センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
18話 欲しいのはお前じゃないんだよ。
18話 欲しいのはお前じゃないんだよ。
「わかっていると思うが、絶対に手を出すなよ」
「俺は聖典におけるセンエースの在り方に疑問を抱いているだけで、ゼノリカに反意を示す気などさらさらありませんから、偉大なる九華の第十席様に手をだしたりしませんよ」
そこで、スールは、バンプティに視線を向けて、
「そっちが俺に攻撃を仕掛けてくるなら話は別ですけどね。……さすがに、俺を武力制圧する気はないですよね? ゼノリカは、そういう『道理に合わない理不尽』を執行したりしない」
「当たり前の話じゃ。正直、パメラノ猊下のスピーチを邪魔したぬしには憤慨しておるが、しかし、真・神法基準で言うと、ぬしは犯罪者ではない。となれば手はだせん」
「じゃあ、どうして俺も閉じ込めたんすか? リーダーだけでよかったんじゃ?」
「愚かな若者よ。私がカドヒトに説教しているところを、そこで見ておれ」
「……なるほど。そういうことですか」
「もし、カドヒトの逮捕を邪魔すれば、公務執行妨害で制圧するが、そうでない限り、かすり傷一つおわせる気はない。本音で言えば、2・3発シバいてやりたいがのう」
そこで、バンプティは、スールから視線を外し、
カドヒトをにらみつける。
と同時に、スールは、少し距離をとって、
二人の『対話(たたかい)』の邪魔にならないポジションを確保する。
スールは、俯瞰で二人を見つめながら、
(十席の序列二位バンプティ……沙良想衆の出身でありながら、百済の闇人形や楽連の武士にも負けないほど『武』に定評がある高名な『努力家』……とびぬけた資質や異能は持たない凡人だが、狂気的な努力だけで十席の序列二位にまで上り詰めた異端……)
バンプティというジイサンは、『派手好きな連中』のウケは悪いが、
そのいぶし銀ぶりが、特定の層から熱狂的に支持されている稀有な存在。
もちろん、第十席にまで上り詰めたバンプティが『凡人』なわけがないのだが、
しかし、事実、他の『天上の面々』と比べると、
『資質の面』で大きく劣っている。
スマホゲーでいうところの『10連ガチャのハズレ枠』。
派手好きのミーハーからは『欲しいのはお前じゃないんだよ』と、
非常にイヤな顔をされてしまう地味な低ランクキャラ。
バンプティには、九華の面々や、
『ドナ(十席序列三位)』や『アクバート(十席序列一位)』のような、
見るものを一瞬で惹きつける『華々しさ』がない。
とにかく地味で、特徴が薄く、目つきもちょっと悪くて、
なにより悲しくなるほど華がない。
だが、その『地道さ』と『ひたむきさ』は、
『華を持たざる者たち』から圧倒的に支持されている。
才能なき者たちの期待の星『バンプティ』。
そんな彼の武に対して、
カドヒトは、
しみじみと、
「バンプティ。ハッキリ言って、あんたには才能がない」
「ついさっきまで褒めておったと思ったら、今度は、一転して侮蔑しだす……さすがの情緒不安定ぶりじゃな。話にならん」
「わかっていると思うが、絶対に手を出すなよ」
「俺は聖典におけるセンエースの在り方に疑問を抱いているだけで、ゼノリカに反意を示す気などさらさらありませんから、偉大なる九華の第十席様に手をだしたりしませんよ」
そこで、スールは、バンプティに視線を向けて、
「そっちが俺に攻撃を仕掛けてくるなら話は別ですけどね。……さすがに、俺を武力制圧する気はないですよね? ゼノリカは、そういう『道理に合わない理不尽』を執行したりしない」
「当たり前の話じゃ。正直、パメラノ猊下のスピーチを邪魔したぬしには憤慨しておるが、しかし、真・神法基準で言うと、ぬしは犯罪者ではない。となれば手はだせん」
「じゃあ、どうして俺も閉じ込めたんすか? リーダーだけでよかったんじゃ?」
「愚かな若者よ。私がカドヒトに説教しているところを、そこで見ておれ」
「……なるほど。そういうことですか」
「もし、カドヒトの逮捕を邪魔すれば、公務執行妨害で制圧するが、そうでない限り、かすり傷一つおわせる気はない。本音で言えば、2・3発シバいてやりたいがのう」
そこで、バンプティは、スールから視線を外し、
カドヒトをにらみつける。
と同時に、スールは、少し距離をとって、
二人の『対話(たたかい)』の邪魔にならないポジションを確保する。
スールは、俯瞰で二人を見つめながら、
(十席の序列二位バンプティ……沙良想衆の出身でありながら、百済の闇人形や楽連の武士にも負けないほど『武』に定評がある高名な『努力家』……とびぬけた資質や異能は持たない凡人だが、狂気的な努力だけで十席の序列二位にまで上り詰めた異端……)
バンプティというジイサンは、『派手好きな連中』のウケは悪いが、
そのいぶし銀ぶりが、特定の層から熱狂的に支持されている稀有な存在。
もちろん、第十席にまで上り詰めたバンプティが『凡人』なわけがないのだが、
しかし、事実、他の『天上の面々』と比べると、
『資質の面』で大きく劣っている。
スマホゲーでいうところの『10連ガチャのハズレ枠』。
派手好きのミーハーからは『欲しいのはお前じゃないんだよ』と、
非常にイヤな顔をされてしまう地味な低ランクキャラ。
バンプティには、九華の面々や、
『ドナ(十席序列三位)』や『アクバート(十席序列一位)』のような、
見るものを一瞬で惹きつける『華々しさ』がない。
とにかく地味で、特徴が薄く、目つきもちょっと悪くて、
なにより悲しくなるほど華がない。
だが、その『地道さ』と『ひたむきさ』は、
『華を持たざる者たち』から圧倒的に支持されている。
才能なき者たちの期待の星『バンプティ』。
そんな彼の武に対して、
カドヒトは、
しみじみと、
「バンプティ。ハッキリ言って、あんたには才能がない」
「ついさっきまで褒めておったと思ったら、今度は、一転して侮蔑しだす……さすがの情緒不安定ぶりじゃな。話にならん」
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