センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
18話 いろいろと厄介。
18話 いろいろと厄介。
「今日の私はあくまでもチュートリアル。仕事は全て終わった。というわけで……さらばだ。月光の龍神」
そう言って、ウムルは消えてしまった。
センは逃亡を妨害しようしたが、何をしても繋ぎとめることができなかった。
干渉できない力で逃げられた――その事実が、またセンの怒りに触れる。
(くそがぁ……どうやら『噂のラスボス』は『俺と同等かそれ以上』とみて間違いないっぽいな……もちろん、まだ確定じゃないが……ここまでに得た情報だけを並べてみると、そうとしか思えない……)
『強制』に対し『逆らえない』――その理由。
もしかしたら『とてつもなく重たいアリア・ギアスを積んでいるだけ』という可能性もなくはないが、
(仮に、ガチガチのアリア・ギアスを積んでいるパターンでも、『俺と同等かそれに近い力』がないと執行させるのは不可能……)
どのパターンであれ、
『噂のラスボス』が『脅威』であるという事実に変わりはない。
(さっきのウムルとかいうカスとは違い、ここのラスボスは『楽勝で狩れる獲物』じゃない)
ハッキリ言って、ウムル程度ならどうとでもなる。
10体くらいまでなら、同時に相手をしても余裕。
仮に『ラスボスの配下』が『想像を絶する数』で存在したとしても――
仮に『1000体』や『10000体』という膨大な数に及んだとしても、
しかし、
『強大な敵×10000の討伐』という経験なら十分に積んでいるので問題はない。
(数のゴリ押しには慣れている……もちろん、かつてない絶望を体験することになるだろうが、絶望の殺し方なら知っている。問題は、数値を超越した脅威……弱さをのみこみ、『それでも』と叫び続ける狂気……)
存在値1000を上限にするという、ワケのわからないイヤがらせ。
ゼノリカを使って脅しをかけてくるという、底意地の悪いイヤらしさ。
その『歪み方』は、
どこかで『自分』を感じさせる。
(P1が言っていた『D型』とかいうやつが、ここのラスボスか? ……仮に『D型』が『俺をモチーフにしたバケモノ』だったとしたら……2号やP型センキーなんかよりも、はるかに高性能な『俺感』を有しているとしたら……)
――俺より強い程度のやつに俺は負けない――
その『特異性質』を有しているバケモノを相手にする『面倒くささ』は計り知れない。
P1も、P2も、それに近い性質を有していたが、
しかし、どちらも、しょせんは『劣化パチモン』だった。
――俺より強い程度のやつに俺は負けない――
VS
――俺より強い程度のやつに俺は負けない――
その二つがホコタテした場合、
もちろん『その性質』がより強い方が勝つ。
ゆえに、これまでは、最終的に、楽勝で勝ってきた。
しかし、今後もそうだとは限らない。
(負けるとは思っていない。しかし……)
センエースは思う。
誰が相手であろうと、最後には必ず勝ってみせる、と。
しかし、『ガチスペックの自分』だけは相手にしたくないなぁ、とも思う。
(なんにせよ、今回の敵も、俺以外じゃ、どうしようもない……まあ、そこに関しては『いつも通り』だから、別にいいんだが、問題は、前提条件……俺以外も強くならないと門が開かないと云々ってのが……極悪にうぜぇなぁ……)
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