センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
幕間 ヒロインと混浴するセンエース。
幕間 ヒロインと混浴するセンエース。
闘いのあとで、俺は、
『女神の城』に設置されている大浴場(だいよくじょう)につかっていた。
実は、俺の『中』にいるアポロとは、多少、コミュニケーションが取れる。
色々と話を聞いたところ、この城は、色々な設備が整っているとのこと。
アポロに聞きたいことは多々あったが、とりあえず、まずは風呂に入りたかった。
――アポロとの闘いは、死ぬほどしんどかったので、
あたたかい湯が骨身にしみる。
のんびりと、大浴場を楽しんでいると、
背後から、
「おお、すごいでちゅねぇ。めちゃくちゃ豪華な浴場じゃないでちゅか」
酒神の声が聞こえてきた……
……え、うそだろ?
ぇ、俺、『一人で入る』って言ったよね。
『邪魔するな』って、確かに言ったよね。
……え、マジか、あいつ……
ラリってんのか、あのバカ……
俺は、その場で固まってしまう。
『嘘であってくれ』と願ったが、しかし、現実は無慈悲(むじひ)だった。
「いい湯でちゅねぇ」
などと言いながら、
酒神は、俺と同じ湯船に入ってきて、
となりに腰かけると、
おたがいの腕がふれる距離を陣取った。
ちなみに、俺は、酒神を見ないよう目を閉じている。
ここで、こいつをガン見する勇気などない。
アポロや蝉原には立ち向かえるが、『この状況』には立ち向かえない……
ヘタレな俺を笑ってくれ。
「あ、このお湯、特別な効能(こうのう)がある感じでちゅね。肌がツヤツヤになっていくのを感じまちゅ。ほら、お兄(にぃ)、スベスベでちゅよ。さわって確かめてみてくだちゃい」
などと、イカれたことをぬかしているバカ女。
俺は、下半身が充血しそうになるのを、
鋼(はがね)の根性でおさえつける。
クールにいけ。
ここで、下半身を大きくさせたりしたら、あまりにダサすぎる。
煩悩(ぼんのう)を捨てろ。
素数(そすう)を数えるんだ。
俺の根性をナメるなよ。
「お兄、聞いてまちゅか?」
なんて言いながら、酒神が、
俺の腕を、指先でツンツンしてくる。
やめろ、ボケえぇ。
意識がみだれる。
ダメだ。
このままだと、壊れる。
そう思った俺は、
「さ、酒神……お前、まさか、裸(はだか)じゃないだろうな?」
「入浴中なんだから、裸に決まっているじゃないでちゅか。なにいってんでちゅか」
「何言ってんだ、と言いたいのは俺の方だが……とりあえず、いったん、ガマンしてやる。冗談かガチか分からんが、もしマジなら、せめて水着を着ろ。これは命令だ。ガチの命令だ」
「めんどくさいでちゅねぇ。……まあ、でもいいでちゅよ」
そう言って、酒神は、いったん、風呂から出ていった。
俺は動けなかった。
今、動くことは、死を意味する。
全力で精神を統一させていると、
酒神の戻ってくる音が聞こえた。
「水着を着ているか?」
正直、水着でもキツいんだが、
しかし、裸(はだか)よりはマシだ。
「きまちたよ」
俺は、その言葉を信じて、
ソっと目を開けてみた。
すると、全裸(ぜんら)の酒神が、俺の目の前で、
煽情的(せんじょうてき)なポーズをとりつつ、
妖艶(ようえん)な笑顔で、俺の目をジっと見つめていた。
「何がしたいんだ、てめぇええええええ!!」
あわてて、両手で顔をおおう俺。
ダサい……今の俺は、本当にダサい……
最後までクールでありたかったが、
しかし、この状況下では、カッコつける余裕がなかった。
頭が爆発しそうだ。
ふざけんなよ、マジで……
「お兄の命令通り、ちゃんとお兄を見てあげたんでちゅよ」
「服の話をしとるんじゃ、ぼけぇええ! 水着きてこいっていっただろう!!」
「あ、忘れてまちた。だめでちゅねぇ。オイちゃん、最近、ボケがきているのか、3歩ぐらい歩いたら、何をしようとしていたのか、だいたい忘れちゃうんでちゅよ」
「ごちゃごちゃぬかさんと、さっさと、着替えてこい! というか、出ていけぇえ! 俺、言っただろ! 一人で風呂に入るってぇええ!」
「ああ、そういえば、そんなことを言っていたような気がしないでもないでちゅね」
「言ったんだよ!」
「ま、そんなことはどうでもいいでちゅ」
なんて言いながら、
酒神は、俺のとなりにすわり、
たがいの腕がふれ合うぐらいの距離を陣取る。
「命がけで、オイちゃんを守ってくれたご褒美(ほうび)として、宇宙一の女神であるオイちゃんと混浴する権利をあげまちゅ」
「……お前が美人なのは認めるが、性格の方は、普通に最悪だと思っているからな。お前、やべぇぞ、マジで。やばいっていうか、もう怖ぇ」
「でも、お兄って、『性格が悪い女』の方が好きでちゅよね?」
「勝手なことをぬかすな。俺のタイプは、おしとやかな大和撫子(やまとなでしこ)だ」
「そんなもん、この世に存在しまちぇんよ。女はみんな、心に化け物を飼っている悪魔でちゅ」
「……なんで、お前は、そんなに歪(ゆが)んでいるんだ……」
と、俺がつぶやいた直後のこと、
酒神が、俺の腕に、ギュっと、抱きついてきた。
胸の感触がダイレクトに伝わってくる。
ふにゃり、という効果音が脳内をうめつくす。
……脳がふっ飛ぶ……
「な、なにを……している……んだ……?」
思考停止寸前で、俺は酒神にたずねる。
「感謝のしるしの大サービスでちゅ」
ここまで、よく我慢した俺。
けど、もう無理。
「……酒神……マジで……勘弁してくれ……たのむ……」
俺が、本気の声でそう言うと、
酒神は、一度、タメ息をついてから、
「お兄(にぃ)って、損(そん)な性格してまちゅねぇ……ま、そういうところも、嫌いじゃないでちゅけどねぇ」
なんてことを言いながら、
風呂から出ていった。
残された俺は、
「……ふ……ふぅうぅぅうう……」
と、一気に脱力して、
「た、耐えたぁ……ギリギリだった……」
いや、まあ、正直、耐えてはいなかったが、
しかし、耐えたということにさせてもらいたい。
まだ、しばらく湯舟(ゆぶね)から出られそうにないが、
しかし、それは、『そういう事』とは別の話だ。
そう、俺はただ、風呂を楽しんでいるだけだ。
もう、出たくて、出たくて、仕方ないぐらい、
体が火照(ほて)ってたまらないのだが、
しかし、それでも、なお入っていたいぐらい、
俺は、風呂が大好きなのだ。
……そういうことにしておいてくれ。
たのむから。
「センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1,274
-
1.2万
-
-
5
-
0
-
-
30
-
136
-
-
26
-
75
-
-
176
-
61
-
-
115
-
580
-
-
66
-
22
-
-
7,718
-
1万
-
-
4,631
-
5,267
-
-
6,044
-
2.9万
-
-
0
-
0
-
-
183
-
157
-
-
1,576
-
3,510
-
-
1,093
-
1,830
-
-
5,039
-
1万
-
-
418
-
2,142
-
-
829
-
1,990
-
-
62
-
89
-
-
1,528
-
2,265
-
-
3,063
-
5,380
-
-
1,059
-
2,525
-
-
232
-
2,015
-
-
104
-
158
-
-
2
-
3
-
-
2
-
54
-
-
484
-
571
-
-
3,152
-
3,387
-
-
181
-
812
-
-
131
-
389
-
-
1,257
-
765
-
-
614
-
221
-
-
817
-
721
-
-
9,448
-
2.4万
-
-
1,745
-
5,632
-
-
902
-
2,532
-
-
190
-
214
-
-
310
-
215
-
-
208
-
841
-
-
23
-
33
-
-
8,191
-
5.5万
-
-
395
-
2,079
-
-
161
-
757
-
-
15
-
3
-
-
15
-
42
-
-
1,339
-
2,106
-
-
1,034
-
1,714
-
-
753
-
1,088
-
-
2,684
-
7,182
-
-
1,295
-
1,425
-
-
1,301
-
8,782
-
-
408
-
439
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
527
-
588
-
-
159
-
267
-
-
3
-
24
-
-
6,675
-
6,971
-
-
4,922
-
1.7万
-
-
1,124
-
1,733
-
-
398
-
3,087
-
-
14
-
13
-
-
3万
-
4.9万
-
-
695
-
1,092
-
-
1,667
-
2,934
-
-
1,656
-
3,989
-
-
60
-
89
-
-
59
-
430
-
-
12
-
2
-
-
1,840
-
1,893
-
-
1,658
-
2,771
-
-
14
-
8
-
-
2,814
-
4,848
-
-
86
-
893
-
-
27
-
2
-
-
76
-
153
-
-
9,173
-
2.3万
-
-
4,126
-
4,981
-
-
2,799
-
1万
-
-
922
-
1,033
-
-
514
-
689
-
-
400
-
368
-
-
83
-
2,915
-
-
187
-
610
-
-
265
-
1,847
-
-
33
-
48
-
-
3,589
-
9,630
-
-
369
-
994
-
-
4,314
-
8,491
-
-
1,664
-
2,467
-
-
1,863
-
1,560
-
-
6,199
-
2.6万
-
-
3,190
-
5,064
-
-
547
-
854
-
-
1,000
-
1,512
-
-
2,430
-
9,370
-
-
31
-
32
-
-
1,798
-
1.8万
-
-
1,838
-
5,329
-
-
108
-
364
-
-
450
-
727
-
-
6,237
-
3.1万
-
-
7,474
-
1.5万
-
-
134
-
16
-
-
2,629
-
7,284
-
-
1,447
-
3,543
-
-
2,534
-
6,825
-
-
213
-
937
-
-
1,392
-
1,160
-
-
65
-
390
-
-
19
-
1
-
-
47
-
515
-
-
1,175
-
1,984
-
-
2,951
-
4,405
-
-
1万
-
2.3万
-
-
4,905
-
9,096
-
-
2,178
-
7,299
-
-
4,194
-
7,854
-
-
3,548
-
5,228
-
-
2,860
-
4,949
-
-
6,681
-
2.9万
-
-
664
-
2,340
-
-
244
-
179
-
-
428
-
2,018
-
-
116
-
17
-
-
910
-
1,926
-
-
5,469
-
6,129
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
9,711
-
1.6万
-
-
2,713
-
3,670
-
-
3,224
-
1.5万
-
-
3,653
-
9,436
-
-
756
-
1,734
-
-
1,521
-
2,512
-
-
1,269
-
2,233
-
-
270
-
1,477
-
-
147
-
215
-
-
186
-
802
-
-
14
-
1
「ファンタジー」の人気作品
-
-
3万
-
4.9万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
1万
-
2.3万
-
-
9,711
-
1.6万
-
-
9,545
-
1.1万
-
-
9,448
-
2.4万
-
-
9,173
-
2.3万
コメント