センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
71話 芸術になった鏡。
71話 芸術になった鏡。
(このままでは、ただの残骸……己の弱さに飲み込まれたままの戦犯で終わってしまう……それは認められん……『ゼノリカを支える剣の一本』である、この私が……そんな無様を晒したまま終わることなど……許されん!)
ギリギリと、
魂魄が軋む。
命の器が、
『もうダメだ』とわめいている。
聞こえている。
けれど、
(全身が軋む……死を感じる……少しでも気を抜けば爆発してしまいそう……苦しい……辛い……しんどい……痛い、キツい、死ぬほど重たい……とてもじゃないが、耐えられない……)
だからこそ、
「……それでも……」
ブチブチと、何かがちぎれる音がする。
ぶっ壊れて、歪んで、腐って、
「それでも……それでも……それでも……」
そして、
だから、
「――叫び続ける勇気を――」
バンプティが抱き続けた覚悟と、
スールの胸に芽生えた想いが、
真に重なりあい、正しく織り成って、
――本物の力になる。
目の前に出現したのは、
荘厳な輝きを放つルーレット。
二人が積み重ねてきた全ての結晶。
バンスールは、
折れるほどに、奥歯をかみしめて、
「まわれっ……バンプティルーレット……っ!」
命令を受けて、バンプティルーレットは、唸りをあげて回転する。
過剰な回転数は覚悟の証。
ギュンギュンと加速していく。
「私は……栄えあるゼノリカの天上……九華十傑の第十席序列二位……」
奥歯をかみしめ、
覚悟をうたう。
「神の王に仕える剣――バンプティ」
九華の十席。
その覚悟は伊達じゃない。
決して『威張り散らすための勲章』なんかじゃない。
全てを賭して『命』に尽くすと誓った覚悟の証。
ゼノリカを支える剣。
覚悟の結晶。
その情動が、新たなる狂信者スールの想いに支えられ、
確かな一つとなる。
歪みが調律されていく。
ただのバグではなく、
円寂(えんじゃく)に届くほどの光になる。
輪廻のサイクルを超えて、
バンプティは、
一つ上の世界に届く。
命じられるまでもなく、
ルーレットは、ビシィっと、音をたてて停止した。
まるで『そこにしか止まる気はない』とでも言いたげに。
12時の矢印が示した答え、
それは、
「――『鏡華酔月(きょうかすいげつ)』、発動――」
バンプティの右手に出現した、歪な輝きを放つ鏡。
その鏡は、まるで奪い取るように、
センエースという強すぎる輝きを、
酷く強引に、その鏡面へ映しこみ、
そのまま、さけぶように発光した。
輝きは、鏡を通じて、
バンプティの中で膨らんでいく。
そして、その光を飲み込みながら、
バンプティは言う。
「――究極超神化6/ギルティプラチナ・カリギュラム――」
宣言と同時、白銀の輝きに包まれるバンプティ。
ひどく罪深き光。
誓いを糧にして、狂気を貪るクリスタル。
咎人は二人。
譴責(けんせき)の底で鏡像を磨く。
しかして、
その歪な輝きは、
頑健なる想いを器として、
無限の軌跡をつかみ取る。
光が収束した時、
そこには、
最果てに届いたバンプティが立っていた。
それを見て、センは、
「は、はは……」
一度、乾いた笑い声をあげて、
「とことん、コピーか……。閃世界によるバフまで含めて盛大に丸ごとパクっていくスタイル。徹底的に、最後の最後まで。……純粋で無垢な可能性の鏡。そこまでいけば、もはや、大したものだと感嘆できる。ハンパなコピーは『目障(めざわ)りな贋作(がんさく)』だが、それだけ突き詰めれば『超級の芸術』たりうる」
心からの賞賛を投げかけた。
(このままでは、ただの残骸……己の弱さに飲み込まれたままの戦犯で終わってしまう……それは認められん……『ゼノリカを支える剣の一本』である、この私が……そんな無様を晒したまま終わることなど……許されん!)
ギリギリと、
魂魄が軋む。
命の器が、
『もうダメだ』とわめいている。
聞こえている。
けれど、
(全身が軋む……死を感じる……少しでも気を抜けば爆発してしまいそう……苦しい……辛い……しんどい……痛い、キツい、死ぬほど重たい……とてもじゃないが、耐えられない……)
だからこそ、
「……それでも……」
ブチブチと、何かがちぎれる音がする。
ぶっ壊れて、歪んで、腐って、
「それでも……それでも……それでも……」
そして、
だから、
「――叫び続ける勇気を――」
バンプティが抱き続けた覚悟と、
スールの胸に芽生えた想いが、
真に重なりあい、正しく織り成って、
――本物の力になる。
目の前に出現したのは、
荘厳な輝きを放つルーレット。
二人が積み重ねてきた全ての結晶。
バンスールは、
折れるほどに、奥歯をかみしめて、
「まわれっ……バンプティルーレット……っ!」
命令を受けて、バンプティルーレットは、唸りをあげて回転する。
過剰な回転数は覚悟の証。
ギュンギュンと加速していく。
「私は……栄えあるゼノリカの天上……九華十傑の第十席序列二位……」
奥歯をかみしめ、
覚悟をうたう。
「神の王に仕える剣――バンプティ」
九華の十席。
その覚悟は伊達じゃない。
決して『威張り散らすための勲章』なんかじゃない。
全てを賭して『命』に尽くすと誓った覚悟の証。
ゼノリカを支える剣。
覚悟の結晶。
その情動が、新たなる狂信者スールの想いに支えられ、
確かな一つとなる。
歪みが調律されていく。
ただのバグではなく、
円寂(えんじゃく)に届くほどの光になる。
輪廻のサイクルを超えて、
バンプティは、
一つ上の世界に届く。
命じられるまでもなく、
ルーレットは、ビシィっと、音をたてて停止した。
まるで『そこにしか止まる気はない』とでも言いたげに。
12時の矢印が示した答え、
それは、
「――『鏡華酔月(きょうかすいげつ)』、発動――」
バンプティの右手に出現した、歪な輝きを放つ鏡。
その鏡は、まるで奪い取るように、
センエースという強すぎる輝きを、
酷く強引に、その鏡面へ映しこみ、
そのまま、さけぶように発光した。
輝きは、鏡を通じて、
バンプティの中で膨らんでいく。
そして、その光を飲み込みながら、
バンプティは言う。
「――究極超神化6/ギルティプラチナ・カリギュラム――」
宣言と同時、白銀の輝きに包まれるバンプティ。
ひどく罪深き光。
誓いを糧にして、狂気を貪るクリスタル。
咎人は二人。
譴責(けんせき)の底で鏡像を磨く。
しかして、
その歪な輝きは、
頑健なる想いを器として、
無限の軌跡をつかみ取る。
光が収束した時、
そこには、
最果てに届いたバンプティが立っていた。
それを見て、センは、
「は、はは……」
一度、乾いた笑い声をあげて、
「とことん、コピーか……。閃世界によるバフまで含めて盛大に丸ごとパクっていくスタイル。徹底的に、最後の最後まで。……純粋で無垢な可能性の鏡。そこまでいけば、もはや、大したものだと感嘆できる。ハンパなコピーは『目障(めざわ)りな贋作(がんさく)』だが、それだけ突き詰めれば『超級の芸術』たりうる」
心からの賞賛を投げかけた。
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