センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
30話 モノの価値すらわからぬ阿呆。
30話 モノの価値すらわからぬ阿呆。
「ミシャンド/ラ様……このバロールを高く買っていただけたこと、まことに恐縮で恐悦至極ではございますが、しかし、正直に申し上げますと……ギリギリでした。どのような状況であれ、私がシアエガに支配されることはないでしょうが……しかし、シアエガよりも高位のコスモゾーン・レリックから精神支配を受けた際、耐えられるかどうかは懐疑的でございます」
「正直で大変よろしい」
『己の見栄』よりも『情報の伝達』を優先したバロールを心の底から褒め称えてから、
「さて、それでは、私も少し試すとしようか。バロール、もう一度、そのガラクタに主導権を貸してあげなさい」
「おおせのままに」
返事をした直後、
今度はバロールの意識がおさえこまれ、
シアエガの意識が『前』に出てきた。
再度『肉体の主導権』を得たシアエガは、
自分の中でおとなしくしているバロールに対し、
「……ぉ……おちょくりやがってぇ……」
沸き上がる怒りをつぶやきながら、
虹色のオーラを膨らませ、
ブチ切れ顔をさらに真っ赤にさせて、
「私はコスモゾーン・レリックのシアエガだぞ! いずれ、アウターゴッドになりうる、世界の支配者! いと尊きグレートオールドワン! 神域の闇! ――その私を、なぜコケにする! なぜ私を敬わない! なぜ、私に畏怖を覚えない! 貴様ら、異常だぞ!」
「まるで幼児の駄々ね。滑稽を通り越して哀れだわ」
たんたんとそう言ってから、
ミシャは、優雅に武を構えて、
「答えが欲しいなら教えてあげるから……さあ、くるがよい」
「小汚い格好をした虫ケラ風情がぁあ! 神格である私を見下すなぁああ! 不敬だぁあああ!」
オーラを凝縮させて、
ミシャの頭部めがけて、
シアエガは、力いっぱい、その禍々しい斧を振り下ろした。
『完全にとらえた』『頭から真っ二つにしてやった』と認識したと同時、
シアエガの視界が反転し、
シアエガ(バロールの肉体)は、宙に浮かんでいた。
「幼稚で愚鈍なだけではなく、モノの価値すらわからぬ真正の阿呆(あほう)。貴様など試す価値もない。コープスワールドすら不要」
声は冷静だったが、
顔には多数の『ガンギレマーク』が浮かんでいるミシャ。
その圧力に、
「――ひっ――」
シアエガは心底からゾっとした。
ズシンと深みのある『狂気の怒り』を前にして、
シアエガの血が凍る。
――ミシャの戦闘スタイルは、
『死ぬほど召喚した死霊を、シールドやランスとして活用する』という、
数の暴力一点張りのエレガントなネクロマンサービルドがメインで、
『まともに戦う時』は、必ず、
広範囲死霊召喚用の死域『コープスワールド』を展開するのだが、
シアエガとの闘いでは、
死域を展開させない――どころではなく、
得意武器すら召喚することなく、
手袋すらしていない『完全な素手』のまま、
宙に浮かんでいるシアエガ(バロールの体)の腹部めがけて、
「――閃拳――」
心を込めた拳を放つ。
豪速で左腕を引き、右腕を突き出す、極まって美しい正拳突き。
「がぁああああああああああああああああああああああああああ!!」
豪快に吐血するシアエガ(バロール)。
無様に白目をむく。
意識が八方に飛び散る。
「ミシャンド/ラ様……このバロールを高く買っていただけたこと、まことに恐縮で恐悦至極ではございますが、しかし、正直に申し上げますと……ギリギリでした。どのような状況であれ、私がシアエガに支配されることはないでしょうが……しかし、シアエガよりも高位のコスモゾーン・レリックから精神支配を受けた際、耐えられるかどうかは懐疑的でございます」
「正直で大変よろしい」
『己の見栄』よりも『情報の伝達』を優先したバロールを心の底から褒め称えてから、
「さて、それでは、私も少し試すとしようか。バロール、もう一度、そのガラクタに主導権を貸してあげなさい」
「おおせのままに」
返事をした直後、
今度はバロールの意識がおさえこまれ、
シアエガの意識が『前』に出てきた。
再度『肉体の主導権』を得たシアエガは、
自分の中でおとなしくしているバロールに対し、
「……ぉ……おちょくりやがってぇ……」
沸き上がる怒りをつぶやきながら、
虹色のオーラを膨らませ、
ブチ切れ顔をさらに真っ赤にさせて、
「私はコスモゾーン・レリックのシアエガだぞ! いずれ、アウターゴッドになりうる、世界の支配者! いと尊きグレートオールドワン! 神域の闇! ――その私を、なぜコケにする! なぜ私を敬わない! なぜ、私に畏怖を覚えない! 貴様ら、異常だぞ!」
「まるで幼児の駄々ね。滑稽を通り越して哀れだわ」
たんたんとそう言ってから、
ミシャは、優雅に武を構えて、
「答えが欲しいなら教えてあげるから……さあ、くるがよい」
「小汚い格好をした虫ケラ風情がぁあ! 神格である私を見下すなぁああ! 不敬だぁあああ!」
オーラを凝縮させて、
ミシャの頭部めがけて、
シアエガは、力いっぱい、その禍々しい斧を振り下ろした。
『完全にとらえた』『頭から真っ二つにしてやった』と認識したと同時、
シアエガの視界が反転し、
シアエガ(バロールの肉体)は、宙に浮かんでいた。
「幼稚で愚鈍なだけではなく、モノの価値すらわからぬ真正の阿呆(あほう)。貴様など試す価値もない。コープスワールドすら不要」
声は冷静だったが、
顔には多数の『ガンギレマーク』が浮かんでいるミシャ。
その圧力に、
「――ひっ――」
シアエガは心底からゾっとした。
ズシンと深みのある『狂気の怒り』を前にして、
シアエガの血が凍る。
――ミシャの戦闘スタイルは、
『死ぬほど召喚した死霊を、シールドやランスとして活用する』という、
数の暴力一点張りのエレガントなネクロマンサービルドがメインで、
『まともに戦う時』は、必ず、
広範囲死霊召喚用の死域『コープスワールド』を展開するのだが、
シアエガとの闘いでは、
死域を展開させない――どころではなく、
得意武器すら召喚することなく、
手袋すらしていない『完全な素手』のまま、
宙に浮かんでいるシアエガ(バロールの体)の腹部めがけて、
「――閃拳――」
心を込めた拳を放つ。
豪速で左腕を引き、右腕を突き出す、極まって美しい正拳突き。
「がぁああああああああああああああああああああああああああ!!」
豪快に吐血するシアエガ(バロール)。
無様に白目をむく。
意識が八方に飛び散る。
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