センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

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後日談(3) 貴族を誘拐(ゆうかい)するクロート&デビナ(三人称視点)。


 後日談(3) 貴族を誘拐(ゆうかい)するクロート&デビナ(三人称視点)。

 センと蝉原が遊んでいる間、
 クロートとデビナは、
 蝉原の命令で、『貴族の誘拐(ゆうかい)』というミッションをこなしていた。

「……『サロ・バグディナのような、善良な一般人』だと、『好き勝手』できないから、さらうなら『典型的なクズ貴族』を選んでさらってこい」
 ――というのが、蝉原からの命令。

 クロートとデビナは、丁寧に下調べをしてから、
 六大魔王の中でも最高格の魔王『カルカディナ』の領地に出向き、
 『上位に位置する貴族』を拘束(こうそく)して、
 天空の城まで連れてきた。


「き、貴様らぁあああ! この『キース・ノビリアーノ』に手をだして、ただですむと思うなよぉおお! 私の王は、六大魔王の頂点、真祖カルカディア様だぞ! 貴様ら全員、拷問してから殺す! 一族郎党(いちぞくろうとう)皆殺しだ! 友人、知人というレベルでも殺す! 二度と、私にナメたマネができないよう、徹底的に犯して、痛めつけて、そして、殺す!!」


 連れられた貴族は元気いっぱいだった。
 この時代の貴族というのは、要するに、『魔王軍の高官』である。
 『魔王の種』をもってはいるが、開花しきってはいない――というレベルの存在が、貴族として、魔王につかえるのである。

 『優れた存在値』と『特権階級としてのプライド』をあわせ持つ、選民意識(せんみんいしき)のかたまり。

 ――それが彼、『キース・ノビリアーノ』

「私は、カルカディナ魔王軍(まおうぐん)第15魔団の軍団長キース・ノビリアーノだ! わかるか! 貴様らのような下賤(げせん)の者とは、存在の格が違うのだ! わかったら、さっさと、この拘束をとけ! いつまで、私を見下している! 見下すのは私の側で、貴様らは、私の足をナメるのが仕事だぁあ!」

 魔王軍は、だいたい、どこも似たような編成で、
 詳細は以下の通り。

 ・魔王「1名。2名いるところも」存在値300~500。
 ・魔軍司令「宰相(さいしょう)や右腕と呼ぶ国もある。だいたい1名」存在値280前後。
 ・直属護衛軍「親衛隊や四天王など呼ぶ国もある。だいたい5人以下」存在値250以上。
 ・軍団長「だいたい6つぐらいの軍団を持つのが一般的。中には20ぐらいの軍団を持つ魔王軍もある。そんな軍団の長をつとめる役職」存在値150~200。
 ・上級兵「係長みたいなもの。上級兵の中でも階級があり、だいたいは、一等上級兵、二等上級兵、三等上級兵と呼称されている。どの魔王軍でも、だいたい10~100人ぐらい」存在値100前後。
 ・一般兵「数は国によってまちまちで、だいたい500人~10000人ぐらい」存在値30以上。


 つまり、キースは、それなりに地位が高い存在である。

 だからこそ、ここまで傲慢(ごうまん)になれる。

「聞いているのか、カスどもぉ!」

 元気いっぱいのキースに対し、
 まず、クロートが、

「ブタの調教か……得意な仕事ではないな」

 そう言いながら、
 手のひらに、少しだけオーラをこめて、
 パシィイインッッ!
 と、キースの頬にビンタをいれた。

「ばはぁああっ!」

 ホッペが真っ赤になり、鼻血が飛び出す。
 ジンジンする頬の痛みを感じながら、
 キースは、
 クロートをにらみつけ、

「き、貴様ぁあああ!」

 と、そこで、デビナが、

「クロート、マジでブタの調教が苦手なんだな! そんなんじゃ話にならねぇぜ! みにくいブタは、こうやってしつけるんだよぉ!」

 そう叫びながら、
 デビナは、右手に毒々しいナイフを召喚して、
 キースの全身に、少しずつ、切り傷を入れていく。

 毒が徐々に、キースの体をむしばんでいく。

「うぶぅ……うぇえええっ……」

 体が紫に変色して、
 ゲロを吐き出すキースに、
 デビナは、

「苦しいだろ?! え?! 苦しいよなぁ?! けど、まだ、調教ははじまったばかりだぜ?! かはは!」

「や、やめろ! なぜ、こんなことをする!」

「なにを不思議そうなツラしてんだ! てめぇも散々、他人にやってきただろう! てめぇが『幼女好き』で『拷問好き』な、真正の変態だってのは調べがついてんだ! これまでに、何度も、罪のない幼女を拉致(らち)して、痛めつけて、犯して、殺してきたんだろ! で、『キレてきた親』を火あぶりにして殺したりしたんだろ?! いい御身分(ごみぶん)じゃねぇか! 別に、てめぇの趣味をどうこういうつもりはねぇ! どんな遊びをしようが、てめぇの自由さ! けど、好き勝手やってきた報(むく)いは受けねぇとはぁ! 他人にやったことは、自分にかえってくる! それが、『自然の摂理(せつり)』ってもんだぜ! かはは!」


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