センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
14話 限定条件。
14話 限定条件。
(……こいつらは、異世界からやってきた侵略者で、現状は、アンダーワールドから情報を収集している段階……みたいな?)
などと、みょうちきりんなことを考えてから、
(……アホくさ。異世界なんてあるワケないだろ。ちゃんと考えろよ。空想に逃げている場合じゃねぇだろ)
自分を叱責する。
――と、
そこで、バロールが、
「強者に関してはもういい。次に進もう。『コスモゾーン・レリック(Cレリック)』について、お前が知っていることを全て言え」
「それだって、新聞に載っているような事しかしらねぇよ」
と前を置いてから、
また色々と思案しつつ、
言葉を選びながら、
「……究極のアイテムだってこと以外はほとんど知らん。基本的には、五大グループが管理している。個人で持っているヤツもいるって噂だが、本当かどうか知らん。あ、ウチの代表はもっているらしいぜ。ほんとかどうか知らんけど」
「シロアリが所有しているという情報ならつかんでいる」
「あ、そうなの? マジで、ずいぶんな博識さんだな。お前が俺に聞くことなんて何もないんじゃね? というわけでそろそろ解放して――」
「何か一つでもいいから、どんな効果があるか、聞いたことがないか?」
そこで、ガタラは『バロールの目の圧』が変わったのを感じた。
(雰囲気が変わった……後ろにいる連中も……)
バロールだけではなく、
周囲にいる者たちからも、ピリついた空気を感じる。
ガタラは、ゴクっと、一度、ツバをのむ。
自分を鎮めるように、スゥっと息を吸ってから、
「……俺が知っているのは代表に教えてもらった『存在値がすさまじく上昇する』ってシンプルなやつぐらいだ」
これまで以上に、慎重に言葉を選びながら、
「使用するための限定条件が面倒だが、そのぶん、効果はハンパないCレリック」
「Cレリックを使用するためには『面倒な限定条件を満たす必要がある』というのは聞いている。ただ、具体的に、どんな条件が必要となるかは、まだ知らない。そこのところを教えろ」
その問いに対し、ガタラは、
(……この猿顔の発言……どこまでが嘘で、どこまでが本当か……全部があやふやで、さっぱり要領をえねぇ……ここまでの対話で分かったことは、何もかもが珍妙ってことだけ……現状、この猿顔の立ち位置すら不明瞭……この状況での『盲目な従順』は、どう考えても悪手……となれば、もう選択肢は一つ……)
と、思案してから、
さらに言葉を厳選しつつ、
「代表に教えてもらった『強くなれるCレリック』を扱うための条件は複数ある。例えば、戦闘技術が低い者は使えない。その辺を歩いている女・子供じゃ使えねぇってこった。あと強すぎると『飲まれる』から使えない。『飲まれる』ってのがどういうコトかはよく分からねぇが、とにかく、そう聞いている」
「……『戦闘力が特定範囲内の者』しか使えない……なるほど、面倒だな。それ以外の条件は?」
「あとは『使うと決めてから、数分が経過しないと使えない』って条件がある。つまり、急なピンチには対応できないってわけだ。Cレリックに飲まれてしまえば、あとは自由自在らしいが……まあ、その辺の意味はイマイチわからん」
「……ほう」
「あと、強者が使う場合は例外なんだが、それほど強くない者が使用する場合、『複数の条件を満たす必要がある』ってことを、『敵』が知っていなければならない」
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