センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
15話 ブチギレ。
15話 ブチギレ。
「貴様一人がいくら強くなっても、時空の門は開かない」
「俺一人だけじゃダメって……また、えげつないことを言い出したな……」
「最初にハッキリと言っておこう。もし、貴様が、時空の門を開くことが出来なかった、その時は……」
「なんだよ。ためるな。鬱陶しい」
「――ゼノリカの全てを犯して殺す――」
「……」
「ゼノリカの天上に属する者だけではない。第2~第9アルファに存在するすべての生命に、限りない絶望と苦痛を与え尽くす」
「……」
「それがイヤなら、死ぬ気で挑め。ゼノリカと共にな。……言っておくが、私の『宣言』は、貴様がたまに使う『演出』などではない。貴様が届かなかったとき、私は必ず実行し――っ」
そこで、ウムルの言葉が詰まった。
一瞬で、わずかではあったが、しかし、体が震えた。
一言で言えば、
『センの怒気』にあてられて、
普通にビビってしまったのだ。
「カスが……」
センエースを包む熱が、グンと膨れ上がった。
出力自体は上限である『1000』のままだが、
内に秘められた膨大な熱量が尋常ではなく膨れ上がる。
「俺の宝に手を出したらタダじゃおかない云々……なんて脅しは意味がないから言わねぇ。『やる』と覚悟を決めているやつに『後悔』を先に立たせることは出来ない。そんなことは知っている。だから俺は、『脅し』でお前を止めようとはしない。……だが、これだけは知っておけ。俺を『本気で怒らせる』のはやめておいたほうがいい。テキトーなギャグをかましてチョケている間は、そこそこ慈悲深い神のつもりだが、本気でキレたら、このセンエースって男は何をするかわからない」
ウムルは、
「……」
一度目を閉じて、
『一瞬だけとはいえ怯んでしまった自分』を叱咤・猛省し、
短い深呼吸を挟んでから、
ニィっと、黒く笑いなおして、
「……はっ。好きなだけ切れるがいいさ。貴様の感情など知ったことじゃない。あえて、もう一度言ってやる。貴様が、時空の門を開けなかったその時は……お前の宝を徹底的に凌辱する。絶対に、だ」
「……そうか。お前の覚悟、しかと受け止めた」
そう言うと、
センは、
瞳孔をガン開(びら)いて、
「その覚悟と勇気に敬意を表し……少しだけ、俺の『怒り』を見せよう」
そう宣言した直後、
ウムルの視界からセンエースが消えた。
――消えたと脳が認識したと完全同時、
ウムルの脳天に、
ガツゥゥゥンッッ!!
と、凶悪な衝撃は走った。
「がっはぁあああ!!」
一瞬でウムルの頭上をとったセンの、
衝撃的なカカト落とし。
意識をハゲ散らかされて、グラっとするウムルに、
センエースは続けて、
――裏閃流秘奥義 百華・神速閃拳――
「ぐがががががががががががががががっっっ!!」
無詠唱で繰り出された裏閃流秘奥義――『百華・神速閃拳』、
『繰り出された100の拳がウムルの全身をボコボコにするのにかかった時間』はコンマ数秒。
おそろしい速度の、おそろしい連撃。
とことんまで拳速を追求した先制技。
無詠唱にすることで『発動するまでの時間』さえも削った、
スピードという概念を極めた一手。
いわゆる『でんこうせっか』の究極最果て技。
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