センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
129話 決して従順な配下ではない。
129話 決して従順な配下ではない。
「今後、私は、あなたの勢力下の一人となりましたので、そのつもりでぇ」
「……」
「私は、あなたの勢力下の一人なので、もちろん、あなたを殺したりはしません。ご安心をぉ」
「……『勢力下の一人』とは……また、ずいぶんと微妙な言い回しね」
「ええ、そうですねぇ。自分でもそう思いますよぉ」
「勢力下の一人という、その妙な言い回しの意味するところは、『決して従順な配下ではない』……という認識であっているかしら?」
「ええ、合っていますよぉ。私は、あなたサイドの人間なので、基本的には、あなたが見ている方向に視点を合わせて邁進していく所存です、がぁ……しかし、私は決して、あなたのシモベではないので、素直に『面倒な命令』等を聞く気は、さほどありませぇん。『まったくない』わけではないですけどねぇ。やってもいいかなぁと思ったら『面倒な命令』でも、たまには聞くと思いますよぉ」
「……そう。ちなみに、あたしサイドの人間になったのは、あなただけ? それとも、ゴキ全体?」
「私だけですねぇ。ゴキはいっさい関係ありません。というより、今の私はゴキではありませぇん。ゴキを嫌っているあなたの勢力下の一人になる以上、ゴキでいるわけにはいきませんからねぇ」
「一つ聞いていい?」
「構いませんよぉ。『命令を聞く気はたまにしかない』とは言いましたが、『頼み』とか『お願い』とか、そういった『互いの関係を円滑にするためのコミュニケーション』を、無碍(むげ)に断っていく挑発的スタイルをとる気はありませぇん。基本的には、仲良くやっていく所存ですよ、ロコ様ぁ」
そこでロコは一呼吸いれてから、
「……心底から不思議なのだけど……『どういう賭け』をしたら、そこまで考えが変わるの」
本気で不思議そうな顔でそう尋ねるロコ。
「ヤマト……あなたは、自分の意見を変えるような人間ではない……じっくりと話したこともないから、あまり『知ったような口』はきけないけれど、殺し合ったことはあるのだから、さすがに、そのぐらいはわかる。……あなたは、自分が決めたことは死んでも貫くタイプの、極まって面倒な人間。……なのに、どうして」
「具体的に話すと長くなるので、その辺は省略しておきまぁす。ご自分で勝手に想像して補完しておいてくださぁい」
「……」
「ちなみに、お察しの通り、私は、自分の意見をそうそう変えたりしませぇん。あなたを殺す件に関しては、かなりの人生的ブレイクスルーがあったため、しぶしぶ心変わりさせていただきましたが、心変わりした理由に関しては、特に話す気はありませぇん」
「……」
そこで、ロコは、ヤマトの目をジっと見つめる。
(……何があったか知らないけど……これは、覚悟を決めた者の目……)
人間観察力は『上流階級に属する者』のたしなみ。
さすがに『ヤマトほどぶっ飛んだ人間』の内面を完全に読み取ることはできないが、
『その目』に宿る意思の程度を読み取ることくらいは出来る。
(……人生的ブレイクスルー……それを、この男……いえ、この女に起こさせるほどの何かを……ゲンはやってのけた……)
心の中でそうつぶやきつつ、
ロコは、気絶しているゲンの頬をペシペシと叩く。
「聞きたいことがあるわ、起きなさい」
言葉も交えつつ、何度かシバくと、
「ん……ん……」
先ほどのロコと同じような寝ぼけ顔で顔をあげるゲン。
「今後、私は、あなたの勢力下の一人となりましたので、そのつもりでぇ」
「……」
「私は、あなたの勢力下の一人なので、もちろん、あなたを殺したりはしません。ご安心をぉ」
「……『勢力下の一人』とは……また、ずいぶんと微妙な言い回しね」
「ええ、そうですねぇ。自分でもそう思いますよぉ」
「勢力下の一人という、その妙な言い回しの意味するところは、『決して従順な配下ではない』……という認識であっているかしら?」
「ええ、合っていますよぉ。私は、あなたサイドの人間なので、基本的には、あなたが見ている方向に視点を合わせて邁進していく所存です、がぁ……しかし、私は決して、あなたのシモベではないので、素直に『面倒な命令』等を聞く気は、さほどありませぇん。『まったくない』わけではないですけどねぇ。やってもいいかなぁと思ったら『面倒な命令』でも、たまには聞くと思いますよぉ」
「……そう。ちなみに、あたしサイドの人間になったのは、あなただけ? それとも、ゴキ全体?」
「私だけですねぇ。ゴキはいっさい関係ありません。というより、今の私はゴキではありませぇん。ゴキを嫌っているあなたの勢力下の一人になる以上、ゴキでいるわけにはいきませんからねぇ」
「一つ聞いていい?」
「構いませんよぉ。『命令を聞く気はたまにしかない』とは言いましたが、『頼み』とか『お願い』とか、そういった『互いの関係を円滑にするためのコミュニケーション』を、無碍(むげ)に断っていく挑発的スタイルをとる気はありませぇん。基本的には、仲良くやっていく所存ですよ、ロコ様ぁ」
そこでロコは一呼吸いれてから、
「……心底から不思議なのだけど……『どういう賭け』をしたら、そこまで考えが変わるの」
本気で不思議そうな顔でそう尋ねるロコ。
「ヤマト……あなたは、自分の意見を変えるような人間ではない……じっくりと話したこともないから、あまり『知ったような口』はきけないけれど、殺し合ったことはあるのだから、さすがに、そのぐらいはわかる。……あなたは、自分が決めたことは死んでも貫くタイプの、極まって面倒な人間。……なのに、どうして」
「具体的に話すと長くなるので、その辺は省略しておきまぁす。ご自分で勝手に想像して補完しておいてくださぁい」
「……」
「ちなみに、お察しの通り、私は、自分の意見をそうそう変えたりしませぇん。あなたを殺す件に関しては、かなりの人生的ブレイクスルーがあったため、しぶしぶ心変わりさせていただきましたが、心変わりした理由に関しては、特に話す気はありませぇん」
「……」
そこで、ロコは、ヤマトの目をジっと見つめる。
(……何があったか知らないけど……これは、覚悟を決めた者の目……)
人間観察力は『上流階級に属する者』のたしなみ。
さすがに『ヤマトほどぶっ飛んだ人間』の内面を完全に読み取ることはできないが、
『その目』に宿る意思の程度を読み取ることくらいは出来る。
(……人生的ブレイクスルー……それを、この男……いえ、この女に起こさせるほどの何かを……ゲンはやってのけた……)
心の中でそうつぶやきつつ、
ロコは、気絶しているゲンの頬をペシペシと叩く。
「聞きたいことがあるわ、起きなさい」
言葉も交えつつ、何度かシバくと、
「ん……ん……」
先ほどのロコと同じような寝ぼけ顔で顔をあげるゲン。
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