センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
11話 栄えあるゼノリカの天下、楽連の武士。
11話 栄えあるゼノリカの天下、楽連の武士。
(いやいや、マジで、このガキ、何者だよ……どっかの五大家からのまわし者か? こんなガキが在野にいるなんて、聞いたことがないぞ……)
武の世界で生きていれば、
この世界に『どんな強い者がいるか』という情報は、
覚えようとしなくとも、
気付けば、頭の中に刻まれていくもの。
もちろん、世界中、すべての情報を完全網羅している、というわけではない。
知らない事など、たくさんある。
情報統制されている五大家の事情ともなれば、ほぼ何も知らないと言ってもいい。
(ヤマトに匹敵する強さ……存在値だと、ヤマトの方が上かもしれないけど、戦闘力は、タメを張っている気がする。ていうか、こいつの方が強くね? ……え、えげつない強さだ……っ)
どうにか、打開策はないものかと、
この一年で培った力を、色々と試してみるものの、
しかし、
アモンはゲンの全てを、あざやかに処理していく。
魔法を使うわけでも、
特殊なグリムアーツを駆使するわけでもなく、
純粋な『ド直球の体技』だけで、
ゲンの全てを受け流す。
その現実を受け止めたゲンは、
冷や汗を垂れ流しながら、
心の中で、
(も、ものすごい対応力……戦闘慣れしている……もっと言えば、『強い相手との闘い』に慣れている感じがする……)
実際、その通りだった。
楽連の武士360人に囲まれて鍛錬を積んできたアモンにとって、
『強者との戦闘』は、歯磨きや洗顔に等しい、単なる日常。
いや、それどころか、
もはや、呼吸に等しいと言っても過言ではないレベル。
ゲンも、この一年で、相当な鍛錬を積んできたが、
しかし、アモンの経験値と比べれば、さすがに劣る。
楽連の武士は、器の厚さが違う。
――闘いの中で、
アモンは、不愉快そうな顔で、
「君は強いよ。たぐいまれな資質を持っている。正直、イライラしているよ。資質だけなら、もしかしたら、この僕よりも上かもしれない……」
ギリっと奥歯をかみしめる。
認めたくないが、
しかし、現実から目を背けることはできない。
アモンは、鼻持ちならないクソガキだが、
しかし、ただの糞野郎ではない。
『目の前の現実を見て見ぬふり』などといった、
そんな『脆弱さ』は持ち合わせていない。
「けど、積み重ねたものが足りない。強者との戦闘経験が足りない」
ゲンは、この一年で、多くの『高位モンスター』と戦ってきた。
ケムスという剣の天才と、何度となく戦闘訓練を積んだ。
しかし、その程度では足りない。
ありとあらゆる武に精通した天才たちと、
朝から晩まで、キ〇ガイのように、
ただひたすらに、
えんえんと、
果てしなく、
地獄の鍛錬を積み続けてきた者の視点だと、
――今のゲンですら、まだまだ物足りない。
ゼノリカの天下、楽連の武士の『強さ』は、
もっと、もっと、濃密で芳醇。
アモンの『高品質な武』を体感したゲンは、
納得したように頷いて、
「……お前は強い。別格に強い。死ぬほど積んできた俺を、お前は超えている。すげぇな。認めるよ。――だから、これからは……本気でいく」
「これまでは本気じゃなかったと? 全力だったように見えたけれど?」
「殴り合いに関して言えば、『今見せたモノ』が俺の目一杯だ。けれど、戦闘ってのは、ソレだけじゃないだろ?」
「……もちろんさ」
言いながら、アモンは、何が起きても対応できるよう、
精神を研ぎ澄ませながら、
「さあ、きなよ。ゲン・フォース。君の全部を……受け止めてあげるよ」
(いやいや、マジで、このガキ、何者だよ……どっかの五大家からのまわし者か? こんなガキが在野にいるなんて、聞いたことがないぞ……)
武の世界で生きていれば、
この世界に『どんな強い者がいるか』という情報は、
覚えようとしなくとも、
気付けば、頭の中に刻まれていくもの。
もちろん、世界中、すべての情報を完全網羅している、というわけではない。
知らない事など、たくさんある。
情報統制されている五大家の事情ともなれば、ほぼ何も知らないと言ってもいい。
(ヤマトに匹敵する強さ……存在値だと、ヤマトの方が上かもしれないけど、戦闘力は、タメを張っている気がする。ていうか、こいつの方が強くね? ……え、えげつない強さだ……っ)
どうにか、打開策はないものかと、
この一年で培った力を、色々と試してみるものの、
しかし、
アモンはゲンの全てを、あざやかに処理していく。
魔法を使うわけでも、
特殊なグリムアーツを駆使するわけでもなく、
純粋な『ド直球の体技』だけで、
ゲンの全てを受け流す。
その現実を受け止めたゲンは、
冷や汗を垂れ流しながら、
心の中で、
(も、ものすごい対応力……戦闘慣れしている……もっと言えば、『強い相手との闘い』に慣れている感じがする……)
実際、その通りだった。
楽連の武士360人に囲まれて鍛錬を積んできたアモンにとって、
『強者との戦闘』は、歯磨きや洗顔に等しい、単なる日常。
いや、それどころか、
もはや、呼吸に等しいと言っても過言ではないレベル。
ゲンも、この一年で、相当な鍛錬を積んできたが、
しかし、アモンの経験値と比べれば、さすがに劣る。
楽連の武士は、器の厚さが違う。
――闘いの中で、
アモンは、不愉快そうな顔で、
「君は強いよ。たぐいまれな資質を持っている。正直、イライラしているよ。資質だけなら、もしかしたら、この僕よりも上かもしれない……」
ギリっと奥歯をかみしめる。
認めたくないが、
しかし、現実から目を背けることはできない。
アモンは、鼻持ちならないクソガキだが、
しかし、ただの糞野郎ではない。
『目の前の現実を見て見ぬふり』などといった、
そんな『脆弱さ』は持ち合わせていない。
「けど、積み重ねたものが足りない。強者との戦闘経験が足りない」
ゲンは、この一年で、多くの『高位モンスター』と戦ってきた。
ケムスという剣の天才と、何度となく戦闘訓練を積んだ。
しかし、その程度では足りない。
ありとあらゆる武に精通した天才たちと、
朝から晩まで、キ〇ガイのように、
ただひたすらに、
えんえんと、
果てしなく、
地獄の鍛錬を積み続けてきた者の視点だと、
――今のゲンですら、まだまだ物足りない。
ゼノリカの天下、楽連の武士の『強さ』は、
もっと、もっと、濃密で芳醇。
アモンの『高品質な武』を体感したゲンは、
納得したように頷いて、
「……お前は強い。別格に強い。死ぬほど積んできた俺を、お前は超えている。すげぇな。認めるよ。――だから、これからは……本気でいく」
「これまでは本気じゃなかったと? 全力だったように見えたけれど?」
「殴り合いに関して言えば、『今見せたモノ』が俺の目一杯だ。けれど、戦闘ってのは、ソレだけじゃないだろ?」
「……もちろんさ」
言いながら、アモンは、何が起きても対応できるよう、
精神を研ぎ澄ませながら、
「さあ、きなよ。ゲン・フォース。君の全部を……受け止めてあげるよ」
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