センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
33話 自分の身は自分で守らせる。
33話 自分の身は自分で守らせる。
「報告用の数字は『5』もあれば十分でしょう。出来るだけ『無害そうなカス』だけ残して、あとのカスには死んでもらいましょう」
「5もいらねぇ。3あれば十分だ。あとは皆殺しでいこう」
物騒な会話もほどほどに、
シロアリのエリアB支部が設置されているビルにたどり着く一向。
余計な被害を避けるため、
今回出動しているのはソウルさん・ヒジカ・オキの三名のみ。
そこにゲンが見学でついてきている形。
「さあ、ゲン。仕事の時間だ……父の背中を、しっかり見ていろよ」
そう言いながら、ゲンと一緒に車を降りるソウルさんに、
ヒジカが、
「おいおい、中にまで、そのガキを連れていくつもりか? さすがに、ここで待機させておけよ」
「私は『世の汚い部分を隠すこと』が親の役目だとは思っていない。それに、私は、この子の夢を応援すると決めた。だから、この子には現実を見せつける」
「……過保護なのか、スパルタなのか……イマイチ、わからなくなってきたな」
と、そこで、オキが、
「ゲンくんは局長が守る。カス共の排除は僕と副長が担う……という事でいいのですか?」
そう尋ねてきた。
「いや、自分の身は自分で守らせる」
ピシャリとそう言い切ってから、
ソウルさんは、ゲンの目を見て、
「私のそばにいれば、危険になることはそうそうないだろう。だが、現状、あのビル内は戦場。当然、気を抜けば、思わぬピンチに見舞われることがあるだろう。もし、気を抜いてピンチになったとしても、私はお前を守らない。気を抜けば死ぬ。それを念頭に置いて……ついてきなさい」
「……わかりました」
★
ビルの中は、死体と血液でまみれていた。
無意味な殺し合いの跡。
(血の匂い……戦場の香り……)
ソウルさんの背中についていきつつ、
そこら中に転がっている死体に目を向けるゲン。
(……死の空気……)
全身がヒリついた。
『本物の死』に触れて、
心臓がドクンと脈うつ。
と、そこで、ソウルさんが、
「まずいな……全滅しているかもしれない」
ボソっとそう言った。
「支部長くらいは確保したかったんだが……この様子だと、もう遅いかな……」
「全滅させられていた場合……やはり、上から怒られるんですか?」
「ま、多少は、な。しかし、キチンと報告書を整えれば、それほど理不尽な叱責はくらわないさ。そこは、私の処世術次第ってところ。まあ、うまくやるさ。これまで、ずっとそうしてきた」
「ちなみに、ソウルさん……こういう『悪を守る仕事』って、結構多い感じですか?」
「いや、まあ、たまに……くらいだな。基本的には、全宮ロコ様の護衛を担当したり、テロリストから市民を守ったりするのが毒組の仕事だ。大きな災害が起きた時に出動することもある。基本的には何でも屋。もっと言えば便利屋だな」
「……なるほど」
などと会話していると、
柱の影から、
「――死ね、ごらぁああ!!」
『頭がおかしい』と一目でわかるパンクなにーちゃんが飛び出してきて、
ソウルさんに殴り掛かった。
あまりにも唐突な出来事――しかし、
「お前に殺されてやるほど、私の命は安くない」
ソウルさんは、
のんびりとした口調でそう言いつつ、
サラっと、腰の剣を抜いて、
「ぎやぁぁあああああ!!」
パンクなにーちゃんを真っ二つに切り裂いた。
「報告用の数字は『5』もあれば十分でしょう。出来るだけ『無害そうなカス』だけ残して、あとのカスには死んでもらいましょう」
「5もいらねぇ。3あれば十分だ。あとは皆殺しでいこう」
物騒な会話もほどほどに、
シロアリのエリアB支部が設置されているビルにたどり着く一向。
余計な被害を避けるため、
今回出動しているのはソウルさん・ヒジカ・オキの三名のみ。
そこにゲンが見学でついてきている形。
「さあ、ゲン。仕事の時間だ……父の背中を、しっかり見ていろよ」
そう言いながら、ゲンと一緒に車を降りるソウルさんに、
ヒジカが、
「おいおい、中にまで、そのガキを連れていくつもりか? さすがに、ここで待機させておけよ」
「私は『世の汚い部分を隠すこと』が親の役目だとは思っていない。それに、私は、この子の夢を応援すると決めた。だから、この子には現実を見せつける」
「……過保護なのか、スパルタなのか……イマイチ、わからなくなってきたな」
と、そこで、オキが、
「ゲンくんは局長が守る。カス共の排除は僕と副長が担う……という事でいいのですか?」
そう尋ねてきた。
「いや、自分の身は自分で守らせる」
ピシャリとそう言い切ってから、
ソウルさんは、ゲンの目を見て、
「私のそばにいれば、危険になることはそうそうないだろう。だが、現状、あのビル内は戦場。当然、気を抜けば、思わぬピンチに見舞われることがあるだろう。もし、気を抜いてピンチになったとしても、私はお前を守らない。気を抜けば死ぬ。それを念頭に置いて……ついてきなさい」
「……わかりました」
★
ビルの中は、死体と血液でまみれていた。
無意味な殺し合いの跡。
(血の匂い……戦場の香り……)
ソウルさんの背中についていきつつ、
そこら中に転がっている死体に目を向けるゲン。
(……死の空気……)
全身がヒリついた。
『本物の死』に触れて、
心臓がドクンと脈うつ。
と、そこで、ソウルさんが、
「まずいな……全滅しているかもしれない」
ボソっとそう言った。
「支部長くらいは確保したかったんだが……この様子だと、もう遅いかな……」
「全滅させられていた場合……やはり、上から怒られるんですか?」
「ま、多少は、な。しかし、キチンと報告書を整えれば、それほど理不尽な叱責はくらわないさ。そこは、私の処世術次第ってところ。まあ、うまくやるさ。これまで、ずっとそうしてきた」
「ちなみに、ソウルさん……こういう『悪を守る仕事』って、結構多い感じですか?」
「いや、まあ、たまに……くらいだな。基本的には、全宮ロコ様の護衛を担当したり、テロリストから市民を守ったりするのが毒組の仕事だ。大きな災害が起きた時に出動することもある。基本的には何でも屋。もっと言えば便利屋だな」
「……なるほど」
などと会話していると、
柱の影から、
「――死ね、ごらぁああ!!」
『頭がおかしい』と一目でわかるパンクなにーちゃんが飛び出してきて、
ソウルさんに殴り掛かった。
あまりにも唐突な出来事――しかし、
「お前に殺されてやるほど、私の命は安くない」
ソウルさんは、
のんびりとした口調でそう言いつつ、
サラっと、腰の剣を抜いて、
「ぎやぁぁあああああ!!」
パンクなにーちゃんを真っ二つに切り裂いた。
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