センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

19話 まずは何から着手すべきか。


 19話 まずは何から着手すべきか。

(なんにせよ、今回の敵も、俺以外じゃ、どうしようもない……まあ、そこに関しては『いつも通り』だから、別にいいんだが、問題は、前提条件……俺以外も強くならないと門が開かないと云々ってのが……極悪にうぜぇなぁ……)

 自分が強くなる――これは、自分の努力しだい。
 センエースならば、どんな地獄でも積み上げることができる。

 だが、他者に『センエースが望む努力』を強制させることは難しい。
 『難しい』というか『不可能』。

 もちろん、センに『死ぬほど頑張れ』と命じられれば、ゼノリカの面々は頑張るだろう。
 死力をつくし、限界を超えて奮闘するだろう。

 しかし、
 『限界を超える程度』はセンエースが『真に望む領域』ではない。

 センエースは、自分の異常性を深く理解している。
 『努力を積んでいく』という領域において、
 センエースは完全に狂っている。

 だが『その異常性』を他人に強要するほど狂ってはいないし、
 また、いくら強要したところで、
 『誰もついてこられませんでした』で『終わる』こともわかっている。


 前提にして結論。
 センエースは凡才だから『同じ努力』を積めば、誰だって同じ領域にたどり着ける。
 だが、しかし、間違いなく、誰も『センエースと同じこと』はできない。


(――『俺以外も強くならないといけない』って言葉の真意を見極めなければいけない。まずはそこから)


 現状では、『目標』が、あまりにも抽象的すぎる。
 これでは、スケジュールの組みようもない。

(……と、同時に、コスモゾーン・レリックとやらの探索も……)

 究極のアイテムという話だが、
 どんな形状で、どのようなスペックを有するのか。
 そのあたりの情報集めも必須。

(究極のアイテム……もし、それが『ウィトゲンシュタインのアトリエで創った究極超神器』よりも上だとしたら……確かに、それを使われるだけでも相当に厄介)

 ここは、『原初の世界』の最奥に隠されていた扉の向こう側。
 どんな『ありえない事』でも起こりえる地獄。
 コスモゾーン・レリックとやらが、
 究極超神器を超えてくる可能性は十分にある。

(……『コスモゾーン』って厄介な名前がついている以上『最悪のナナメ上』を想定しておくべきだと判断……『触れた相手を殺すナイフ』みたいな、ナメた効果を持つチートアイテムである可能性もゼロじゃないと考えるべき)

 頭の中で、これからの行動計画表をたてていく。
 具体的なスケジュールはまだ組めないが、
 具体的なスケジュールを組むための、ざっくりとしたフローチャートをかためていく。

 本来ならば、こういう『次に何をするか』を考えている一時は、
 『脳汁あふれる大好きな時間』なのだが、
 現状は、ゼノリカを人質にとられているような状態なので、
 悠長に楽しんではいられない。

(とりあえず、ゼノリカの入り口をどこに作るか……最大の問題はそこだな……この世界のどこに国があって、どういう状況で、どういう力を持った連中がいるのか……その辺を網羅してからでなければ怖くて入り口は出せない……)


コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品