センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
59話 煉獄サバイバルの視察。
59話 煉獄サバイバルの視察。
「好きにすればいいと思うが、一応言っておくと、煉獄サバイバルは、下手したら、終わるまで2週間以上かかるぞ」
その発言に、ドーキガンが、眉間にしわをよせて、
「……に、2週間……ですか……」
「ああ。煉獄サバイバルは、あのクソでかい霊山で、『最後まで生き残る最も優秀な一チーム』が決まるまで『お互いを、全力でつぶし合う』という、耐久型のサバイバル。潜伏することに特化したチームが持久戦を覚悟した場合、長期化はまぬがれない」
「……なるほど……」
「最後の1チームが決まった段階で煉獄サバイバルは、強制終了だから、はやいと半日で終わることもあるが、まあ、そんなことは稀だな。煉獄サバイバルで最優秀になったチームは、『龍試』と同等の高単位をもらえるから、みんな、とにかく必死で生き残ろうとする」
ゾーン魔法学校では、『龍試』と呼ばれている『異常に難易度の高いテスト』がある。
基本的に、龍試は『よほどのハイスペックな存在』でない限り『合格するのは不可能』な次元の頭おかしいテスト。
基本的に、『学年最高クラスの実力者』しか龍試の単位はとれないが、
今回の煉獄サバイバルでは、誰にでも可能性はある。
サバイバルが始まる前の『チームを決める段階』から勝負は始まっており、優秀な者とチームを組めれば、自分の実力が足りなくとも、勝ち抜くことは可能となる。
仮に、優秀な者とチームを組めなくとも、本番で、『上位者が潰し合う』などの幸運が舞い込めば、漁夫の利で、最優秀チームの称号をかっさらうことも不可能ではない。
そんな理由もあって、みな、目をギラつかせて、
死に物狂いで、『最後まで生き残ろう』と必死になっている。
見つかりにくい場所を見つけてイモろうとする参加者が続出したり、
漁夫の利一本狙いで、とことん力を温存するチームが続出したり、
そんな流れもあって、
毎年、ほぼ例外なく、泥沼長期化する。
「ゾメガさんの視察というのは、サバイバルが終わるまで、終わらないのですか?」
「ああ。視察と言っても、見ているだけではなく、陛下もサバイバルに参加するからな」
「参加?」
「サバイバル中は、一定時間ごとに、学生に『ミッション』が課せられ、それに失敗したりすると、教師やゲストが『狩人』として学生チームをつぶしに出動する」
だから、隠れているだけだとヤバいのだが、
しかし、そんな状況でも、
『誰かがミッションをクリアしてくれるだろう』
と、タカをくくって、
一歩も動かずジっと隠れ続けるチームも、
毎年、必ず、大量に存在する。
「陛下が本気を出したら、学生レベルだと、一瞬で、全員がチリになってしまうから、もちろん、陛下が出現するエリアを区切ったりなど、配慮はされているが」
その話を聞いたザンクは、
(……逃○中みたいやな……)
などと、呑気なことを考えていた。
今は、並列思考中なので、『それ以上』の推察に届くことはないが。
――エレは、続けて、
「今年の学生は、非常に優秀な者が複数名いると報告を受けている。そういう場合、基本的には長期化するから……ここで待つとすると、最悪、2週間以上待たなければいけない、という可能性もあるぞ」
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