センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
49話 家族会議。
49話 家族会議。
「ソウルさん」
「ん、どうした、ゲン」
「そろそろ、全宮家の『家族会議』が行われる時期ですね」
「ああ、そうだな」
家族会議は全宮の血族が一堂に会する年一の一大行事。
「毒組は、毎年、その家族会議に、ロコ様の近衛としてついていくそうですね」
「毎年といっても、ロコ様の近衛につくようになったのは、ロコ様が、エリアB775‐989の領地を任せられるようになった3年前からだが」
三年前まで、エリアB775‐989の支配は、ロコの実兄である『全宮アギト』が任されていた。
『支配していた』といっても、エリアB775‐989は、都心からかなり離れた辺境なので、アギトは、エリアB775‐989に対して、ほとんど干渉していなかった。
かつ、アギトは、全宮直属特殊部隊の中でも上位である『黒組』という部隊を有しており、家族会議の際には、黒組の選抜メンバーを連れていたため、毒組の出番はなかった。
ちなみに、全宮直属特殊部隊は、全部で20ほどあるが、
毒組の強さは、その中でも、中の上(8番目か9番目)である。
「父上……いえ、お父様」
「はじめて父と呼んでくれたな、息子よ。実に感慨深いな。――それで、どうした?」
「俺も、その家族会議に出るワケですゆえ、マナー的なあれこれを、今のうちに教えておいていただかなければと所存する次第。無礼を働いて、ロコ様に迷惑がかかってはいけませんゆえ、手ほどきのほど、よろしゅう願いまする」
「あー……いろいろと言いたいことはあるんだが……まず、なんで『お前が家族会議に出る』という事が前提で話が進んでいるんだ?」
「そんなことは大した問題ではありません。もっと建設的な話をしましょう、我が父」
「……家族会議は、その軽い名称とは裏腹に、全宮の中枢が一堂に会して、全宮の今後について話し合う極めて重要な場……」
「説明は必要ありません。『近衛として出席する』と決まった以上、最低限の概要を把握しておくのは最低限のマナーです」
「いや、だから、なぜ、出席する気まんまんでいるのか――」
「こまけぇこたぁいいんだよ!」
イライラとともに、ピシャリと言い放ち、
「それよりも、家族会議に着ていく服について相談があるのですが――」
「近衛として連れていけるのは、『毒組の中でも指折りの戦士』と私に認められた者であり、かつ、ロコ様の許可を得た者だけだ。お前を連れていくことは出来ない」
ついに、バッサリと切り捨てられたゲン。
しかし、ゲンは諦めない。
何人(なんびと)にも、ゲンに『物事をあきらめさせること』は出来ない。
「僕の資質はすでにご理解いただけているはずです」
「ああ、お前は天才だ。それは間違いない。だが、お前は子供だ」
「子供であるか否かよりも、武の資質で判断すべき状況のはず!」
一歩も引きさがることなく、
グイグイとくるゲンに対し、
ソウルさんは、一度、ため息をついて、
「お前は間違いなく天才だ。五年後には、おそらく、この私ですら超える超級の戦士になっていることだろう。が、さすがに、現時点でお前より弱い者は、毒組に一人もいない」
「実数値よりも資質で判断していただきたい! あと熱量! 見てください、この気迫を! かー、こりゃ、ハンパじゃありませんぜ、旦那。近衛に必要なのはこのギラギラとほとばしるやる気でしょう! 常識的に考えて!」
「ソウルさん」
「ん、どうした、ゲン」
「そろそろ、全宮家の『家族会議』が行われる時期ですね」
「ああ、そうだな」
家族会議は全宮の血族が一堂に会する年一の一大行事。
「毒組は、毎年、その家族会議に、ロコ様の近衛としてついていくそうですね」
「毎年といっても、ロコ様の近衛につくようになったのは、ロコ様が、エリアB775‐989の領地を任せられるようになった3年前からだが」
三年前まで、エリアB775‐989の支配は、ロコの実兄である『全宮アギト』が任されていた。
『支配していた』といっても、エリアB775‐989は、都心からかなり離れた辺境なので、アギトは、エリアB775‐989に対して、ほとんど干渉していなかった。
かつ、アギトは、全宮直属特殊部隊の中でも上位である『黒組』という部隊を有しており、家族会議の際には、黒組の選抜メンバーを連れていたため、毒組の出番はなかった。
ちなみに、全宮直属特殊部隊は、全部で20ほどあるが、
毒組の強さは、その中でも、中の上(8番目か9番目)である。
「父上……いえ、お父様」
「はじめて父と呼んでくれたな、息子よ。実に感慨深いな。――それで、どうした?」
「俺も、その家族会議に出るワケですゆえ、マナー的なあれこれを、今のうちに教えておいていただかなければと所存する次第。無礼を働いて、ロコ様に迷惑がかかってはいけませんゆえ、手ほどきのほど、よろしゅう願いまする」
「あー……いろいろと言いたいことはあるんだが……まず、なんで『お前が家族会議に出る』という事が前提で話が進んでいるんだ?」
「そんなことは大した問題ではありません。もっと建設的な話をしましょう、我が父」
「……家族会議は、その軽い名称とは裏腹に、全宮の中枢が一堂に会して、全宮の今後について話し合う極めて重要な場……」
「説明は必要ありません。『近衛として出席する』と決まった以上、最低限の概要を把握しておくのは最低限のマナーです」
「いや、だから、なぜ、出席する気まんまんでいるのか――」
「こまけぇこたぁいいんだよ!」
イライラとともに、ピシャリと言い放ち、
「それよりも、家族会議に着ていく服について相談があるのですが――」
「近衛として連れていけるのは、『毒組の中でも指折りの戦士』と私に認められた者であり、かつ、ロコ様の許可を得た者だけだ。お前を連れていくことは出来ない」
ついに、バッサリと切り捨てられたゲン。
しかし、ゲンは諦めない。
何人(なんびと)にも、ゲンに『物事をあきらめさせること』は出来ない。
「僕の資質はすでにご理解いただけているはずです」
「ああ、お前は天才だ。それは間違いない。だが、お前は子供だ」
「子供であるか否かよりも、武の資質で判断すべき状況のはず!」
一歩も引きさがることなく、
グイグイとくるゲンに対し、
ソウルさんは、一度、ため息をついて、
「お前は間違いなく天才だ。五年後には、おそらく、この私ですら超える超級の戦士になっていることだろう。が、さすがに、現時点でお前より弱い者は、毒組に一人もいない」
「実数値よりも資質で判断していただきたい! あと熱量! 見てください、この気迫を! かー、こりゃ、ハンパじゃありませんぜ、旦那。近衛に必要なのはこのギラギラとほとばしるやる気でしょう! 常識的に考えて!」
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