センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
29話 反省しました(棒)。
29話 反省しました(棒)。
「ああ、ちなみに『反省したら解放する』ってのだけは、絶対に本当だ。そこに関しては、絶対に嘘じゃない。それだけは、俺の名前にかけて誓う」
そう言って、
センは、また、無慈悲に指を鳴らした。
クリミアの地獄は終わらない。
5周目の地獄。
ここまでくれば、
さすがに、クリミアも、
『自分が他者に何をしてきたのか』を思い知る。
だが、反省はしない。
彼は反省などしない。
『理解』に至った彼が思うことは一つ。
――『だからって、なんで、私がこんな目に遭わなければいけない』
という、純粋な怒り。
ゆえに、もし『可能』なら、
クリミアは、センを八つ裂きにするだろう。
自分が受けた『責め苦』の、数十倍、数百倍の地獄をセンに与えて、
『泣こうが喚こうが、絶対に許すものか!』
と、『残虐さ』の限りを尽くすだろう。
センの『反省したら解放する』という言葉は嘘じゃない。
しかし、クリミアは、他者に対して、
決して、そんな『許し』は与えない。
「5周目も耐えたか。いいねぇ。そのまま、新記録を狙っちゃえよ。さっき、俺は『新記録を出しても特に何もない』って言ったけど、もし、本当に新記録を出せたら、ちょっとだけガチで褒めてやるよ。頭は撫でてやらないけど、『あっぱれ』ぐらいは言ってやる」
そう言ってから、
また指を鳴らすセン。
この期に及んで、まだ、クリミアの心には、
わずかな『反省の念』すら芽生えていない。
クリミアは反省などしない。
だから、クリミアの地獄は終わらない。
続く。
終わらない。
無慈悲な時間が続く。
★
――クリミアの根性はなかなかだった。
6周、7周、8周、と、耐えてみせた。
しかし、
『8回目に耐えても解放されない』
という事実を受け止めたことで、
『あ、これ、耐えても無駄なやつだ』
と、気づいたクリミアは、
「……反省……しました……どうか……ゆるしてください……」
9周目が始まる前、そんなことを言った。
見るからに、
精神的にも、肉体的にも、
限界っぽい様子。
クリミアは、地に頭をこすりつけて、
体を震わせながら、
「どうか……ゆるして……ください……もう……耐えられ……」
その『薄っぺらな言葉』を受けて、
センは、
「宣言はしなくていいよ。もし、お前が本当に反省した場合、ゲートは勝手に閉じるから」
「……」
「閉じる様子がないね。なんでだろうね? ね?」
「……」
「故障かな? トラブル? ミス? なんだろう? 不思議だね? ね?」
「……」
表情が曇っていくクリミアに、
センは、
ほとんど無表情のまま、
「お前みたいなヤツが『反省できない』ってことは、よぉく知ってる。ぶっちゃけると、見飽きてんだよ、お前みたいなヤツ。自分が何をしてきたか。その辺までは把握できても、そこから先の理解に届かない。――『だからなんだ』とわめき続ける。悪ってのは、そういうもんだ」
「こんな……ひどすぎる……」
「お前に、命をもてあそばれた連中は、全員、同じことを想っているだろうな。ちなみに、お前には罪があるけれど、いたぶられた連中には罪がないってところがミソだな。彼らは被害を受けただけ、お前は罰を受けているだけ。その違いこそが最も重要な点だ」
「ああ、ちなみに『反省したら解放する』ってのだけは、絶対に本当だ。そこに関しては、絶対に嘘じゃない。それだけは、俺の名前にかけて誓う」
そう言って、
センは、また、無慈悲に指を鳴らした。
クリミアの地獄は終わらない。
5周目の地獄。
ここまでくれば、
さすがに、クリミアも、
『自分が他者に何をしてきたのか』を思い知る。
だが、反省はしない。
彼は反省などしない。
『理解』に至った彼が思うことは一つ。
――『だからって、なんで、私がこんな目に遭わなければいけない』
という、純粋な怒り。
ゆえに、もし『可能』なら、
クリミアは、センを八つ裂きにするだろう。
自分が受けた『責め苦』の、数十倍、数百倍の地獄をセンに与えて、
『泣こうが喚こうが、絶対に許すものか!』
と、『残虐さ』の限りを尽くすだろう。
センの『反省したら解放する』という言葉は嘘じゃない。
しかし、クリミアは、他者に対して、
決して、そんな『許し』は与えない。
「5周目も耐えたか。いいねぇ。そのまま、新記録を狙っちゃえよ。さっき、俺は『新記録を出しても特に何もない』って言ったけど、もし、本当に新記録を出せたら、ちょっとだけガチで褒めてやるよ。頭は撫でてやらないけど、『あっぱれ』ぐらいは言ってやる」
そう言ってから、
また指を鳴らすセン。
この期に及んで、まだ、クリミアの心には、
わずかな『反省の念』すら芽生えていない。
クリミアは反省などしない。
だから、クリミアの地獄は終わらない。
続く。
終わらない。
無慈悲な時間が続く。
★
――クリミアの根性はなかなかだった。
6周、7周、8周、と、耐えてみせた。
しかし、
『8回目に耐えても解放されない』
という事実を受け止めたことで、
『あ、これ、耐えても無駄なやつだ』
と、気づいたクリミアは、
「……反省……しました……どうか……ゆるしてください……」
9周目が始まる前、そんなことを言った。
見るからに、
精神的にも、肉体的にも、
限界っぽい様子。
クリミアは、地に頭をこすりつけて、
体を震わせながら、
「どうか……ゆるして……ください……もう……耐えられ……」
その『薄っぺらな言葉』を受けて、
センは、
「宣言はしなくていいよ。もし、お前が本当に反省した場合、ゲートは勝手に閉じるから」
「……」
「閉じる様子がないね。なんでだろうね? ね?」
「……」
「故障かな? トラブル? ミス? なんだろう? 不思議だね? ね?」
「……」
表情が曇っていくクリミアに、
センは、
ほとんど無表情のまま、
「お前みたいなヤツが『反省できない』ってことは、よぉく知ってる。ぶっちゃけると、見飽きてんだよ、お前みたいなヤツ。自分が何をしてきたか。その辺までは把握できても、そこから先の理解に届かない。――『だからなんだ』とわめき続ける。悪ってのは、そういうもんだ」
「こんな……ひどすぎる……」
「お前に、命をもてあそばれた連中は、全員、同じことを想っているだろうな。ちなみに、お前には罪があるけれど、いたぶられた連中には罪がないってところがミソだな。彼らは被害を受けただけ、お前は罰を受けているだけ。その違いこそが最も重要な点だ」
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