『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

10話 この世界は、そこまで脅威じゃない。


 10話 この世界は、そこまで脅威じゃない。

(おそらく、世界全体の平均存在値が80前後で、『強者の部類に入る者』でも200前後……シロアリトップのゴミスとかいうやつは別格に強いという噂だが……まあ、この感じだと、おそらくは、300前後……仮に、天井の1000だったとしても『そいつ一人だけが別格に強い』という組織なら、大した脅威でもない)

 今回の件で分かったことは、
 少なくとも、この世界は、
 『存在値1000クラスがゴロゴロしている地獄』ではないということ。

(平均値は間違いなく全世界最強。総合力は、余裕でダントツの異常世界。それは事実だが、しかし、それだけだ。ならば、どうとでもなる。『第2~第9という最高級アルファ』の中で『厳選され、かつ、磨き抜かれた者』だけで構成された統率力抜群の組織――『栄えあるゼノリカ』からすれば、この世界の脅威値は、『多少歯ごたえがある』という程度でしかない)

 この世界について完全に無知だった調査開始時点では、
 『存在値1000がそこら中を歩いている世界』も想定していた。

 最高位神ですら干渉できない原初の世界。
 その最奥に秘匿されていた『禁域の扉』。
 その更に向こう側『真・第一アルファ』。

 並べられた前提がハンパではないため、
 『とてつもない狂気にまみれた地獄のような世界である可能性は否めない』と、
 最悪の向こう側を想像していた。

 だが、調べていくにつれ、
 『そこまでの地獄ではない』という事がわかってきて、
 だから、バロールは、より口角を上げて、

(この世界が、真・第一アルファという、その御大層な名称通り、『極めて特殊かつ高品質』であることは事実だが、ここまでに得た情報を鑑みる限り『神帝陛下に害が及ぶ可能性』は皆無に等しい)

 正直に言えば『その点の心配』はさほどしていなかったが、
 しかし、やはり、ホっとしてしまう。

 平熱マンやアダムやシューリにとってだけではなく、
 もはや、バロールにとっても、センエースという神は、
 『絶対に失ってはいけない絶対的な希望の象徴』となっている。

 唯一、絶対の神。
 その消失は、実質的に、世界の終焉を意味する。

 ――仮にセンが消えても、世界は続いていくだろう。
 しかし『その世界』は『魂を失った抜け殻』でしかない。
 存在証明の手段を失ってしまった空蝉(うつせみ)の惰性。
 それ以上になることはもちろん、
 それ以下になることすら出来ない、酷くカラっぽな死の循環装置。
 それだけ。


 ――平熱マンから、
 『ゼノリカがこの世界に閉じ込められた』
 『この世界においては存在値1000が上限であり、そのルールには神でも逆らえない』
 『もしかしたら存在値1000がゴロゴロしている世界かもしれない』
 と聞かされた時は、

 『やべぇじゃねぇか……』と戦慄したが、
 フタをあけてみれば、
 そこまでの異常事態ではなかった。

 確かに現状は、なかなか厄介。
 しかし、磨き抜かれた『自分達(ゼノリカ)』ならば、対処は可能。
 バロールは思う。
 必死に積んできてよかった、と。

「おい、にーちゃん。押し黙ってどうした? もう俺に用はないのか? だったら、解放してくれ。このあと、集会があるんだ。遅れたら、代表に殴られる」

「まだ本題に入ってないんだから、解放するワケがないだろ」


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