センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
13話 異世界よりの侵略者。
13話 異世界よりの侵略者。
「ざっくりとでいいんだよ、ザックリとで。別に、完全院に限った話じゃなく、お前が知っている強者の、ザックリとした、程度を答えろ。ぶっちゃけ、エリアAに限った話じゃなくてもいい。お前が知っている情報を並べてみせろ」
(エリアAに限らなくてもいい? おいおい……シロアリの幹部っつったって、俺なんざ、世界全体という視点で見れば、しょせんは、末端にいるチンケなヤクザ者。五大家のネットワークには到底かなわねぇ。エリアAの暗部に限定するなら、他エリアの五大家よりも、深く知っていることが『なくもない』だろうが……俺が知っている他エリアの情報なんざ、たかが知れている。……これは、いったい、どういうことだ? こいつは俺に何を求めている? いまいち、こいつの望みが見えてこねぇ……)
数秒、考えてみたが、
(わからねぇなぁ……けど、まあいいや……もう十分に時間は稼いだから)
ニっと笑ってから、
「……強者っていったら、やっぱウチの代表だろ。であと、俺が知っているヤツでいうと、エリアBを根城にしているゴキのリーダー『ザコー』。代表が、『ザコー』は強いって言っていたから、まあ強いんだろう。他は……ギルティブラッドってテロ集団の頭『コポッポ』はやべぇって聞くが……ギルブラについては、ほとんど知らん。全員、頭がおかしいって事くらいだ」
「……お前、どんだけ使えねぇんだ……その辺の名前なら、全部知ってんだよ。つぅか、普通に、新聞に書いてあるような事ばっかりじゃねぇか」
この世界を完全支配している五大グループ、
闇社会の二大派閥『ゴキ』・『シロアリ』、
ガチイカれテロ集団『ギルティブラッド』。
この世界に生きる者ならだれでも知っている共通認識。
第一アルファでいうところの『アメリカや中国という国が存在し、ISというやばいテロ集団がいる』という程度の情報でしかない。
「新聞に書いてあることを知っているんだから、大したもんだろうが」
シレっとそんなことをいうガタラに対し、
バロールは少しだけ眉をひそめて、
「……もういい。だいたいはわかった」
(だいたいわかった……か。聞き捨てならねぇ発言だな……もしかして、こいつの望みは、『俺の底』を測ること? そこになんの意味がある? 俺をしることで、シロアリの底をはかるとか? しかし、そんなこと、五大家の関係者なら、わざわざ、直接俺に聞かなくても、五大家のネットワークを使えば余裕で……)
少しだけ考えてみて、
一つだけ、『面白い推察』が頭に浮かんだ。
(……こいつらは、異世界からやってきた侵略者で、現状は、アンダーワールドから情報を収集している段階……みたいな?)
突飛な発想。
しかし、そうであるならば合点がいく点は多い。
――とはいえ、
(アホくさ……)
ガタラは自分の推察を鼻で笑い、
(……異世界なんてあるワケないだろ……)
この世界にも、小説等のエンタメは存在する。
そして、その題材として異世界が用いられることもある。
『ここ』とは『別の世界』を舞台にした物語。
目の前にいる猿顔が、異世界よりの侵略者だと仮定すれば、
現状のちぐはぐさに、納得がいく理由をつけることは出来なくもない。
しかし、ガタラは、常識人(ヤクザの中では比較的)なので、
そのような『妄想』はすぐに頭の中から排斥し、
(ちゃんと考えろよ……空想に逃げている場合じゃねぇだろ)
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
1265
-
-
37
-
-
159
-
-
4503
-
-
11128
-
-
267
-
-
140
-
-
0
-
-
550
コメント