センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
77話 我慢の限界。
77話 我慢の限界。
「問題なくミッションを進めることが出来ると断定。あとは、貴様から、得られるだけ情報を奪い、ついでに、シロアリを奪い取る。完全院と実質的な繋がりがある貴様はエサとして生け捕り。『五大家とのパイプ』として、さほど使えないようであれば殺処分。以上」
「……み、ミッション……とは……?」
「五大家の殲滅。厄介な個体は皆殺し。使える個体は飼い殺し」
「……」
「それが、現在進行中のメインミッション。その次は、Cレリックの全回収。ついでに、世界征服」
「……」
「支配層はゼノリカだけでいい。ゼノリカだけが世界の真理」
そこで、ゴミスはようやく理解した。
(……ようするに、本気で……血の革命を起こすつもりか……)
ギリっと奥歯をかみしめるゴミス。
(まだ確定じゃないが……こいつらは、おそらく、『全宮ロコ』の派閥だな……全宮ロコがつくりあげた秘密結社ってところだろう……)
『全宮ロコ』という異常者が『五大家にケンカを売った』という噂なら聞いている。
『頭のおかしいガキの反抗期』くらいにしかとらえていなかったが、
どうやらそのサイコパスっぷりは『ゴリゴリのガチだった』って話。
(まずいな……『フルスロットルのテロリスト』が相手となれば、当然、話など通じない……ここにいたら、マズい……どうにかして逃げないと……)
ここまでは、『解決策』を考えようとしていたゴミスだが、
しかし、ゼノリカの真意を知った今となっては、
『とにかく逃げ切ること』だけを考えるようになった。
当然の帰結。
対話は、話の通じる相手としか成立しない。
ガチンコサイコパスと対話など出来ないのだ。
ゴミスは、慎重に、言葉を選び、
「オーケー。理解した。なるほど、了解。把握した。……俺は邪魔をしない。余計なことも言わない。もはや、何も知らない。関わらない。あんたらは自由にやってくれればいい。俺に聞きたいことがあるっていうなら、もちろん、答えよう。俺は決して、あんたらの敵にはならない……だから、ここはいったん――」
どうにか、道を見つけようともがくゴミスに、
ドナは言い捨てる。
「貴様に許された選択肢は二つ。従順を貫いて手厚く飼われるか、反抗し続けて永遠に苦痛を味わい続けるか。以上。さあ、どちらを選ぶ?」
あまりにも不自由がすぎる二択。
そんな屈辱以外の何物でもない二択をつきつけられて、
ここまで冷静さを欠かずに頑張ってきたゴミスも、
さすがに、
「ちょっとは……聞けよ……人の話……さっきから……くそが……」
イライラが沸点を超えた。
心が折れているか否かとは、また別のところにあるスイッチ。
というより、心を折られ続けたがゆえに、スイッチが入ったといったところ。
ようするには、開き直り。
バカになっていく。
「……な……なんなんだよ、ちくしょう……カスが……どっちにしろ終わりだってんなら……従順さなんかみせるか、ぼけがぁ……」
解決策も、逃げる方法も、何もない状況に追い込まれて、
ゴミスの頭の中で、純粋で無垢な怒りがわいてきた。
わいてきてしまった。
この怒りが『極まった悪手だ』とという事は当然理解できている。
わかる。
そのぐらい。
けれど、
「こっちは……真摯に対応してやってんのに……さっきから……ナメたことばっか言いやがって……こ、こっちにも……我慢の限界ってのが……」
「問題なくミッションを進めることが出来ると断定。あとは、貴様から、得られるだけ情報を奪い、ついでに、シロアリを奪い取る。完全院と実質的な繋がりがある貴様はエサとして生け捕り。『五大家とのパイプ』として、さほど使えないようであれば殺処分。以上」
「……み、ミッション……とは……?」
「五大家の殲滅。厄介な個体は皆殺し。使える個体は飼い殺し」
「……」
「それが、現在進行中のメインミッション。その次は、Cレリックの全回収。ついでに、世界征服」
「……」
「支配層はゼノリカだけでいい。ゼノリカだけが世界の真理」
そこで、ゴミスはようやく理解した。
(……ようするに、本気で……血の革命を起こすつもりか……)
ギリっと奥歯をかみしめるゴミス。
(まだ確定じゃないが……こいつらは、おそらく、『全宮ロコ』の派閥だな……全宮ロコがつくりあげた秘密結社ってところだろう……)
『全宮ロコ』という異常者が『五大家にケンカを売った』という噂なら聞いている。
『頭のおかしいガキの反抗期』くらいにしかとらえていなかったが、
どうやらそのサイコパスっぷりは『ゴリゴリのガチだった』って話。
(まずいな……『フルスロットルのテロリスト』が相手となれば、当然、話など通じない……ここにいたら、マズい……どうにかして逃げないと……)
ここまでは、『解決策』を考えようとしていたゴミスだが、
しかし、ゼノリカの真意を知った今となっては、
『とにかく逃げ切ること』だけを考えるようになった。
当然の帰結。
対話は、話の通じる相手としか成立しない。
ガチンコサイコパスと対話など出来ないのだ。
ゴミスは、慎重に、言葉を選び、
「オーケー。理解した。なるほど、了解。把握した。……俺は邪魔をしない。余計なことも言わない。もはや、何も知らない。関わらない。あんたらは自由にやってくれればいい。俺に聞きたいことがあるっていうなら、もちろん、答えよう。俺は決して、あんたらの敵にはならない……だから、ここはいったん――」
どうにか、道を見つけようともがくゴミスに、
ドナは言い捨てる。
「貴様に許された選択肢は二つ。従順を貫いて手厚く飼われるか、反抗し続けて永遠に苦痛を味わい続けるか。以上。さあ、どちらを選ぶ?」
あまりにも不自由がすぎる二択。
そんな屈辱以外の何物でもない二択をつきつけられて、
ここまで冷静さを欠かずに頑張ってきたゴミスも、
さすがに、
「ちょっとは……聞けよ……人の話……さっきから……くそが……」
イライラが沸点を超えた。
心が折れているか否かとは、また別のところにあるスイッチ。
というより、心を折られ続けたがゆえに、スイッチが入ったといったところ。
ようするには、開き直り。
バカになっていく。
「……な……なんなんだよ、ちくしょう……カスが……どっちにしろ終わりだってんなら……従順さなんかみせるか、ぼけがぁ……」
解決策も、逃げる方法も、何もない状況に追い込まれて、
ゴミスの頭の中で、純粋で無垢な怒りがわいてきた。
わいてきてしまった。
この怒りが『極まった悪手だ』とという事は当然理解できている。
わかる。
そのぐらい。
けれど、
「こっちは……真摯に対応してやってんのに……さっきから……ナメたことばっか言いやがって……こ、こっちにも……我慢の限界ってのが……」
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