センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
104話 特攻。
104話 特攻。
「ロコ様、とりあえず、逃げてください。ソウルさんですら勝てなかった相手に、俺が何か出来るとも思えませんが……俺に出来る全部で、どうにか時間を稼いでみせますので」
そう言うと、
ゲンは、剣を抜いて、ヤマトに切りかかった。
そして、迷うことなく、
「ゲン・エクセレント!!」
覚悟のこもった、素晴らしい一撃。
そんな『自分に全力の剣を向けてくるゲン』に対し、
ヤマトは、のんびりとした態度で、
「時間を稼ぐ……かぁ」
言いながら、
サラっと、まるで呼吸の延長のようなたやすさで、ゲンの剣をよけて、
「思い出すなぁ……こういうことが、前にもあった……」
と、天を仰ぎながら、
小さな声でブツブツと、
「……あれから……ぁあ、もう『5年』もたつのかぁ……時の流れっていうのは早いねぇ」
などと追憶にふけるヤマト。
ゲンは、懐古中のヤマトに配慮することなく、
「ちぃ!! まだだ!! 一発で終わると思うなよ! 俺のしつこさをナメんじゃねぇええええ! ゲン・エクセレント!!」
叫びながら、二度目の特攻。
だが、ヤマトは、ゲンの猛攻を、
スルっとよけると同時に、
「うぐっ!」
右手で、ゲンの顔面を掴んで、
「呪縛ランク9」
高位の呪いをぶちこまれたゲン。
今のゲンのオーラと魔力では抗えるはずがなく、
あっさりと、全身が動かなくなった。
指一本どころか、小さなうめき声を出すことすら出来ない。
そんな状態に陥ったゲンに、
ヤマトは、感情のない声で、
「君を殺すというのは、多角的に私のポリシーに反するから、もちろん、殺さなぁい。もっと直接的な言い方をするなら、君程度を殺すのは、私のプライドが許さなぁい」
そう言ってから、ゲンの頬を左手でなでて、
「君の勇気と素質はなかなかだと思うよぉ。将来は、結構なポジションまで登りつめるかもねぇ。その時は、君に対して『今日の私が、悪意ある行動は一切とらなかった』ということと『切りかかられていながら、動きを止めるだけで殺さなかった』……という二点を思い出してくれるとありがたいねぇ。間違っても、私に対して大きな怨みを抱いて、付け狙うなんてことはしてはいけなぁい。わかったねぇ」
たんたんとそう言ってから、
ヤマトはゲンに背を向けて、ロコに視線を向ける。
「おやおやぁ? なぜ逃げていないのですかぁ? せっかく、この少年が、あなたのために時間を稼ごうとしてくれていたというのにぃ」
「……このぐらいの速度で制圧されると分かっていたからよ。ソウルならともかく、今のゲンでは、ゴキのヤマトを相手に時間を稼ぐことなんて出来ない」
「それでも、一応、逃げてあげれば、この少年の献身も、多少は報われるというものですのにぃ」
そこで、ヤマトは、チラッとゲンに視線を向けて、
「彼女が逃げなかったのは、彼女の君に対する評価が低いからであって、私がどうこうではないからねぇ。そこは忘れないようにぃ。逆恨みは勘弁してほしいねぇ」
「ずいぶんと、ゲンに対して配慮するわね」
「意味のない怨みを買うのが嫌いなんですよぉ、気持ち悪いからぁ。――あなたから恨まれるのは覚悟していますよぉ。なんせ、これから殺すわけですからねぇ。あの世で存分に恨んでくださぁい。それは当然の権利ですからぁ」
「ロコ様、とりあえず、逃げてください。ソウルさんですら勝てなかった相手に、俺が何か出来るとも思えませんが……俺に出来る全部で、どうにか時間を稼いでみせますので」
そう言うと、
ゲンは、剣を抜いて、ヤマトに切りかかった。
そして、迷うことなく、
「ゲン・エクセレント!!」
覚悟のこもった、素晴らしい一撃。
そんな『自分に全力の剣を向けてくるゲン』に対し、
ヤマトは、のんびりとした態度で、
「時間を稼ぐ……かぁ」
言いながら、
サラっと、まるで呼吸の延長のようなたやすさで、ゲンの剣をよけて、
「思い出すなぁ……こういうことが、前にもあった……」
と、天を仰ぎながら、
小さな声でブツブツと、
「……あれから……ぁあ、もう『5年』もたつのかぁ……時の流れっていうのは早いねぇ」
などと追憶にふけるヤマト。
ゲンは、懐古中のヤマトに配慮することなく、
「ちぃ!! まだだ!! 一発で終わると思うなよ! 俺のしつこさをナメんじゃねぇええええ! ゲン・エクセレント!!」
叫びながら、二度目の特攻。
だが、ヤマトは、ゲンの猛攻を、
スルっとよけると同時に、
「うぐっ!」
右手で、ゲンの顔面を掴んで、
「呪縛ランク9」
高位の呪いをぶちこまれたゲン。
今のゲンのオーラと魔力では抗えるはずがなく、
あっさりと、全身が動かなくなった。
指一本どころか、小さなうめき声を出すことすら出来ない。
そんな状態に陥ったゲンに、
ヤマトは、感情のない声で、
「君を殺すというのは、多角的に私のポリシーに反するから、もちろん、殺さなぁい。もっと直接的な言い方をするなら、君程度を殺すのは、私のプライドが許さなぁい」
そう言ってから、ゲンの頬を左手でなでて、
「君の勇気と素質はなかなかだと思うよぉ。将来は、結構なポジションまで登りつめるかもねぇ。その時は、君に対して『今日の私が、悪意ある行動は一切とらなかった』ということと『切りかかられていながら、動きを止めるだけで殺さなかった』……という二点を思い出してくれるとありがたいねぇ。間違っても、私に対して大きな怨みを抱いて、付け狙うなんてことはしてはいけなぁい。わかったねぇ」
たんたんとそう言ってから、
ヤマトはゲンに背を向けて、ロコに視線を向ける。
「おやおやぁ? なぜ逃げていないのですかぁ? せっかく、この少年が、あなたのために時間を稼ごうとしてくれていたというのにぃ」
「……このぐらいの速度で制圧されると分かっていたからよ。ソウルならともかく、今のゲンでは、ゴキのヤマトを相手に時間を稼ぐことなんて出来ない」
「それでも、一応、逃げてあげれば、この少年の献身も、多少は報われるというものですのにぃ」
そこで、ヤマトは、チラッとゲンに視線を向けて、
「彼女が逃げなかったのは、彼女の君に対する評価が低いからであって、私がどうこうではないからねぇ。そこは忘れないようにぃ。逆恨みは勘弁してほしいねぇ」
「ずいぶんと、ゲンに対して配慮するわね」
「意味のない怨みを買うのが嫌いなんですよぉ、気持ち悪いからぁ。――あなたから恨まれるのは覚悟していますよぉ。なんせ、これから殺すわけですからねぇ。あの世で存分に恨んでくださぁい。それは当然の権利ですからぁ」
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