センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
64話 全宮ロコの派閥。
64話 全宮ロコの派閥。
エグゾギア&セイバーリッチを手に入れてから数日後のある日、
ゲンは、ロコからの『時間指定』の呼び出しを受けて、
『全宮室』に向かっていた。
全宮室は、格式高き第ゼロ校舎の最上階にある貴賓室。
全宮家にかかわりのある者しか利用することが許されていない特別なフロア。
両開きのドアを開けて、全宮室の中に入ると、
そこには、10名ほどの学生が、
部屋の中央に設置されている円卓についていた。
中央奥の上座に腰かけているロコは、
ゲンの姿を確認すると、
「開いている席にすわりなさい」
平坦な声でそう言った。
命令通り、ゲンは、扉から最も近い席に腰をかける。
それを確認すると同時、
ロコは、円卓に腰かけている全員を見渡して、
「全員そろったことだし、さっそく、初となる『全宮ロコ派閥会議』を始めましょう」
そう言うと、ロコは、ゆっくりと立ち上がって、
「どうでもいい挨拶や自己紹介に時間を割く気はないわ。最初にハッキリと言っておくけれど、あたしの『組織理念』は『功利の追及』。つねに無駄を省き、つねに利を求め続ける組織が、あたしの求めている理想の形。この点について、なにか疑問はある?」
と、そこで、ゲンが、ソっと手をあげて、
「あの、ロコ様。俺、まず『なんでここに呼ばれたのか』という、根本のところが、まだ一ミリも分わかっていないんですけど、どうしたらいいですか?」
その質問を受けて、
ロコは、左隣に腰かけているヤマトに視線を向け、
「説明していないの?」
問われたヤマトは、シレっと、
「あれ? 説明した方がよかったんですかぁ?」
「……………はぁ」
ロコは、ため息をはさんでから、
ゲンに視線を向けて、
「入学以降、あたしが、この学校で、『派閥作り』に勤(いそ)しんでいたことぐらいは聞いている?」
「ああ、なんか、ヤマトから、うっすらとは聞いていましたね……ロコ様が、なんか、学園内の強そうなヤツを勧誘してまわっている、みたいなことを」
「あたしは、お父様とお兄様に反旗を翻す気でいる。その事実を正しく認識した上で、あたしの側につくチャレンジャーの集団。それが、ここにいる10人。実際には、もう少しいるけれど、今日は『将来的』に、全宮ロコ派閥の『幹部になりえる者』だけ集めた感じね」
と、そこまで説明した段階で、
ロコの右隣に腰かけているイケメン系の美少女が、
スっと右手をあげた。
ロコが、
「なに?」
と、声をかけると、
彼女――『ケムス・ディオグ』は、
不満そうな表情を隠さずに、
「今しがた、ロコ様がおっしゃったように……今日の会議には、ロコ様の派閥の中でも『優秀な者』だけが集まると聞いていたのですが……」
そこで、ケムスは、ゲンをチラ見しつつ、
「なぜ、彼のような子供が?」
虫を見るような目だった。
とことん見下している顔。
彼女、ケムス・ディオグは、
『博士号(最高位学位)』間近の10年生。
5歳の時、Sクラスに入学して以降、
常に最高峰の成績を維持し続けた稀代の天才。
その存在値は、300を超えており、
エリアAのクリムゾンスターズからも勧誘がきている本物の超人。
※ ザコーやゴミスと戦って、それなりに善戦できるレベルと言えば、
彼女の素質がどれだけのものか、ご理解いただけるだろうか。
エグゾギア&セイバーリッチを手に入れてから数日後のある日、
ゲンは、ロコからの『時間指定』の呼び出しを受けて、
『全宮室』に向かっていた。
全宮室は、格式高き第ゼロ校舎の最上階にある貴賓室。
全宮家にかかわりのある者しか利用することが許されていない特別なフロア。
両開きのドアを開けて、全宮室の中に入ると、
そこには、10名ほどの学生が、
部屋の中央に設置されている円卓についていた。
中央奥の上座に腰かけているロコは、
ゲンの姿を確認すると、
「開いている席にすわりなさい」
平坦な声でそう言った。
命令通り、ゲンは、扉から最も近い席に腰をかける。
それを確認すると同時、
ロコは、円卓に腰かけている全員を見渡して、
「全員そろったことだし、さっそく、初となる『全宮ロコ派閥会議』を始めましょう」
そう言うと、ロコは、ゆっくりと立ち上がって、
「どうでもいい挨拶や自己紹介に時間を割く気はないわ。最初にハッキリと言っておくけれど、あたしの『組織理念』は『功利の追及』。つねに無駄を省き、つねに利を求め続ける組織が、あたしの求めている理想の形。この点について、なにか疑問はある?」
と、そこで、ゲンが、ソっと手をあげて、
「あの、ロコ様。俺、まず『なんでここに呼ばれたのか』という、根本のところが、まだ一ミリも分わかっていないんですけど、どうしたらいいですか?」
その質問を受けて、
ロコは、左隣に腰かけているヤマトに視線を向け、
「説明していないの?」
問われたヤマトは、シレっと、
「あれ? 説明した方がよかったんですかぁ?」
「……………はぁ」
ロコは、ため息をはさんでから、
ゲンに視線を向けて、
「入学以降、あたしが、この学校で、『派閥作り』に勤(いそ)しんでいたことぐらいは聞いている?」
「ああ、なんか、ヤマトから、うっすらとは聞いていましたね……ロコ様が、なんか、学園内の強そうなヤツを勧誘してまわっている、みたいなことを」
「あたしは、お父様とお兄様に反旗を翻す気でいる。その事実を正しく認識した上で、あたしの側につくチャレンジャーの集団。それが、ここにいる10人。実際には、もう少しいるけれど、今日は『将来的』に、全宮ロコ派閥の『幹部になりえる者』だけ集めた感じね」
と、そこまで説明した段階で、
ロコの右隣に腰かけているイケメン系の美少女が、
スっと右手をあげた。
ロコが、
「なに?」
と、声をかけると、
彼女――『ケムス・ディオグ』は、
不満そうな表情を隠さずに、
「今しがた、ロコ様がおっしゃったように……今日の会議には、ロコ様の派閥の中でも『優秀な者』だけが集まると聞いていたのですが……」
そこで、ケムスは、ゲンをチラ見しつつ、
「なぜ、彼のような子供が?」
虫を見るような目だった。
とことん見下している顔。
彼女、ケムス・ディオグは、
『博士号(最高位学位)』間近の10年生。
5歳の時、Sクラスに入学して以降、
常に最高峰の成績を維持し続けた稀代の天才。
その存在値は、300を超えており、
エリアAのクリムゾンスターズからも勧誘がきている本物の超人。
※ ザコーやゴミスと戦って、それなりに善戦できるレベルと言えば、
彼女の素質がどれだけのものか、ご理解いただけるだろうか。
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