センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

9884話 ミシャンドラモデルと、薬宮シリーズ。


 9884話 ミシャンドラモデルと、薬宮シリーズ。

「一般人の中だと、そこそこ高い存在値を持ち、激昂で存在値を上げるスペシャルを持つ、か……感情によりバフがかかるスペシャルなど、さほどレアでもないし、上昇率もゴミ……魔力とオーラの練度もゴミ……精神の邪悪さだけは、そこそこ上質で、犬として使うのも悪くはないレベルだが……『ミシャンドラ』に対する害意を、私が放置するわけにはいかないのでね」

 そう言いながら、
 イケメンは、ホアノスの首をガシっと掴む。

 ギリギリィイイと、ゆっくり締め上げていくと、
 ホアノスは、

「うぐっ、ぎぃい! は、離せぇえ!」

 『死』が意識をかすめて、さらに、火事場のクソ力が湧いてでる。
 怒りの感情に生存本能をかけたブースト。

 人生最大級のパワーを出すものの、
 しかし、相手が悪すぎた。

 と、そこで、イケメンは、

「俺は、バリアブル・ミシャンドラ・クロートと言う」

 唐突に自己紹介をはじめた。

 イケメンの彼――クロートは、

「――『真・神帝陛下』のおかげで、『大半』を取り戻せたから、名前の記憶も戻っている……だが、バリアブルの方にも愛着が出てきたから、どっちも名乗っているというわけだ。『バリアブルの名前だったから、真・神帝陛下にお会いすることが出来た』――というわけでもないのだが、まあ、ゲン担ぎみたいなものだな。少なくとも、なにか利益的な意味があって、この名前を大事にしたいというわけではない」

 などと、まったく意味の分からないことを口走る。

 ホアノスに理解させる気など、クロートにもないようで、
 クロートは、一切の配慮なく続けて、
 ホアノスに、

「貴様が壊したいと渇望している『ミシャンド/ラ』は、私という『最高位悪魔の器』を媒体にして作成された薬宮シリーズ。お前が欲望を抱いたのは、『私の部分』ではなく、『薬宮シリーズの部分』だが……しかし、『世界』は『ミシャンドラ』に対する不快感だと結論づけた。世界というのは、『循環』のために『悪意』を許容するくせに『ラインを超えるのは許さない』という、きわだってメンヘラな気質を持つ。――そのおかげで、私は、ここにくることができた。蝉原と違い、制限の大半が無い状態……くく……ありがたい話だよ、本当に」

 そう言いながら、ホアノスの首を、さらに締め上げていく。
 ホアノスの顔がだんだん青くなって、しゃべることもできなくなってきた。

「お前らのおかげで、私は、真・神帝陛下に尽くせる。その礼として、比較的、楽に殺してやる」

 などと言いながら、しかし、一気に首をへし折ることなく、
 ゆっくり、ゆっくりと締め上げていく。
 まだ、ギリギリ、酸素を取り込めているが、もうそろそろ呼吸ができなくなってくるだろう。
 それが理解できたホアノスは、恐怖心から、
 最後の抵抗をこころみる。
 全力であがき、もがき、どうにか、クロートの手から離れようとするのだが、
 しかし、クロートの筋力が異次元すぎて、抵抗が、まったく意味をなさない。

 ホアノスは、白目になる。
 頭が動かなくなってくる。
 ホアノスは、最後に、

「たす……けて……ごめん……なさい……」


「センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く