センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

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45話 師のいない世界など、むしろ、こっちから壊してやりますよ。


 45話 師のいない世界など、むしろ、こっちから壊してやりますよ。

「さあ、我が弟子『平熱マン』よ……『一人立ち』の時だ。『辿り着いたお前』は、今日より『俺の手』を離れる。少し寂しくなるが、これも師弟のサダメ。涙を呑んでお前を『見送ろう』じゃないか。これから先、『巣立ったお前』と俺の間には『物理的な距離』が出来てしまうわけだが、しかし、俺はいつも『遠く』から、お前を見守っているぞよ。それでは、さらばじゃ」

 そう言って、
 その場から去ろうとするが、

「――ボクを遠ざけて『約束を反故にしよう』としても無駄ですよ、尊き師よ」

「……」

「先ほどの『かすり傷をつけたら~』から『油断をしていない師から~』の『条件変更』は、いつも通り、ボクに『道を示そうとして下さった』がゆえ……だからこそ、ボクも、当然、受け入れましたが、しかし『約束そのものの反故』は、絶対に認めません。今後はボクを盾として使っていただきます。絶対に」

「……お前は俺の弟子だから、俺の命令が最優先――」

「師のご命令は確かにすべてにおいて優先されますが、師の命に危険が迫っている場合に限り、その優先順位は二位に下がります。当然『三位以下を大きく引き離したブッチギリの2位』ではありますが、決して最優先ではありません。あなた様の命より大事なものなど、この世に、一つとして存在しない。あなた様がいなくなった時点で世界は終わりです」

「いいですか、平熱マンさん。私がいなくなっても世界はおわりません。私がいなくなっても、世界は普通に続いていくのです。まずはその当たり前の事実を認識するところからはじめてみましょう。はい、まずは大きく息を吸ってぇ――」

「師がいないのに続いていく世界など不敬極まりない。その時はボクが世界を終わらせておきましょう」

「……ちょっとナニいっているか分かんねぇな……」

 大まじめな顔で『ヤバい発言』を延々と垂れ流す平に対し、
 センが戦々恐々としていると、

 平は続けて、
 まっすぐな『バカの目』のまま、

「というわけで、今後は、約束通り、ボクが師の護衛につかせていただきます。もちろん、ボクだけではなく、他の者にも護衛をさせます。師を守る盾はいくつあっても足りない」

「落ち着いて話し合おうじゃないか、我が弟子よ。ここはいったん、冷静になって――」

「アダムさんとシューリさんはデフォルトとして……ミシャさんも必須ですね。できれば、ゾメガさんにもいてほしいところですが……そうなると、同時展開していく『世界攻略』における命令系統に支障が生じる可能性が……五聖も、命令系統の基盤になるから動かしづらい……となれば、やはり、九華……ジャミは必須として、あとは……」

 バキバキの目をして、ブツブツと未来を演算している平熱マン。
 センはついに、
 『こいつを引かせることはできない』
 と悟り、
 だから、

「……大勢と行動するのは……イヤです……安西先生……」

 『情に訴える』という禁断の一手を展開させるものの、

「平熱マンです。師匠」

 なしのつぶて!


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