センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
5話 ササ喰ってる場合じゃねぇ!
5話 ササ喰ってる場合じゃねぇ!
ヤマトは『ハスターを狙っている』というわけではない。
ゲンの中に根付いた『ナイア』という化け物の指示に従っているだけ。
――だが、常識人であるリライトに、そんなことが分かるはずもない。
だから、『納得のいく疑心暗鬼』のサンドバックになってしまう。
(ヒミコが、『計算の立つ人格者』であったならば、問題はなかった。これほどの才能。むしろ、ひれ伏したくなるほどの輝き。……しかし、こいつは、あまりにも壊れすぎている……これを王には出来ない……)
リライトは『ヤマトの師』を担当したことがある。
だから、知っている。
彼女が人格破綻者であること。
――『破綻者の演技』をしている部分もあるが、
しかし、全部が演技ではない。
『普通に破綻している部分』もある。
『単純に破綻している部分』が多い『欠陥人間』のくせに、
『破綻している演技』まで組み込んでくるものだから、
はためには、彼女が、終わっている人間に見える。
ヤベェ連中しかいないカリスマアウトサイダーズ『ゴキ』の中でも、
ぶっちぎり最凶最悪のキ〇ガイマイスターの称号を得ていた実績は伊達じゃない。
(ヒミコに世界の王を任せるなど、ありえない……)
その結論に至ったのは、人類を背負った王として当然の帰結。
だから、リライトは、ヒミコを封印することにした。
クツグアの力をフルに使って、
彼女から『地位と力』を奪い取った。
――しかし、今、『罪帝ヒミコ(ヤマト)』は、
本来の姿を取り戻し、順調に成長しながら、
その上で、全宮の中枢に取り入っている。
リライトは、普通にビビっていた。
雷におびえる子供のように、
ただただ、ブルブルと震えている。
だから、今日、ここにきた。
罪帝ヒミコの成長を確かめるため。
確かめた結果、彼女のスペックが、想像通りだった場合、
『適切な対処』をするために。
――と、言った感じで、
リライトと、ヤマトが、なんだかヒリついているこの状況。
黙って見守るしかない周囲の面々。
ロコも、ケムスも、ボーレも、
普通に固唾をのんで、二人の話の流れを見つめていたのだが、
「うおお!」
ふいに、一人の少年が、
このピリついた空気を切り裂くように、
なにやら大きな声を出して、イスから立ち上がった。
その少年の名前はゲン・フォース。
全宮ロコの剣を目指している6歳の少年。
「ど、どうした、ゲン」
いきなり大声を上げて立ち上がるという奇行を見せたゲンに、
ロコが、奇異の目を向けながら、そう言った。
その質問に応えようとしたわけではないが、
ゲンは、
「天童たち、ついに『プライマルメモリ・ヨグ』を殺しやがった……200年の壁を……ついに、超えた……」
などと、一ミリも理解できないことを口にする。
「……はぁ?」
当然、首をかしげるロコ。
彼女の困惑をシカトして、
ゲン――というか、
『ナイア・ゲン・フォース』は、
「こうなれば、センは無限に積める。あいつのド根性を考えれば、200年どころか、その100倍ぐらいは余裕で積めるだろう……となれば……今回は、もしかしたら、カオスを超えて、レゾナンスに辿り着くかもな……だとしたら…………ササ喰ってる場合じゃねぇ!」
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コメント
閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中
ここに関しては、映像として見たいところですねwアニメや漫画だったら、だいぶ映えるところなのですが、文章だけだと、完全な面白みが伝わらない感じw
『天』
ササ喰ってる場合じゃねぇ!
画像送りたいwすごい画像送りたいw