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88話 『神闘システム』と、『コスモゾーン・プロテクトシステム』は、『根源』に同じソースが使われている。


 88話 『神闘システム』と、『コスモゾーン・プロテクトシステム』は、『根源』に同じソースが使われている。

 今回の特別講義という名の修行で、
 最も花開いたのは間違いなくザンクーマン。

 『ポールのワンダーマン』――『タナカ・イス・ザンク』は、
 センとの闘いを通して、新たな扉を開きまくっていた。

 バーチャと戦った時にも大きく成長できたが、
 センと戦っていると、もっと、もっと、激しく成長できた。

 簡単に言えば、非常に相性が良かった。
 センとザンクは、とにかく、かみあっている。

 『性格』の視点でいえば、一ミリも合っていないため、友達にはなれないが、
 しかし、『ダンスの相手』としては、ほとんど完璧だった。

 イメージ的にはジグソーパズルのピース。
 お互い、『異常に歪な形』をしているため、なかなか、ぴったり合う相手がいない。
 だからこそ、これまでは、どちらも、孤独であり孤高だった。

 しかし、センとザンクは一致している。
 性格は合わないのに、波長はピッタリと合う。

 そんなセンと『高次の鍛錬』を続けた結果、
 ザンクの可能性は大きく開かれた。

 センの動きをトレースした上で、
 センと高次の対話を続けることで、
 ザンクは、イカれた速度で神闘を理解していく。

 もちろん、こんな短時間で、神闘を『体現』できるわけではない。
 『体現』となると、絶対的に、『果て無い研鑽』を必要とする。
 ザンクの武は、まだまだお粗末。
 『現闘』の段階ですら、未完成と呼ぶのすらおこがましいレベル。

 しかし、神闘に対する『高次の理解』は、
 『相手に神闘を使われた時』の『非常に有効な対策』になる。

 それだけではない。
 神闘に対する高次理解は、
 そのまま、コスモゾーンへの理解にもつながっていく。

(今のザンクさんなら……もっと高く飛べる)

 それは自惚れではなく、間違いのない確信。

 『今の自分の可能性』を試してみたいと思ったザンクは、
 センとの鍛錬を終えた後で、ポール(モナルッポ)に。

「ちょっと用事があるから、しばらく留守にする。あとは好きにしとって」

 そう言い残すと、
 そのまま、

「限定空間ランク12」

 亜空間へと引きこもっていった。


 ★



 誰もいない、何もない、体育館サイズの、真っ白な空間に一人。
 ザンクは、その場であぐらをかき、

「神闘のシステムを紐解けば、コスモゾーンのプロテクトにメスを入れることもできる……はず……たぶん……知らんけど……」

 ザンクはたどりつく。
 『この世界における真理』の一つ。

 ザンクが看破した通り、
 神闘というシステムと、コスモゾーンを守護しているプロテクトのシステムは、
 実のところ、『根源』に同じソースが使われている。

 ただし、根源が同じというだけで、
 そこから先の手法や技法では、まったく異なるスキルが使われている。
 『幼〇戦記』と『オーバ〇ロード』は、どちらも同じ異世界モノだが、まったく違う――みたいな感じが、もっとも近くて、あるていど遠い例え。

 ――だから、神闘を理解しただけでは、コスモゾーンのプロテクトを攻略することはできない。
 本来であれば。

 ――だが、ザンクの場合は話が別!
 ザンクさんは、暗号解読に特化した鬼才。
 その点に関して言えば、大いなる田中家の中でも突出した異才。
 『ヒント』と『カギ』さえあれば、
 どれだけの難易度を誇るパズルであろうと、こじ開けることは可能。

「完全に開くんは、まだまだ無理……けど……禁忌の一部に触れることは可能……」


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