センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
89話 めんどくさいクソガキ。
89話 めんどくさいクソガキ。
(突き詰めて考えると、やはり、どこかで『どうでもいい』と思ってしまう。もし、俺たちの可能性が無限だったなら、きっと、また、別の感情を抱くんだろうが……カンストが決まっている世界での勝敗は所詮、ジャンケンだからなぁ……)
だから、結局のところは『どうでもいい』と思ってしまう。
それが、センエースの性質。
きわめて変態的というか、
どれだけの贔屓目(ひいきめ)をもってしても、
とてもじゃないが、正常とはいいがたい、
決定的にシュールな特質。
どうあがいても変えられなかった、
センエースの本質。
その『謎な資質』が『核』にあるがゆえに、
センエースは、
自殺という選択肢を選ばざるをえなかったのだ。
――と、そこで、
センは、ふと思う。
(どうせ死ぬんだし……シューリに告白しておくか? このまま死ぬのは、自分の感情から逃げるみたいで、あまりにも無様が過ぎる気が……)
と、そこまで考えた時点で、
センは首を横に振って、
(……いや、逆に、そっちの方が不義理か。……『どうせ死ぬから』を動機に『ダメ元の当たって砕けろ』をかます……そんなこと、本気でホレた女にすることじゃねぇ……)
心の中でそうつぶやいてから、
(何がどう悪いとか、そういう理屈の部分はどうでもいい。俺自身が許せねぇから、出来ねぇ……それだけの話…………く、くくく……)
自分自身の頑固さに、軽く自嘲して、
(本当に、俺ってヤツは、めんどうくさいクソガキだなぁ……)
少しだけ晴れやかに、
謎の上から目線で自分を評してから、
あらためて、
己の人生全てに焦点をあてて、
(ライバルがいた。愛する女がいた。誰もが輝く明日を求められる『理想の世界』を実現することができた。俺は幸せだった。100%の完璧な人生だったとは言えないけれど、しかし、俺は間違いなく幸福だった)
心の中で、そうつぶやいてから、
センは天を仰ぎ、
超然とした瞳で世界を見つめながら、
「あとのことは頼んだぞ」
つい、こぼれ出る言葉。
穏やかで、純粋な、清々しい表情で、
「……さらばだ。シューリ……ソンキー……そして……カカ〇ット」
「……どういう独り言? きっしょ」
冷めた目でそう言われて、
センは、
「ここまでの流れを汲んだ上での『ちょっとしたテンプレネタ』に、そこまで冷たい目を向けなくてもいいんじゃないかなぁ、とボクなんかは思うなぁ」
いじけた声でそう言うセンに、
シューリは、アクビをかましながら、
「言っておきまちゅけど、この場で爆発とかしたら、マジで殺しまちゅからね。自爆するのは勝手でちゅけど、オイちゃんの迷惑にならない場所で爆散してくだちゃい」
「いや、さすがに、この場で自爆とかはしないけどさぁ……お前の発言、いろいろとヒドすぎん? 止めてほしいとはマジで思っていないけど、さすがに、そこを大幅に飛び越えて『殺す』とまで言っちゃうのはどうかと思うなぁ」
渋い顔でそう言ってから、
「……たぶん、わからんけど、きっと、俺の無限転生をガチで殺すとなれば、さすがに、1か月くらい……いや、半年くらいは魔力とオーラをためないと難しいだろう」
(突き詰めて考えると、やはり、どこかで『どうでもいい』と思ってしまう。もし、俺たちの可能性が無限だったなら、きっと、また、別の感情を抱くんだろうが……カンストが決まっている世界での勝敗は所詮、ジャンケンだからなぁ……)
だから、結局のところは『どうでもいい』と思ってしまう。
それが、センエースの性質。
きわめて変態的というか、
どれだけの贔屓目(ひいきめ)をもってしても、
とてもじゃないが、正常とはいいがたい、
決定的にシュールな特質。
どうあがいても変えられなかった、
センエースの本質。
その『謎な資質』が『核』にあるがゆえに、
センエースは、
自殺という選択肢を選ばざるをえなかったのだ。
――と、そこで、
センは、ふと思う。
(どうせ死ぬんだし……シューリに告白しておくか? このまま死ぬのは、自分の感情から逃げるみたいで、あまりにも無様が過ぎる気が……)
と、そこまで考えた時点で、
センは首を横に振って、
(……いや、逆に、そっちの方が不義理か。……『どうせ死ぬから』を動機に『ダメ元の当たって砕けろ』をかます……そんなこと、本気でホレた女にすることじゃねぇ……)
心の中でそうつぶやいてから、
(何がどう悪いとか、そういう理屈の部分はどうでもいい。俺自身が許せねぇから、出来ねぇ……それだけの話…………く、くくく……)
自分自身の頑固さに、軽く自嘲して、
(本当に、俺ってヤツは、めんどうくさいクソガキだなぁ……)
少しだけ晴れやかに、
謎の上から目線で自分を評してから、
あらためて、
己の人生全てに焦点をあてて、
(ライバルがいた。愛する女がいた。誰もが輝く明日を求められる『理想の世界』を実現することができた。俺は幸せだった。100%の完璧な人生だったとは言えないけれど、しかし、俺は間違いなく幸福だった)
心の中で、そうつぶやいてから、
センは天を仰ぎ、
超然とした瞳で世界を見つめながら、
「あとのことは頼んだぞ」
つい、こぼれ出る言葉。
穏やかで、純粋な、清々しい表情で、
「……さらばだ。シューリ……ソンキー……そして……カカ〇ット」
「……どういう独り言? きっしょ」
冷めた目でそう言われて、
センは、
「ここまでの流れを汲んだ上での『ちょっとしたテンプレネタ』に、そこまで冷たい目を向けなくてもいいんじゃないかなぁ、とボクなんかは思うなぁ」
いじけた声でそう言うセンに、
シューリは、アクビをかましながら、
「言っておきまちゅけど、この場で爆発とかしたら、マジで殺しまちゅからね。自爆するのは勝手でちゅけど、オイちゃんの迷惑にならない場所で爆散してくだちゃい」
「いや、さすがに、この場で自爆とかはしないけどさぁ……お前の発言、いろいろとヒドすぎん? 止めてほしいとはマジで思っていないけど、さすがに、そこを大幅に飛び越えて『殺す』とまで言っちゃうのはどうかと思うなぁ」
渋い顔でそう言ってから、
「……たぶん、わからんけど、きっと、俺の無限転生をガチで殺すとなれば、さすがに、1か月くらい……いや、半年くらいは魔力とオーラをためないと難しいだろう」
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