。
見ると俺より身長の低い⋯160cmくらいだろうか。
マッシュルームのように丸く切りそろえられた髪型が特徴的な男の子が俺の隣で目をキラキラさせながらステージ上の花鳥風月のメンバーに夢中になって見ている。
(こいつ、俺と同じクラスなのか?)
新入生は、青・赤・緑・オレンジ・黄色・紫の六色の色にそれぞれ割り当てられ、ネームプレートに自分の名前とその色が刻まれる。
色は、それぞれのクラスを指す。
ちなみに俺は赤だ。
そして、俺の隣にいるこいつのネームプレートも⋯赤だった。
「ん?君も僕と同じ新入生なんだね!!
僕の名前は【如月郁兎】だよ!⋯君は?」
俺の視線に気づき、俺に話しかけてきた如月郁兎という人物。
如月郁兎(きさらぎ いくと)
俺がこの学校で初めてできた友達。
髪型や身長の低く、見た目の可愛らしい風貌から女に間違われること多数。
面倒見が良く控えめな性格で、大好物は熱々のおでん。
「⋯俺は西城詩音。」
「詩音くんかぁ。いい名前だね!
これからよろしくね!詩音くん!」
ニコッと微笑み、手を差し伸べて握手を要求してくる郁兎。
⋯⋯いい名前、か。
自分では女らしい名前と好いてはいなかった名前だが、いい名前と褒められると嬉しいものがある。
「ああ、こちらこそよろしくな。郁兎」
俺は、郁兎が差し伸べてくれた手を取り握手をした。
入学式も終わり、俺は家を出るため帰り支度をし学校を出ようと玄関に向かおうとした時、背後から声がした。
「詩音くん!えっと、良かったら僕と一緒に帰らない、かな⋯?」
誰かと思い、振り返ってみると郁兎だった。
緊張しているのか少し俯いている。
「ん、いいよ。一緒に帰ろうか。」
俺が承諾すると一気に嬉しそうな顔になる郁兎。
様々な表情をコロコロと見せる郁兎を、男ながら可愛いな、と思いながら共に玄関に向かい、靴を履き替えて学校を出る。
「詩音くんって兄弟とかいるの?」
何を話したらいいのか考えていた俺に郁兎が話しかけてきた。
「ん?いるよ。兄貴が一人。」
「え?!お兄ちゃん?
いいなぁ。僕もお兄ちゃん欲しかったよ〜」
「良くないよ。兄貴横暴だしさー、いても邪魔なだけだよ。⋯郁兎は兄弟いるのか?」
「僕は、姉と妹が一人ずつ!
女に挟まれて産まれちゃったから大変だったよ〜
この髪型だってお姉ちゃんの好みだし」
ブーブーと文句を言いながら、髪の毛を触る郁兎。
楽しい。
最初はこの学校に一人で来て不安だったけど、さっそく友達ができた。
しかも同じクラスだ。
明日からの学校生活が楽しみになってくる。
「⋯あっ、僕家こっちなんだ!
詩音くん!また明日学校でね!!」
「おう。またな」
そう言って曲がり角を曲がる郁兎。
よし、俺も早く家に帰ろう。
「うわぁぁ⋯!やっぱり先輩方は凄いなぁ。
僕、鳥肌立っちゃった⋯!」
俺のいたすぐ隣から声がした。
見ると俺より身長の低い⋯160cmくらいだろうか。
マッシュルームのように丸く切りそろえられた髪型が特徴的な男の子が俺の隣で目をキラキラさせながらステージ上の花鳥風月のメンバーに夢中になって見ている。
(こいつ、俺と同じクラスなのか?)
新入生は、青・赤・緑・オレンジ・黄色・紫の六色の色にそれぞれ割り当てられ、ネームプレートに自分の名前とその色が刻まれる。
色は、それぞれのクラスを指す。
ちなみに俺は赤だ。
そして、俺の隣にいるこいつのネームプレートも⋯赤だった。
「ん?君も僕と同じ新入生なんだね!!
僕の名前は【如月郁兎】だよ!⋯君は?」
俺の視線に気づき、俺に話しかけてきた如月郁兎という人物。
如月郁兎(きさらぎ いくと)
俺がこの学校で初めてできた友達。
髪型や身長の低く、見た目の可愛らしい風貌から女に間違われること多数。
面倒見が良く控えめな性格で、大好物は熱々のおでん。
「⋯俺は西城詩音。」
「詩音くんかぁ。いい名前だね!
これからよろしくね!詩音くん!」
ニコッと微笑み、手を差し伸べて握手を要求してくる郁兎。
⋯⋯いい名前、か。
自分では女らしい名前と好いてはいなかった名前だが、いい名前と褒められると嬉しいものがある。
「ああ、こちらこそよろしくな。郁兎」
俺は、郁兎が差し伸べてくれた手を取り握手をした。
入学式も終わり、俺は家を出るため帰り支度をし学校を出ようと玄関に向かおうとした時、背後から声がした。
「詩音くん!えっと、良かったら僕と一緒に帰らない、かな⋯?」
誰かと思い、振り返ってみると郁兎だった。
緊張しているのか少し俯いている。
「ん、いいよ。一緒に帰ろうか。」
俺が承諾すると一気に嬉しそうな顔になる郁兎。
様々な表情をコロコロと見せる郁兎を、男ながら可愛いな、と思いながら共に玄関に向かい、靴を履き替えて学校を出る。
「詩音くんって兄弟とかいるの?」
何を話したらいいのか考えていた俺に郁兎が話しかけてきた。
「ん?いるよ。兄貴が一人。」
「え?!お兄ちゃん?
いいなぁ。僕もお兄ちゃん欲しかったよ〜」
「良くないよ。兄貴横暴だしさー、いても邪魔なだけだよ。⋯郁兎は兄弟いるのか?」
「僕は、姉と妹が一人ずつ!
女に挟まれて産まれちゃったから大変だったよ〜
この髪型だってお姉ちゃんの好みだし」
ブーブーと文句を言いながら、髪の毛を触る郁兎。
楽しい。
最初はこの学校に一人で来て不安だったけど、さっそく友達ができた。
しかも同じクラスだ。
明日からの学校生活が楽しみになってくる。
「⋯あっ、僕家こっちなんだ!
詩音くん!また明日学校でね!!」
「おう。またな」
そう言って曲がり角を曲がる郁兎。
よし、俺も早く家に帰ろう。
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