センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
78話 俺を喰らえ。
78話 俺を喰らえ。
「貴様に許された選択肢は二つ。従順を貫いて手厚く飼われるか、反抗し続けて永遠に苦痛を味わい続けるか。以上。さあ、どちらを選ぶ?」
あまりにも不自由がすぎる二択。
そんな屈辱以外の何物でもない二択をつきつけられて、
ここまで冷静さを欠かずに頑張ってきたゴミスも、
さすがに、
「……な……なめんなよ……ボケが……こっちは……真摯に対応してやってんのに……さっきから……ナメたことばっか言いやがって……こっちにも……我慢の限界ってのが……」
『自分をこんな状況に叩き落しやがった運命』に対する怒り。
『この状況をどうにか出来るだけの力を持っていない自分』への怒り。
『ふざけたことばかり言ってくるクソ女』への怒り。
「人間らしい『まともな話し合い』の一つもできないクソサイコパスがぁ……」
理性で抑え込んでいたものが、グツグツと沸いて、
神経が揺らいで、心に亀裂が入って、魂が歯ぎしりをして、
――だから、
「シアエガァァァァァァ!!」
ゴミスは、バロールをにらみつけながら、そう叫んだ。
できればやめておきたかった――最後の手段を選択する覚悟を見せる。
「俺をくれてやる!! お前の道具になってやる! だから、俺を喰らえぇええええええ!!」
『このドナとかいうサイコパスは、確実に自分(ゴミス)を殺すだろう』――そう理解したからこその決断。
Cレリックに飲まれてしまえば、
基本的には自我を失い、Cレリックの道具になってしまう。
道具の道具になるなど、絶対に嫌なのだが、
しかし、このまま殺されるのも絶対に嫌。
究極の選択。
選ばせたのはドナ。
「さあ、シアエガ! 俺の全てを――」
と、そこで、バロールが、
「すでにシアエガは、私とひとつになっている」
なんの感情もない声で、そう言い捨てると、
ゴミスは、
「なっ……ならば、その猿顔を食らいつくし、俺にのりかえろ! 俺の方が上位個体だ! そんな猿顔よりも、俺の方が強いに決まっている!!」
言いながら、無防備にもドナに背を向けて、バロールに殴り掛かった。
悪くない速度。
キレも鋭さも、なかなか悪くない。
――だが、もちろん、
「私と踊っている最中に浮気とは……随分と勇気がある」
ズパァっと、
凄惨な音が響いた。
脳内にビリビリビリィイイイっと、極悪な痛みが走った。
視界がグルングルンになって、
地面に激突して、
そして、ようやく気付く。
――首をはねられた。
「あっ……あああ! あああああああああああああああ!」
悲鳴がもれた。
理解できなかった。
恐怖とか、絶望とか、色々な感情の中で、
「体ぁ! 俺のぉ! ああああ! うそだぁああああ! ああああああ!」
ゴミスの目線の先に、
『首から上がなくなっている自分の体』があった。
「なんだよ、これぇええ! もう、わかった! 夢だ! これは絶対に夢だ! ありえねぇからなぁあああ! 全部、全部、ありえねぇええ! こんなわけねぇんだぁあああ! もういいから、さっさとさめやがれぇえええ! こんなクソみたいな夢ぇええええ!」
「貴様に許された選択肢は二つ。従順を貫いて手厚く飼われるか、反抗し続けて永遠に苦痛を味わい続けるか。以上。さあ、どちらを選ぶ?」
あまりにも不自由がすぎる二択。
そんな屈辱以外の何物でもない二択をつきつけられて、
ここまで冷静さを欠かずに頑張ってきたゴミスも、
さすがに、
「……な……なめんなよ……ボケが……こっちは……真摯に対応してやってんのに……さっきから……ナメたことばっか言いやがって……こっちにも……我慢の限界ってのが……」
『自分をこんな状況に叩き落しやがった運命』に対する怒り。
『この状況をどうにか出来るだけの力を持っていない自分』への怒り。
『ふざけたことばかり言ってくるクソ女』への怒り。
「人間らしい『まともな話し合い』の一つもできないクソサイコパスがぁ……」
理性で抑え込んでいたものが、グツグツと沸いて、
神経が揺らいで、心に亀裂が入って、魂が歯ぎしりをして、
――だから、
「シアエガァァァァァァ!!」
ゴミスは、バロールをにらみつけながら、そう叫んだ。
できればやめておきたかった――最後の手段を選択する覚悟を見せる。
「俺をくれてやる!! お前の道具になってやる! だから、俺を喰らえぇええええええ!!」
『このドナとかいうサイコパスは、確実に自分(ゴミス)を殺すだろう』――そう理解したからこその決断。
Cレリックに飲まれてしまえば、
基本的には自我を失い、Cレリックの道具になってしまう。
道具の道具になるなど、絶対に嫌なのだが、
しかし、このまま殺されるのも絶対に嫌。
究極の選択。
選ばせたのはドナ。
「さあ、シアエガ! 俺の全てを――」
と、そこで、バロールが、
「すでにシアエガは、私とひとつになっている」
なんの感情もない声で、そう言い捨てると、
ゴミスは、
「なっ……ならば、その猿顔を食らいつくし、俺にのりかえろ! 俺の方が上位個体だ! そんな猿顔よりも、俺の方が強いに決まっている!!」
言いながら、無防備にもドナに背を向けて、バロールに殴り掛かった。
悪くない速度。
キレも鋭さも、なかなか悪くない。
――だが、もちろん、
「私と踊っている最中に浮気とは……随分と勇気がある」
ズパァっと、
凄惨な音が響いた。
脳内にビリビリビリィイイイっと、極悪な痛みが走った。
視界がグルングルンになって、
地面に激突して、
そして、ようやく気付く。
――首をはねられた。
「あっ……あああ! あああああああああああああああ!」
悲鳴がもれた。
理解できなかった。
恐怖とか、絶望とか、色々な感情の中で、
「体ぁ! 俺のぉ! ああああ! うそだぁああああ! ああああああ!」
ゴミスの目線の先に、
『首から上がなくなっている自分の体』があった。
「なんだよ、これぇええ! もう、わかった! 夢だ! これは絶対に夢だ! ありえねぇからなぁあああ! 全部、全部、ありえねぇええ! こんなわけねぇんだぁあああ! もういいから、さっさとさめやがれぇえええ! こんなクソみたいな夢ぇええええ!」
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