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『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

2話 駆逐してやる。

 2話 駆逐してやる。

(でも、もし、また昨日と同じようなことが起きたら……俺は、普通に、あいつらの前に立つだろう……)

 迷いはある。
 『死に対する恐怖』は普通にある。
 センは『心が死んでいる』のではない。
 『自殺願望がある』というワケでもない。

 『倫理のためなら喜んで死ねる』という、
 『記号的な英雄』でもない。

 むしろ、彼の心は『結構な勢い』で『生』に終着している。
 今の彼には『欲しいもの』が、確かにあるのだから。

(やっかいな性格だ……もっと気楽に生きられる性格で生まれたかった……そうすりゃ、どんだけ楽だったか……)

 彼が『勇気』を叫べるのは『英雄』として生まれたからではない。
 そうではないが、しかし、『それでも』と叫べる。
 ――その気概こそが、センエースという無能の最も特筆すべき点。

(お前らが苦しんでいるのはよくわかった。俺に妙な力があるのも理解できた。だったら、答えは一つ。……ワケのわからんバケモノどもを……一匹残らず、ブチ殺してやるよ)

 センの答えは、最初から決まっていた。
 頼まれるまでもなく、
 最初から『羅刹になる覚悟』は決まっていた。

(昨日と同じランクの化け物は、俺しか殺せない……それが絶対的前提だってんなら、やるしかねぇだろうが。選択肢なんかねぇじゃねぇか)

 先ほどのトコとの会話で、センは、『ヒーロー見参』という言葉は、ちょっとした『軽い意気込み』程度の意味しかない、などと言っていたが、実際のところ、


 ――センエースは、
 『ヒーロー見参』という言葉を、
 決して『惰性』では使わない。


 それは、彼の『本質』なので、
 『記憶』があろうがなかろうが、関係ない。

 トコの献身を目の当たりにした瞬間から、
 『仕方がねぇな』
 と、すでに覚悟は決まっていた。

(そもそもの話、どうして、薬宮の頭の中で、俺が『やるかやらないか』って話になっているのか、マジで意味不明。昨日の状況を見る限り、お前らだけに任せておけないって現状はよく理解できた。なんで、俺に、化け物が殺せるのか、いまだに、さっぱり分からんけど、事実、俺は、あの化け物どもを殺せる。どうやら、現状、あいつらを殺せるのは俺だけ。だったら……普通に、戦うだろう、合理的に考えて……というか、常識的に考えて。止められたって、行くわい。だって、俺が闘わないと、世界が死ぬもん。世界が死んだら、俺も死ぬもん。俺、まだ死にたくないもん)

 トコの中で、なぜ『センがやるかやらないか』という思考になっているか。
 それは、彼女が『クソみたいな大人』に囲まれて生きてきたから。

 『女』の中ではミレーのような、
 『信頼に足る存在』もいなくはないと理解している。
 しかし、男の中で『真に信頼に値する人間』は見たことがない。

 彼女が今までに見てきた男は3種類にわけられる。
 『土壇場で手のひらをかえすキツネ』か、
 『ピンチになると使い物にならなくなるイヌ』か、
 『他と比べればマシだが、信頼はできないタヌキ』、
 この3種類。

 アゲセンは、もしかしたら、四種類目の『信頼に足る男』かもしれないが、
 しかし、『その手の判断ができうる危機的状況』に至ったことがないため、
 『最終決断』を下すことは出来なかった。

 紅院正義は、あまりにもしたたかすぎる。
 限定条件下での信用は出来るのだが、
 全面的な信頼は出来ない。


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