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『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

69話 ビッグな男に、俺はなる。

 69話 ビッグな男に、俺はなる。

「下手に気絶させてしまうと、無駄に時間がかかって厄介……という点も面倒だな」

 と言いつつ、
 ダギーは、ゲンをボコボコにしていく。

 急所を外し、
 確実に『痛みを感じる箇所』へ、
 着実にダメージを蓄積させていく。

「ぐげっ!」

 痛みが立体的になっていく。
 高速の拳が、ゲンの感覚に突き刺さる。

 神経が加速する。
 秒を重ねるごとに、繊維の輪郭が明確になっていく。

「がはッ! ごほッ! げへッ!!」

 わずか数秒で満身創痍。
 ダギーは、人の壊し方を熟知していた。

「……ここらで一度、聞いておこうか。どうする? 降参した方がいいと思うが、まだ続けるか?」

 すでにフラフラのゲンは、
 血を吐きながら、

「……降参したいんですけどねぇ……痛いし……苦しいし……辛いし……でも……」

 両の拳を握りしめて、

「ここで降参しちゃうと……『プラン』が崩れちゃうんで……そうするワケにもいかないんですよ……」

「プランねぇ……どういうプランだ?」

「ここで勝って……大金を抱いて、ビッグな男になって……ロコ様に……剣として認めてもらう……そういうプラン」

「……あ、そう……そいつはまた壮大なプランだな……とっ!」

 言いながら、またゲンに拳を叩き込む。
 殺さないように注意するのはもちろん、
 気絶もさせないように、細心の調整を施しつつ、

「治癒ランク5」

 時折『限界を超えそうだ』と思ったタイミングで、適切な量の回復を入れていく。
 生かさず、殺さず。
 器用にいたぶっていく。

「私のメインの仕事は『アギト様の護衛』と『アホなテロリストの排除』なんだが……その流れで『捕縛した敵対勢力のカスを拷問して情報を吐かせる』ということも多々ある」

 ダギーは、しゃべりながらも、ボッコボッコと、

「つまり、心得ている。どこまでやれば気絶するか、どこまでいけば耐えられなくなるか」

 休みなくゲンを殴りながら、

「普通のガキなら、すでに降参しているところ。ガキでなくとも、一般人なら、大人でも、すでに心が折れている……そういうレベルでダメージは与えた……なのに、お前はどうだ」

 ダギーは、そこで手を止めて、ゲンの目を見つめる。

「まったく折れていない……折れる気配すらない……強靭な精神……」

 ダギーにはわかる。
 彼は、拷問のみに従事してきた『スーパー専門家』ではないが、
 しかし『それなり以上』に拷問の経験があるので、
 ゲンの異常性が、ハッキリと理解できた。

「お前をへし折るのは困難。闇雲に殴りつけても時間を無駄にするだけ。ハッキリと分かった。それに、少しだけ……見てみたくなったよ、お前の可能性」

 そう言うと、ダギーは、

「治癒ランク7」

 ゲンのケガをほぼ全快近くまで回復させてから、
 ファイティングポーズをといて、

「来い……お前の全部を見せてみろ。お前の全てを受け止めた上で、この世の現実を叩き込んでやる。何をしても、どうあがいても、どれだけの時間を使っても、お前では『私から降参を引き出すことはできない』という事を教えてやる」

 仁王立ち。
 オーラと魔力はそれなりに練っているが、
 決して全力全開ではない。

 そんなダギーの言葉を受けて、
 ゲンは、

「――虹気!!」

 自分を解放する。
 最初からフルスロットル。

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