センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

1話 冒険の書、ゲットだぜ。


 1話 冒険の書、ゲットだぜ。


 二次試験が終了した。
 カルシィたちの死や、
 あまりにも突然『試験が終了したこと』による困惑で、

 いろいろ、ごたごたあったが、
 『その辺』まで書いていくと先に進まないので、
 オールカットォ!!





 ★





 ――二次試験終了後、
 色々ごたごたあったあと、
 『三次試験開始が三日後』になると聞いたセンが、
 『はい、了解でーす』と帰路につこうとしたところで、

「177番。ちょっと待て」

 メービーから声をかけられた。


 ※ ほぼ100%の確率で忘れられていると思われるので、
   あらためて説明しましょう。
   彼は、一次試験と二次試験でともに試験官を務めた、フーマー最高峰の権力者。
   使徒のトップにしてフーマー最強の超人。
   第一使徒メービー。


「なんすか?」

「やはり、私の目に狂いはなかった」

「……はい?」

「中でのことは、誰に話を聞いてみても『さっぱり不明瞭』ゆえ『何があったか』はいまいち把握できておらんが……」

 ※ そもそも、MDワールドにはそういうアリア・ギアスが積まれている。

「しかし、事実、結果として、ぬしは『トップの成績』で二次試験を通過した」

「はぁ、まあ、そうですね……カジノでバカ勝ちして、ダンジョンでたまたま良質なアイテムを見つけただけですが、俺が一位だって事実に変わりはありません。俺こそが最強、俺こそが無敵!」

 試験終了後、委員会の者に聞かれた時にも、そう答えておいた。
 『蟻(あり)にダイアモンドの価値を理解させる努力』をするほどセンはヒマじゃない。

 ※ そもそも、『きちんと詳しい説明』はやろうとしても出来ない状態。

「もう、これほどの豪運を持つ俺は『最後まで試験を受けなくとも、冒険の書をもらっていいんじゃないか』とすら思う……そういう逸材ですよ、俺は」

 などと、モンジン的なノリでチョケていくセンに、
 メービーは、

「私もそう考えておる」

「……あ、そうすか。高く評価していただいて、あざーす。じゃあ、というわけで、失礼しまーす」

 そう言って、さっさと逃げようとするセンに、

「だから、こうして『ぬしの冒険の書』をもってきた」

 そんな言葉を投げかけるメービー。

 さすがにセンも、

「……へ」

 と、ガチで驚いた声をもらしてしまう。

 そんなセンに、メービーは、続けて、



「合格じゃ、177番。おめでとう」



「……ぇ、マジ……」

 メービーから冒険の書を受け取ったセンは、
 手の中におさまった冒険の書を見つめながら、


(本物……冒険の書、ゲット……じゃあ、いける? 扉の向こう……原初の世界……その深層……)


 ふつふつと沸き上がってくる歓喜を強制的に抑えこみながら、
 心の中で、そうつぶやいていると、メービーが、

「これで、ぬしは、もう試験を受ける必要などない。というわけで、明日、朝五時に、フーマー東方の霊山に集合じゃ」

「……は?」

「話は通しておくから、ぬしは、ただ、正午発フーマー行きの船に乗るだけでよい。ああ、当たり前の話じゃが、一応言っておこう。そこの女二人を連れてくるのは禁止じゃからの。修行に仲間も女も必要ない」


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