センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
14話 話が違う。
14話 話が違う。
「――アスラ・エグゾギア‐システム、起動!!」
宣言すると、
ゼンの全てが、『殺戮の神』に包まれた。
この世の全てを殺さんとしている、狂気的な威容。
※ 以降、エグゾギアを使っているさいのゼンのことは、
『阿修羅ゼン』もしくはそのまま『ゼン』のどちらかで表記していきます。
フッキと融合した完全状態ではなく、
素のアスラ・エグゾギア。
――阿修羅ゼンは、
禍々しい剣を召喚して、
「まずはアイドリングだ……準備運動の『軽い慣らし』で、あっさり潰れてくれるなよ」
言って、下半身に力を込めた。
淀(よど)みなくエネルギーが伝わって、軽やかに駆動する。
豪速の瞬間移動。
次元を駆け抜け、
その流れの中で、
「一閃!!」
スッと、まっすぐに、剣を横に薙いだ。
グリムアーツ一閃。
それは、現状のゼンが、唯一、自信をもって放てる汎用性の高い一撃!
愚直にアホほど振ってきた剣技!
信じられない速度の『飛ぶ斬撃』!
空間を切り裂く、凶悪な一手!!
――それを、
「ぐぬっ!!」
P型センエース2号は、その手に召喚したオーラソードで受け止めた。
ギィィィンと、オーラのはじけ合う音がして、
「うらぁあ!」
最後は、P型センエース2号に裂かれる形で、飛ぶ斬撃は消失した。
ビリビリと痺れている両腕を一瞥してから、
P型センエース2号は、心の中でボソっと、
(……な、なんだよ……全然悪くないじゃないか……速度も火力も……)
困惑した顔で、続けて、
(話が違う……この時点のゼンは、もっと明確なクソザコじゃなかったのか……)
ツーっと、冷や汗が頬を伝って、
(ま、マズいな……これ、まさかの互角じゃないか? いや、もしかしたら、俺の方が……わずかに弱い……?)
純粋な焦りが生じた。
思考が乱れる。
そんなP型センエース2号の感情など考慮せず、
阿修羅ゼンは、ヤンチャな顔で、
「いいねぇ! じゃあ、次は、少しギアを上げていくぞ」
そう言ってから、グっと腰を落とし、
両目を閉じて、
――『コンマ2秒間』、丹田に集中し、エネルギーを溜めてから、
「波動一閃!!」
無邪気に放たれた一撃は、
先ほどの一閃よりも、鋭さが数段階ほど上だった。
「うっ、うぉおおおお!!」
その鋭さに対し、余裕をもった対応はできなかった。
P型センエース2号は、冷や汗につつまれながら、
どうにかこうにか、全身をひねり、右横へと飛んだ。
ギリギリの緊急回避。
正式な紙一重。
(ゼンの波動一閃の溜め時間は、五秒だったはず……どうして……いや、どうしてもクソも……平時の戦闘でも使えるよう、ブラッシュアップしただけの話……)
五秒の溜め時間など、まともなタイマンではなかなか稼げない。
なら、ビルドを組み直して、使えるように変更する。
当たり前の話。
P型センエース2号は、
内心の焦りを悟られないよう、
平常を装いながら、
「……思ったよりも強いな、ゼン。予想していた値を大幅に超えている」
「……『予想していた値』って……絶対に初対面なのに、なんで、そんなパワーワードが出てくるんだよ……あんた、マジで、何なの?」
「今の俺はP型センエース2号。それ以上でも、それ以下でもない」
「……なんで、そのフワっとした一言で自己紹介が成立すると思えるのか、その精神状態が一番の謎だけど……まあいいか」
小さな溜息を挟んでから、
「さてさて……いい感じに魂も温まってきたことだし……そろそろ、本格的に殺し合ってみようか」
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