センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
61話 ここはだれ?
61話 ここはだれ?
「……ぃ、いや、速度は上げたけど、魔力もオーラも、さほど込めていないから、こんなんで、気絶するワケないじゃん……」
「……」
「ウザいって。起きてよ」
「……」
『気絶アピールが止まらないチャバスチャン』に背をむけて、
アモンは、ロコに視線を向け、
「……どうします?」
問われたロコは、
ため息まじりに、片手で頭をかかえながら、
「……起きなさい、チャバスチャン」
「……」
「命令だ。起きろ」
「……」
「龍毒ランク――」
「ん、ん~……あれ? ここはだれ? 私はどこ?」
清廉(せいれん)な『気絶から目覚めたフリ』と同時、
『記憶喪失でお茶を濁す作戦』を画策するチャバスチャン。
「……」
呆れた顔をしているロコの横で、
ヤマトが、
「君はゴキのメンバーでぇ、名前はアプソロだよぉ」
と、声をかけると、
「あんな終わっている人と一緒にしないでいただきたいですね」
反射的に嫌悪感を見せてくるチャバスチャンに、
ゲンとボーレが、ほぼ同時に、
「「記憶、あるじゃねぇか」」
と、呆れた言葉を投げかける。
そんな『現状のコミカルさ』に背を向けて、
ロコは、真剣な顔を貫き、
「マジメに戦え」
と、怒りのこもった声で命じる。
そこらの一般人なら、
震え上がるであろう冷淡な声だったが、
しかし、チャバスチャンは、シレっとした顔で、
「マジメに戦いましたよ。その結果、だいたいのことはわかりました。だから、もう十分でしょう?」
「……」
「さて、それじゃあ、私はこの辺で。いつまでも、お子様の相手をするほどヒマではありませんので」
そう言いつつ、
アモンに視線を向けて、
「あなたの方が、私よりもはるかに上です。それは、もうわかったはず。弱い者イジメはカッコ悪いですよ。というわけで、追ってこないでくださいね。それでは」
そう言って、チャバスチャンは、
両足に魔力とオーラを込めて、
ダっと、勢いよく、その場を後にした。
その背中を見送りながら、
アモンは、
「……どうしますか? 追いかけて、後頭部を蹴り飛ばしてきましょうか? あの程度の速度なら、追いつけますけど?」
そう問われて、ロコは、
「……もういいわ。こちらは、叔母様の命令を遂行しようと努力した。それは事実。それに……」
――と、含みのある言葉を口にしつつ、
そこから先の明言を避けたロコに対し、
アモンは、
少しだけ考えてから、
「――それに、『僕らについての情報』は共有できたのだから、これ以上は必要ない――ですか?」
と『かなり攻めた発言』をかましてみせた。
その『遠慮のない無粋な発言』に対し、
ロコは、顔色を変えずに、
たんたんと、
「……そうね。そのとおりよ」
と、冷静な言葉で返した。
本音のカケラをぶつけ合わせるロコとアモン。
『ちょいとむき出しの会話』をしている二人。
そんな二人の様子を見ながら、
ボーレが、隣にいるゲンに、
「……え、あの二人、何の話してんの?」
「ボーレ、お前は、本当に頭の悪いヤツだなぁ」
と、前を置いてから、ゲンは、
「アレは、ほら、アレだよ……『宇宙は膨張している』みたいな、そんな感じの話をしているんだよ」
「……壮大だな」
「……ぃ、いや、速度は上げたけど、魔力もオーラも、さほど込めていないから、こんなんで、気絶するワケないじゃん……」
「……」
「ウザいって。起きてよ」
「……」
『気絶アピールが止まらないチャバスチャン』に背をむけて、
アモンは、ロコに視線を向け、
「……どうします?」
問われたロコは、
ため息まじりに、片手で頭をかかえながら、
「……起きなさい、チャバスチャン」
「……」
「命令だ。起きろ」
「……」
「龍毒ランク――」
「ん、ん~……あれ? ここはだれ? 私はどこ?」
清廉(せいれん)な『気絶から目覚めたフリ』と同時、
『記憶喪失でお茶を濁す作戦』を画策するチャバスチャン。
「……」
呆れた顔をしているロコの横で、
ヤマトが、
「君はゴキのメンバーでぇ、名前はアプソロだよぉ」
と、声をかけると、
「あんな終わっている人と一緒にしないでいただきたいですね」
反射的に嫌悪感を見せてくるチャバスチャンに、
ゲンとボーレが、ほぼ同時に、
「「記憶、あるじゃねぇか」」
と、呆れた言葉を投げかける。
そんな『現状のコミカルさ』に背を向けて、
ロコは、真剣な顔を貫き、
「マジメに戦え」
と、怒りのこもった声で命じる。
そこらの一般人なら、
震え上がるであろう冷淡な声だったが、
しかし、チャバスチャンは、シレっとした顔で、
「マジメに戦いましたよ。その結果、だいたいのことはわかりました。だから、もう十分でしょう?」
「……」
「さて、それじゃあ、私はこの辺で。いつまでも、お子様の相手をするほどヒマではありませんので」
そう言いつつ、
アモンに視線を向けて、
「あなたの方が、私よりもはるかに上です。それは、もうわかったはず。弱い者イジメはカッコ悪いですよ。というわけで、追ってこないでくださいね。それでは」
そう言って、チャバスチャンは、
両足に魔力とオーラを込めて、
ダっと、勢いよく、その場を後にした。
その背中を見送りながら、
アモンは、
「……どうしますか? 追いかけて、後頭部を蹴り飛ばしてきましょうか? あの程度の速度なら、追いつけますけど?」
そう問われて、ロコは、
「……もういいわ。こちらは、叔母様の命令を遂行しようと努力した。それは事実。それに……」
――と、含みのある言葉を口にしつつ、
そこから先の明言を避けたロコに対し、
アモンは、
少しだけ考えてから、
「――それに、『僕らについての情報』は共有できたのだから、これ以上は必要ない――ですか?」
と『かなり攻めた発言』をかましてみせた。
その『遠慮のない無粋な発言』に対し、
ロコは、顔色を変えずに、
たんたんと、
「……そうね。そのとおりよ」
と、冷静な言葉で返した。
本音のカケラをぶつけ合わせるロコとアモン。
『ちょいとむき出しの会話』をしている二人。
そんな二人の様子を見ながら、
ボーレが、隣にいるゲンに、
「……え、あの二人、何の話してんの?」
「ボーレ、お前は、本当に頭の悪いヤツだなぁ」
と、前を置いてから、ゲンは、
「アレは、ほら、アレだよ……『宇宙は膨張している』みたいな、そんな感じの話をしているんだよ」
「……壮大だな」
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