センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
20話 ヤマトとザコーの本気の対話。
20話 ヤマトとザコーの本気の対話。
「ぶっちゃけ、ロコの事は心底マジでどうでもいい。そのガキが生きようが死のうが知ったことじゃないし、アギトの要請を完遂できるかどうかも、本音の部分じゃ、どうでもいい」
たんたんと、しかし、力強さを感じる声音で、
ザコーは、
「俺にとっての、一番の『最悪』は、『五大家の御家騒動に巻き込まれてゴキが損害をこうむること』。それだけが俺にとっての大問題。それだけは絶対にあっちゃならねぇ……つぅか、冗談じゃねぇ、メンツは大事だが、『本当に大事なこと』は『なんのためにメンツを守るか』――だろ?」
ハッキリと、自分の意見を前提にして、
「というわけで、全宮ロコの暗殺は失敗でいい。そして、その責任は俺がとろう。お前のケツは俺が拭いてやる。これまでずっとそうだったように、お前は、何モノにも縛られずに、気高く自由なままでいい。俺はリーダーとして、その生き様を許容する。お前の全部を、俺は、いつだって許し続ける。――だから、戻ってこい。お前の居場所は俺の隣だ。お前が戻るのなら、俺は、もう、それでいい」
真摯に、まっすぐに、
自分の感情と想いをぶつけてきたザコーに、
ヤマトは、『普通』に申し訳ない気持ちになりながら、
「……あー、ごめんねぇ、ザコーくん。ほんと、非常に申し訳ないのだけれど、私は、もう、そっちには戻れないんだよねぇ」
『ザコーを突き放す気』は微塵もないのだが、
しかし、今のヤマトには、
『そうせざるをえない理由』がある。
ゆえに、
「試験が始まる前にも言ったけど、私は、別に、ゴキを辞めたくて辞めたわけじゃないからさぁ。ゴキに対する不満とかは、ほんとに一切ないし、ザコーくんのことも、別に嫌いじゃないんだよねぇ。いろいろよくしてくれて、居心地はすごくよかった。正直、感謝しているんだよぉ。その辺のことは、ちゃんと理解しておいてもらいたいねぇ」
「ならば、余計に、お前の脱退を認めることはできないな。というより、認める理由がなさすぎる」
組織の長として当たり前のことを口にしつつ、
「つぅか、マジで、なんでそんなに『異常なまでに頑な』なんだ? 理由がどうであれ、結局つれて帰るから、その真意を暴く意味なんざないんだが……ここまで強固な意志を見せられると、さすがに、気になってきたぞ」
そう前を置いてから、
「答えろ、ヤマト。何があった?」
ギンと鋭い視線でそう問いかけてきた。
ヤマトは二秒ほど考えてから、
「まあ、端的に言うと、『神様』に『遭った』からだねぇ」
「……ん?」
眉間にシワが寄るザコー。
全力で『理解しよう』としてみたが、
しかし、当然、まったく1ミリも理解できず、
「……なに言ってんだ?」
というポカンとした反応になる。
そんなザコーに、ヤマトは続けて、
「だから、私は、神様に遭ったんだよ。すごかったよぉ。ランク2000とか、3000とかの魔法をバンバン使ってきてねぇ。宇宙がその場で無数に生成されて、それらが流星群になったり、クルクルと虹のワッカを描いたりしてねぇ。存在値にいたっては『170兆』もあったんだ。すごいよねぇ、神様って。で、私は、そんな神様に仕事を依頼されちゃってねぇ。だから、さすがに、これまでのように、気高く自由なままってわけにはいられないんだよねぇ」
「ぶっちゃけ、ロコの事は心底マジでどうでもいい。そのガキが生きようが死のうが知ったことじゃないし、アギトの要請を完遂できるかどうかも、本音の部分じゃ、どうでもいい」
たんたんと、しかし、力強さを感じる声音で、
ザコーは、
「俺にとっての、一番の『最悪』は、『五大家の御家騒動に巻き込まれてゴキが損害をこうむること』。それだけが俺にとっての大問題。それだけは絶対にあっちゃならねぇ……つぅか、冗談じゃねぇ、メンツは大事だが、『本当に大事なこと』は『なんのためにメンツを守るか』――だろ?」
ハッキリと、自分の意見を前提にして、
「というわけで、全宮ロコの暗殺は失敗でいい。そして、その責任は俺がとろう。お前のケツは俺が拭いてやる。これまでずっとそうだったように、お前は、何モノにも縛られずに、気高く自由なままでいい。俺はリーダーとして、その生き様を許容する。お前の全部を、俺は、いつだって許し続ける。――だから、戻ってこい。お前の居場所は俺の隣だ。お前が戻るのなら、俺は、もう、それでいい」
真摯に、まっすぐに、
自分の感情と想いをぶつけてきたザコーに、
ヤマトは、『普通』に申し訳ない気持ちになりながら、
「……あー、ごめんねぇ、ザコーくん。ほんと、非常に申し訳ないのだけれど、私は、もう、そっちには戻れないんだよねぇ」
『ザコーを突き放す気』は微塵もないのだが、
しかし、今のヤマトには、
『そうせざるをえない理由』がある。
ゆえに、
「試験が始まる前にも言ったけど、私は、別に、ゴキを辞めたくて辞めたわけじゃないからさぁ。ゴキに対する不満とかは、ほんとに一切ないし、ザコーくんのことも、別に嫌いじゃないんだよねぇ。いろいろよくしてくれて、居心地はすごくよかった。正直、感謝しているんだよぉ。その辺のことは、ちゃんと理解しておいてもらいたいねぇ」
「ならば、余計に、お前の脱退を認めることはできないな。というより、認める理由がなさすぎる」
組織の長として当たり前のことを口にしつつ、
「つぅか、マジで、なんでそんなに『異常なまでに頑な』なんだ? 理由がどうであれ、結局つれて帰るから、その真意を暴く意味なんざないんだが……ここまで強固な意志を見せられると、さすがに、気になってきたぞ」
そう前を置いてから、
「答えろ、ヤマト。何があった?」
ギンと鋭い視線でそう問いかけてきた。
ヤマトは二秒ほど考えてから、
「まあ、端的に言うと、『神様』に『遭った』からだねぇ」
「……ん?」
眉間にシワが寄るザコー。
全力で『理解しよう』としてみたが、
しかし、当然、まったく1ミリも理解できず、
「……なに言ってんだ?」
というポカンとした反応になる。
そんなザコーに、ヤマトは続けて、
「だから、私は、神様に遭ったんだよ。すごかったよぉ。ランク2000とか、3000とかの魔法をバンバン使ってきてねぇ。宇宙がその場で無数に生成されて、それらが流星群になったり、クルクルと虹のワッカを描いたりしてねぇ。存在値にいたっては『170兆』もあったんだ。すごいよねぇ、神様って。で、私は、そんな神様に仕事を依頼されちゃってねぇ。だから、さすがに、これまでのように、気高く自由なままってわけにはいられないんだよねぇ」
コメント