センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
17話 あれと同じクラスになるの、やだなぁ……
17話 あれと同じクラスになるの、やだなぁ……
「マイナス点は色々つきましたがぁぁああああ! 『絶世美女の下男ポイント』が8億点つきますので、合格でございまぁぁぁぁああああああああす!!」
腹の底から声を出す。
満足のいく解答を得ると、
ヤマトは、満面の笑みで、
「だよねぇ。だと思ったぁ」
そう言って、ナイフをおさめた。
「それじゃあ、ゲンくん。先に進もうかぁ」
「ぁ……はい」
ついさっきまで『ボーレの身勝手ぶり』に呆れていたゲンだったが、
今は、そんなことすっかり忘れて、ただただ『ヤマトの狂気』に震えている。
人間の感情とは、かくも乱高下するものなのか、
と、人類の神秘を感じつつ、
ゲンは、ロコ&ヤマトと共に、扉を抜けて、6階へと進んでいった。
ゲンたち一向が去ったあと、
ボーレは一息ついてから、
「やべぇ女だったなぁ……あれは完全に壊れている……もはや人間じゃないレベル……」
溜息をつきつつ、
「今年から、あれと同じクラスになるのかぁ……やだなぁ……」
天を仰ぎ、
「落ちてくれたら助かるんだけど……今年の試験で、あの女が落ちるって、ありえないんだよなぁ」
今年の試験は、比較的『難易度が高い方』ではあるが、
観察力・洞察力・戦闘能力の三つが一定基準を超えていれば、
運に左右されることなく、ほぼ間違いなく受かるようになっている。
というわけで、ヤマトが落ちる理由はない。
「……やだなぁ……」
何度目かわからない深いため息をつくボーレ。
彼がここまで落ち込んでいる理由は以下の通り。
まず、全宮学園Sクラスは、15年制であるが、
Sクラスになった者は、学年関係なく全員がクラスメートとなり、
毎週、5コマほどある総合演習の科目では、
学年関係なくSクラス全員で演習を行う。
『学年ごとの必修』が毎週10コマあって、
それだけは確定で別になるが、
そのほかの講義は選択制であり、
『各論系』や『応用演習系』で、低学年と一緒になることは少ないが、
『概論・総論系』や『基礎演習系』を選んだ場合、一年と一緒になることもままある。
「……総合演習は仕方ないにしても、基礎系の選択科目は、絶対に、あの女とかぶらないようにしないと……」
心の中でかたく決意していると、
ボーレは、そこで、次の来訪者の気配を感じて、
「おっと……仕事、仕事……最低限の仕事はこなしておかないと、ルル様に怒られる……」
『選別に関する裁量権』は与えられているが、
『仕事を適当にしてもいい』という『特権』を与えられているわけではない。
よって、ボーレは背筋を伸ばし、
新たな受験生と対峙する。
「こんにちは。俺は、全宮学園Sクラス3年生のボーレ。試験官の一人です。よろしくおねがいします」
その挨拶を受けると、
受験生『ザコー』は、
「それ、ここを通るやつ全員に言うつもりか? 大変だな」
けだるげな表情と声音でそう言った。
「ご心配なく、今回の試験で、この5階層まで降りてこられる者の数は、多く見積もっても10名ほどだと思われますので、さほど大した労力ではありません」
「マイナス点は色々つきましたがぁぁああああ! 『絶世美女の下男ポイント』が8億点つきますので、合格でございまぁぁぁぁああああああああす!!」
腹の底から声を出す。
満足のいく解答を得ると、
ヤマトは、満面の笑みで、
「だよねぇ。だと思ったぁ」
そう言って、ナイフをおさめた。
「それじゃあ、ゲンくん。先に進もうかぁ」
「ぁ……はい」
ついさっきまで『ボーレの身勝手ぶり』に呆れていたゲンだったが、
今は、そんなことすっかり忘れて、ただただ『ヤマトの狂気』に震えている。
人間の感情とは、かくも乱高下するものなのか、
と、人類の神秘を感じつつ、
ゲンは、ロコ&ヤマトと共に、扉を抜けて、6階へと進んでいった。
ゲンたち一向が去ったあと、
ボーレは一息ついてから、
「やべぇ女だったなぁ……あれは完全に壊れている……もはや人間じゃないレベル……」
溜息をつきつつ、
「今年から、あれと同じクラスになるのかぁ……やだなぁ……」
天を仰ぎ、
「落ちてくれたら助かるんだけど……今年の試験で、あの女が落ちるって、ありえないんだよなぁ」
今年の試験は、比較的『難易度が高い方』ではあるが、
観察力・洞察力・戦闘能力の三つが一定基準を超えていれば、
運に左右されることなく、ほぼ間違いなく受かるようになっている。
というわけで、ヤマトが落ちる理由はない。
「……やだなぁ……」
何度目かわからない深いため息をつくボーレ。
彼がここまで落ち込んでいる理由は以下の通り。
まず、全宮学園Sクラスは、15年制であるが、
Sクラスになった者は、学年関係なく全員がクラスメートとなり、
毎週、5コマほどある総合演習の科目では、
学年関係なくSクラス全員で演習を行う。
『学年ごとの必修』が毎週10コマあって、
それだけは確定で別になるが、
そのほかの講義は選択制であり、
『各論系』や『応用演習系』で、低学年と一緒になることは少ないが、
『概論・総論系』や『基礎演習系』を選んだ場合、一年と一緒になることもままある。
「……総合演習は仕方ないにしても、基礎系の選択科目は、絶対に、あの女とかぶらないようにしないと……」
心の中でかたく決意していると、
ボーレは、そこで、次の来訪者の気配を感じて、
「おっと……仕事、仕事……最低限の仕事はこなしておかないと、ルル様に怒られる……」
『選別に関する裁量権』は与えられているが、
『仕事を適当にしてもいい』という『特権』を与えられているわけではない。
よって、ボーレは背筋を伸ばし、
新たな受験生と対峙する。
「こんにちは。俺は、全宮学園Sクラス3年生のボーレ。試験官の一人です。よろしくおねがいします」
その挨拶を受けると、
受験生『ザコー』は、
「それ、ここを通るやつ全員に言うつもりか? 大変だな」
けだるげな表情と声音でそう言った。
「ご心配なく、今回の試験で、この5階層まで降りてこられる者の数は、多く見積もっても10名ほどだと思われますので、さほど大した労力ではありません」
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