センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

47話 犯沢さん?!


 47話 犯沢さん?!

「――『残り物には福がある』なんて言葉があるが……コレ、誰が言い始めたんだろうねぇ。残っているものを選んで福があったこととか、これまでの人生で、特になかったけどなぁ」

 ブツブツ言いながら、
 センは残っている道を進む。

 魔法の光で淡く輝いている道。
 けれど、霧のようなものが立ち込めているため、
 『道の先』はあまり見えない不思議な仕様。

 落とし穴などのワナに気を張りつつ、
 ゆっくりと前に進んでいくセン。

 五分ほど歩いたところで、

「……おぉ、ゲートかぁ……怖いねぇ」

 『このダンジョンに来るとき』にも使った『転移用のゲートっぽいもの』が目の前に開かれていた。

「このゲートの先に、ガッツリとワナが待っている可能性大だが……ま、行くしかねぇわなぁ」

 とっくに『くくっていた腹』を、さらに『くくりなおして』から、
 センは、勢いよくゲートをくぐった。

 ――その先には、



「ようこそ、無謀な挑戦者よ」



 『名探偵コ〇ンの犯人』みたいな、
 全身真っ黒で、三白眼とニヤけた口が特徴的な、
 例の『黒い人』みたいなのが待っていた。

「私はオメガシャドー。『殺戮と破壊の化身になりたかった』が『なれなかった』という、どこにでもいる『平均的一般成人男性』だ」

「……見た目と自己紹介の内容だけを見る限り、とても一般人とは思えないが……というか、人なのか?」

「いや、カテゴリ的にはモンスター枠だ。より正確に言うと、『シャドー枠』だな」

「……そうですか……ちょっと何いっているかわかんないけど」

 センは、警戒しつつも、
 オメガシャドーの言葉を軽く流しつつ、

「で? あんたが出合い頭にかましてきた、『ようこそ、無謀な挑戦者』っていうのは、どういうこと? 最初に言っておくけど、俺は、常々、『出来れば、無謀なコトには挑戦したくない』と思って生きているんだけど?」

「今から、君には、『とある化け物』と戦ってもらう。かなり強い化け物だから、死ぬ可能性は非常に高い。しかし、君は、そんな危機的状況に対し『へのつっぱりはいらんですよ』と胸を張って声高に叫んでいる。なんという、無謀な挑戦者であろうか」

「言ってねぇよ。人様の言動を捏造すんな」

 半眼で訂正していくセン。
 そんな彼の言葉をシカトして、オメガシャドーは、たんたんと続ける。

「そんな君の『図抜けた愚かさ』には歪んだ狂気を感じる反面、どこかで、その『ハンパではない勇気』に、一抹の敬意を感じてしまう……こんな私のアンビバレントが、君に理解できるかね?」

「……はい、人の話を聞かないパターン。なんで、俺って、ちょいちょい、こういうヤツとエンカウントしちゃうんだろう……悲しいなぁ」

「余計な戯言はいらない。さっさとはじめよう。君は、これから地獄を見る。君ごときでは、決して超えられない壁を思い知る。命のやり取りの中で、君の心はヘシ折れ、無様に命乞いをするだろう。しかし、私は耳を貸さない。君は、ただ、地獄のカマの底で、己の不運を叫ぶ。君は――」

「さっさとはじめようって言っておきながら、そこから先の御託が長ぇな……」

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コメント

  • 閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

    紅月さん、祝辞、感謝です! 
    毎日の日課……嬉しいかぎりです!!
    本当に、いつもありがとう!!


    ――第二アルファ……けっこう、しんどいところだと思いますよw
    日本で生活している方が、いろいろと、楽な気がしますw
    まあ、私も、この世の不条理に触れたさいに、
    ゼノリカのある世界にいきたい、と思ったことがありますが(*^-^*)

    1
  • 『天』

    閃って漢字を見ると涙目になる病気にかかりました。友達からは病名は中二病だね、と言われました。センエース最高!

    1
  • 紅月

    2セン話おめでとうございます!
    もう、毎日読むのがすっかり日課になっていてこれ無しじゃ生きていける未来が見えませんw
    ところで、第二アルファへ行きたいのですがやっぱり誰かに召喚されるか転生されるしかないですかね…?

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