センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
17話 なんの成果も得られませんでしたァァ!
17話 なんの成果も得られませんでしたァァ!
「バグとかも、もしかしたら、あいつ一人で、どうにか出来たんじゃねぇかな」
その言葉に対し、ミシャが、ピリっとした表情になった。
「それは、さすがに言い過ぎです。カンツは確かに、すさまじい超人ですが、しかし、あの『深き絶望』を超えることが出来る英雄は、過去にも未来にも、セン様ただ一人だけかと存じます」
ミシャに続いて、アダムも、
「かつての第2~第9アルファが抱えていた大問題について、私は、詳しく存じ上げておりませんが、しかし、話を聞く限り、主上様以外に超えられる絶望ではなかったかと」
「何度も言うけど、お前らは、俺を持ち上げすぎなんだよ。冷静な目で、ちゃんと、よくみろ。別に大した男でもねぇだろうが。多少、尖った努力が出来るのは認めるが、ただそれだけの凡庸な男だ。正直な話、俺がいなくても、今までの絶望は、どうにかなっていたと思うぞ。結局のところ、あの時の俺なんて、無我夢中に暴れまわっていただけだしな」
と、センが『いつもの自分下げ』に躍起になっていると、
そこで、シューリが、
「そうでちゅね。お兄がいなくとも、世界はどうにかなっていたと思いまちゅよ。というか、いない方がよかったという説までありまちゅね」
と『新たな流れ』をぶっこんでくる。
その『攻めすぎた発言』には、
さすがのセンも渋い顔で、
「いや、さすがに、いないよりは、いた方が良かっただろ。俺、けっこう、頑張ってきたよ?」
「頑張るだけなら、そこらのニートでもできまちゅよ!」
「頑張れないやつがニートになるんじゃねぇの? いや、一概には言えんけどさぁ。もちろん、何かしらの理由があって引きこもらざるをえないってやつもいるんだろうけど、大概のやつは、ただ怠けているだけのような――」
「そんなことはどうでもいいでちゅ。話をそらさないでくだちゃい」
「話をズラしにかかってんのはお前だけどな」
「とにかく、頑張るだけではダメなんでちゅよ! 問題は結果を出したかどうかでちゅ。その点で言うと、お兄は、全然ダメでちゅね」
「いや、自分で言うのもなんだけど、いろいろ、成果は出したよ? 謙遜しているだけで、俺、けっこう、いろいろな功績を残してきた自負はあるよ? 『この上なく尊きうんたらかんたら』みたいな感じで『過剰に持ち上げる』のは流石に勘弁してほしいってだけで、最低限のお褒めの言葉をいただきたいって感情はあるよ? 別に、おれはマゾじゃないんでね。『お前、そこそこ、やるじゃねぇか。認めてやらなくもない』くらいは言ってもらいたいって気持ちも、なくはないというか――」
「成果を出したぁ? はぁ? 何言ってんでちゅか、独身で童貞のくせに」
「いや……まあ、その点に関しては、確かに、『なんの成果も得られませんでしたァア!!』と力強く叫ばざるを得ない状況にあるが……」
などとノンキなことを言いながら、
センは、パンケーキを口に運ぶ。
ちなみに、ここは、エリアCの市街地にある高級ホテルのカフェテラス。
センとアダムとシューリとミシャの四人は、現在、昼下がりのコーヒーブレイク中。
「バグとかも、もしかしたら、あいつ一人で、どうにか出来たんじゃねぇかな」
その言葉に対し、ミシャが、ピリっとした表情になった。
「それは、さすがに言い過ぎです。カンツは確かに、すさまじい超人ですが、しかし、あの『深き絶望』を超えることが出来る英雄は、過去にも未来にも、セン様ただ一人だけかと存じます」
ミシャに続いて、アダムも、
「かつての第2~第9アルファが抱えていた大問題について、私は、詳しく存じ上げておりませんが、しかし、話を聞く限り、主上様以外に超えられる絶望ではなかったかと」
「何度も言うけど、お前らは、俺を持ち上げすぎなんだよ。冷静な目で、ちゃんと、よくみろ。別に大した男でもねぇだろうが。多少、尖った努力が出来るのは認めるが、ただそれだけの凡庸な男だ。正直な話、俺がいなくても、今までの絶望は、どうにかなっていたと思うぞ。結局のところ、あの時の俺なんて、無我夢中に暴れまわっていただけだしな」
と、センが『いつもの自分下げ』に躍起になっていると、
そこで、シューリが、
「そうでちゅね。お兄がいなくとも、世界はどうにかなっていたと思いまちゅよ。というか、いない方がよかったという説までありまちゅね」
と『新たな流れ』をぶっこんでくる。
その『攻めすぎた発言』には、
さすがのセンも渋い顔で、
「いや、さすがに、いないよりは、いた方が良かっただろ。俺、けっこう、頑張ってきたよ?」
「頑張るだけなら、そこらのニートでもできまちゅよ!」
「頑張れないやつがニートになるんじゃねぇの? いや、一概には言えんけどさぁ。もちろん、何かしらの理由があって引きこもらざるをえないってやつもいるんだろうけど、大概のやつは、ただ怠けているだけのような――」
「そんなことはどうでもいいでちゅ。話をそらさないでくだちゃい」
「話をズラしにかかってんのはお前だけどな」
「とにかく、頑張るだけではダメなんでちゅよ! 問題は結果を出したかどうかでちゅ。その点で言うと、お兄は、全然ダメでちゅね」
「いや、自分で言うのもなんだけど、いろいろ、成果は出したよ? 謙遜しているだけで、俺、けっこう、いろいろな功績を残してきた自負はあるよ? 『この上なく尊きうんたらかんたら』みたいな感じで『過剰に持ち上げる』のは流石に勘弁してほしいってだけで、最低限のお褒めの言葉をいただきたいって感情はあるよ? 別に、おれはマゾじゃないんでね。『お前、そこそこ、やるじゃねぇか。認めてやらなくもない』くらいは言ってもらいたいって気持ちも、なくはないというか――」
「成果を出したぁ? はぁ? 何言ってんでちゅか、独身で童貞のくせに」
「いや……まあ、その点に関しては、確かに、『なんの成果も得られませんでしたァア!!』と力強く叫ばざるを得ない状況にあるが……」
などとノンキなことを言いながら、
センは、パンケーキを口に運ぶ。
ちなみに、ここは、エリアCの市街地にある高級ホテルのカフェテラス。
センとアダムとシューリとミシャの四人は、現在、昼下がりのコーヒーブレイク中。
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