センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

18話 センエースの価値。


 18話 センエースの価値。

「あなた様のすさんでしまった心を、わたくしが癒して差し上げます。わたくし、決して、その道のプロではありませんが、バアヤから、夜伽の作法は叩き込まれておりますゆえ」

「いや、だから、俺、そういうのは、また、ちょっと違うので……」

 あたふたするセンに、
 アルキは、

「大丈夫です。なにも心配する必要はありません。わたくしにすべて、おまかせを」

 そう言いながら、息を荒くしてセンに迫るアルキ。

「いや、ちょっ……マジでっ! マジで違うから! 本当に、いや、あの、マジで!」

 必死に抵抗するセン。
 しかし、アルキは、センの抵抗を『照れ隠し』だと認識しているようで、
 スルリと、着物を脱いでいく。

「ちょっ……うわ……もうっ!」

 彼女がガチであることを理解したセンは、
 仕方なく、

「ちょ、寝てて」

 首トーンで意識を奪っていく。
 200人のテロリスト相手に、何度も訓練してきたから、慣れたもの。
 今となっては『ほんのわずかな障害のカケラ』すら残さずに気絶させられるようになった。

 意識を失った彼女を支えて、
 ベッドに転がし、彼女の、はだけた胸元を丁寧に隠してから、

 ドッシリと頭を抱えて、

「メンドくせぇ……なんで、こうなるんだよ……美人ってのは、頭おかしいやつしかいないのか? 俺、今日までに、まともな美人にあったことがないんだが……紅院も、薬宮も、黒木も、茶柱も、カズナも、ゾーヤも……みんな、一律に、常軌を逸していやがる……」

 しんどそうに、そうつぶやくセン。

 『彼女たち』のような、ステージの違うバックボーンを持つ美人は、
 幼少期から『超一流の人間』としか関わらないため、
 『男を見る目』が極限まで研ぎ澄まされている。
 『顔だけのカス』や『口だけの三流』は意識の片隅に残ることすらない。

 ――そんな彼女たちだからこそ、
 センエースのような『別格の男』の価値を正しく理解できる。
 『次元が違う男』の希少価値に震える。

 サルバトール・ムンディを前にして震えるのは、
 アートの歴史に精通している者だけ。

 『これほどの男は他に存在しない』という完全理解は、
 『絶対に逃がしてはいけない』という焦りに変換される。

 ――結果、暴走する。
 暴走する女は、センのような童貞を引かせる。
 逃げる者を負いたくなる習性は人間の根底にある本能。
 余計に追う美女、さらに逃げるセン。
 負のスパイラルが完成。

「……さて、どうっすかなぁ……んー……まあ、いいや……この状況を利用しよう……」

 そう言うと、センは、
 電話で、紅院たちを呼び寄せる。

 近くで待機していたのか、
 ほんの数分でセンの家に到着する彼女たち。

 倒れているアルキを見て、
 彼女たちは、一瞬、顔をこわばらせた。

 センは、気絶している五画寺アルキを踏みつけながら、

「この女、質が低いぞ。ちょっと首しめたら、すぐに気絶しやがって、根性が足りねぇ。ちゃんと、調教して、マゾ耐性を底上げしておけ。あと、言っておくが、俺はガキとかいらんから、もし、出来ていた場合は、そっこうで堕ろすように言っておけ。わかったな」


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