センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
35話 真意。
35話 真意。
「感謝されても困るんだよ。俺は自分が宣言した通り、あのクズに、罪の数え方を教えただけだ。つまり、あくまでも、俺は、俺のルールにのっとっただけ。お前らの魂を救うためにやったワケじゃない。だから、感謝は必要ない」
センは、そう言うが、
しかし、思念たちは、
無限に、感謝の意を示し続ける。
そんな彼らに対し、
センは、ため息まじりに、
「もういいから、消えろ、うっとうしい」
そう言ってから、
最後に、
ボソっと、
「……おつかれ……おやすみ」
そう言うと、
指をパチンと鳴らす。
すると、思念たちは、
スゥっと溶けて、
おだやかに、天へと昇っていった。
――と同時、
空間魔法も解除され、
背後には、三人の美女が立っていた。
そして、その足元には、
クリミアの部下であるバスルスが、
センに対し、片膝をついて平伏している。
涙を流しながら、
「……主よ……感謝しますっ……家族を……私を……救ってくださって……私は……私は……」
心からの言葉を投げかけられて、
センは、
「俺はお前の全てを救った」
少しだけ荘厳な態度で、
「命も尊厳も。お前の人生にまつわる全てを、いい感じに調律してやった。お前をわずらわすゴミは死んだ。今後、お前の家族は、俺の配下が守る。お前の大事なものが、他者に害されることはありえない。お前の全ては救われた。……つまり……あとは分かるな?」
その言葉を受けると、
バスルスは、右腕の袖で涙を拭いて、
平伏したまま、
「何なりとお申し付けくださいませ、尊き主よ。私の魂を、この上なく尊き命の王に捧げます」
「なら、クリミア関係の処理は全てまかせる。お前の采配で、何もかも、いい感じにしておけ。『罪帝家の懐刀』という地位にあるお前が、全力でコトに挑めば、完璧な処理は不可能でも、いい感じにごまかすくらいはできるだろう。ちなみに、俺のオーダーは一つ。俺たちとクリミアの死は無関係。以上だ。行け」
「――おおせのままに」
そう言って、さらに一度深く頭を下げてから、
バスルスは、スっと立ち上がり、
自分の仕事を成すべく、
行動を開始した。
その後ろ姿を見送りつつ、
「……ふあーぁ……っと」
大きく伸びをしているセンに、
シューリが、
クリミアの残骸を見下ろしながら、
「あーあー、完全な灰になっちゃっているじゃないでちゅか。ちゃんと、オイちゃんたちの分も残しておいてくだちゃいよ」
などとアホなことを言うシューリを、
『精神的に少しだけ疲れているセン』は、
右手だけで、サラっとあしらう。
その『雑な態度』にムっとしたシューリは、
イタズラな笑顔を浮かべて、
「ところで……」
そう前を置きながら、
クリミアの灰を踏みつけつつ、
「このカスのこと、ほんとに知らなかったんでちゅか?」
「はぁ? どういう意味?」
「このホテルに、このカスがいるってこと、実は、最初から知っていたんじゃないでちゅか? だから、わざわざ、このホテルでお茶をしようなんて言ったんじゃないでちゅか?」
「なにをバカなことを」
「本当でちゅか?」
「当然だろ」
「オイちゃん、『今朝の6時ごろ、お兄が、エリアCに関するデータを読み込んでいるところ』を見ているんでちゅけど」
「……ぇ」
「感謝されても困るんだよ。俺は自分が宣言した通り、あのクズに、罪の数え方を教えただけだ。つまり、あくまでも、俺は、俺のルールにのっとっただけ。お前らの魂を救うためにやったワケじゃない。だから、感謝は必要ない」
センは、そう言うが、
しかし、思念たちは、
無限に、感謝の意を示し続ける。
そんな彼らに対し、
センは、ため息まじりに、
「もういいから、消えろ、うっとうしい」
そう言ってから、
最後に、
ボソっと、
「……おつかれ……おやすみ」
そう言うと、
指をパチンと鳴らす。
すると、思念たちは、
スゥっと溶けて、
おだやかに、天へと昇っていった。
――と同時、
空間魔法も解除され、
背後には、三人の美女が立っていた。
そして、その足元には、
クリミアの部下であるバスルスが、
センに対し、片膝をついて平伏している。
涙を流しながら、
「……主よ……感謝しますっ……家族を……私を……救ってくださって……私は……私は……」
心からの言葉を投げかけられて、
センは、
「俺はお前の全てを救った」
少しだけ荘厳な態度で、
「命も尊厳も。お前の人生にまつわる全てを、いい感じに調律してやった。お前をわずらわすゴミは死んだ。今後、お前の家族は、俺の配下が守る。お前の大事なものが、他者に害されることはありえない。お前の全ては救われた。……つまり……あとは分かるな?」
その言葉を受けると、
バスルスは、右腕の袖で涙を拭いて、
平伏したまま、
「何なりとお申し付けくださいませ、尊き主よ。私の魂を、この上なく尊き命の王に捧げます」
「なら、クリミア関係の処理は全てまかせる。お前の采配で、何もかも、いい感じにしておけ。『罪帝家の懐刀』という地位にあるお前が、全力でコトに挑めば、完璧な処理は不可能でも、いい感じにごまかすくらいはできるだろう。ちなみに、俺のオーダーは一つ。俺たちとクリミアの死は無関係。以上だ。行け」
「――おおせのままに」
そう言って、さらに一度深く頭を下げてから、
バスルスは、スっと立ち上がり、
自分の仕事を成すべく、
行動を開始した。
その後ろ姿を見送りつつ、
「……ふあーぁ……っと」
大きく伸びをしているセンに、
シューリが、
クリミアの残骸を見下ろしながら、
「あーあー、完全な灰になっちゃっているじゃないでちゅか。ちゃんと、オイちゃんたちの分も残しておいてくだちゃいよ」
などとアホなことを言うシューリを、
『精神的に少しだけ疲れているセン』は、
右手だけで、サラっとあしらう。
その『雑な態度』にムっとしたシューリは、
イタズラな笑顔を浮かべて、
「ところで……」
そう前を置きながら、
クリミアの灰を踏みつけつつ、
「このカスのこと、ほんとに知らなかったんでちゅか?」
「はぁ? どういう意味?」
「このホテルに、このカスがいるってこと、実は、最初から知っていたんじゃないでちゅか? だから、わざわざ、このホテルでお茶をしようなんて言ったんじゃないでちゅか?」
「なにをバカなことを」
「本当でちゅか?」
「当然だろ」
「オイちゃん、『今朝の6時ごろ、お兄が、エリアCに関するデータを読み込んでいるところ』を見ているんでちゅけど」
「……ぇ」
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