センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
24話 ソンキー×トウシ。
24話 ソンキー×トウシ。
その直後、ビリっと、
トウシの頭脳に重たい電流が走った。
すると、全身が躍動した。
全ての細胞が沸騰する。
――『命の道』が見えた気がした。
驚くほどしなやかに、
両腕と両足が駆動する。
複雑奇怪なダンス。
全身に存在する全ての稼働域が解放されたような気がした。
『実演』は、ほんの一瞬だった。
ただ、体の動かし方を、ほんの一瞬、教わっただけ。
質素な実技を体験しただけ。
だが、トウシは、
「――なるほど……」
理解してしまった。
ほんの一瞬の、あんな『手抜き極まりない簡素な手ほどき』で、
トウシは、命と体躯の動かし方――その神髄に辿り着いた。
ソンキーとトウシ。
この二人だったからこそ成し得た超次の化学反応。
この二人でなければ、絶対にとどかなかった境地。
――バロールは、
「っっ?!」
急激に膨れ上がったトウシの圧力に動揺した。
『中学生相手』に怯える事などありえないが、
しかし、
「バカな……」
困惑は止められない。
先ほどまで――
ほんの数秒前までハイハイしていた赤子が、
いきなり、立ちあがって、
ダダダっと、急に、100メートルを8秒で走りだしたら、誰だって驚く。
「信じられない……なんだ、貴様……」
動揺しているバロールに、
トウシは言う。
「……『武の基礎』が少しだけ理解出来た今……あんたの強さが、よりハッキリと理解できる。ものすごい強さ……ほんまに、ハンパやない。積み重ねてきたのが、ズシンと伝わってくる。チートとか裏技とかやなく……ただ、純粋に、真摯に……命を削って、魂をすり減らして……『高み』に『辿りつこう』としてきた痕跡が、ハッキリと分かる……目眩(めまい)がするほどの、研ぎ澄まされた道程……ワシは、あんたを尊敬する」
「……」
「あの鬼畜な神様の事を『崇める』とかは到底出来んけど……ホンマに、あの神様が、あんたよりも遥かに強いというんなら……きっと、『その強さに至たったプロセス』は、あんたが積み重ねてきたもの以上なんやろう」
「……当たり前の話だ。及ぶべくもない」
「なら、その過程は、そこに関してだけは……『この上なく尊いもの』やと、ワシも、心の底から思う」
その発言を受けると、
バロールは、
「……ふん」
と、小さく鼻を鳴らしてから、
「タイムリミットだ……」
そうつぶやいて、
その場からシュンと姿を消した。
★
トウシの覚醒を目の当たりにしたセンは、
「マジか、あのボケ……」
辟易とした顔になって、
「ウソだろ……学校の勉強だけじゃなく、戦闘でも天才だってのか? ……ふざけんなよ、なんだ、あいつ……神の子か?」
ぶつぶつと、世の不公平を嘆きながら、
センは、
「俺は、厨坊の時、アレとガチで競おうとしていたのか……今思うと、本当に滑稽だな……え、てか、これ、大丈夫か……あんな変態に、ゼンのやつ……勝てるか? ……えっと、すいません……む、無理だと思います……」
アッサリと折れて、そうつぶやいた。
唐突に訪れる、人生2度目の挫折!
同じ相手に、2度折られる!
センエースは2度死ぬ!
「……まあ、負ける経験を積むってのもアリかぁ……いや、でもなぁ……」
そこで、天を仰ぎ、
「いっそ……俺があいつとやるか?」
ボソっとそうつぶやいた。
「え、マジで言ってんでちゅか? うーわ、この男、ヤッバァ……神の王なのに、現世の中学生と、本気で闘うつもりとか……ドン引きぃ」
その直後、ビリっと、
トウシの頭脳に重たい電流が走った。
すると、全身が躍動した。
全ての細胞が沸騰する。
――『命の道』が見えた気がした。
驚くほどしなやかに、
両腕と両足が駆動する。
複雑奇怪なダンス。
全身に存在する全ての稼働域が解放されたような気がした。
『実演』は、ほんの一瞬だった。
ただ、体の動かし方を、ほんの一瞬、教わっただけ。
質素な実技を体験しただけ。
だが、トウシは、
「――なるほど……」
理解してしまった。
ほんの一瞬の、あんな『手抜き極まりない簡素な手ほどき』で、
トウシは、命と体躯の動かし方――その神髄に辿り着いた。
ソンキーとトウシ。
この二人だったからこそ成し得た超次の化学反応。
この二人でなければ、絶対にとどかなかった境地。
――バロールは、
「っっ?!」
急激に膨れ上がったトウシの圧力に動揺した。
『中学生相手』に怯える事などありえないが、
しかし、
「バカな……」
困惑は止められない。
先ほどまで――
ほんの数秒前までハイハイしていた赤子が、
いきなり、立ちあがって、
ダダダっと、急に、100メートルを8秒で走りだしたら、誰だって驚く。
「信じられない……なんだ、貴様……」
動揺しているバロールに、
トウシは言う。
「……『武の基礎』が少しだけ理解出来た今……あんたの強さが、よりハッキリと理解できる。ものすごい強さ……ほんまに、ハンパやない。積み重ねてきたのが、ズシンと伝わってくる。チートとか裏技とかやなく……ただ、純粋に、真摯に……命を削って、魂をすり減らして……『高み』に『辿りつこう』としてきた痕跡が、ハッキリと分かる……目眩(めまい)がするほどの、研ぎ澄まされた道程……ワシは、あんたを尊敬する」
「……」
「あの鬼畜な神様の事を『崇める』とかは到底出来んけど……ホンマに、あの神様が、あんたよりも遥かに強いというんなら……きっと、『その強さに至たったプロセス』は、あんたが積み重ねてきたもの以上なんやろう」
「……当たり前の話だ。及ぶべくもない」
「なら、その過程は、そこに関してだけは……『この上なく尊いもの』やと、ワシも、心の底から思う」
その発言を受けると、
バロールは、
「……ふん」
と、小さく鼻を鳴らしてから、
「タイムリミットだ……」
そうつぶやいて、
その場からシュンと姿を消した。
★
トウシの覚醒を目の当たりにしたセンは、
「マジか、あのボケ……」
辟易とした顔になって、
「ウソだろ……学校の勉強だけじゃなく、戦闘でも天才だってのか? ……ふざけんなよ、なんだ、あいつ……神の子か?」
ぶつぶつと、世の不公平を嘆きながら、
センは、
「俺は、厨坊の時、アレとガチで競おうとしていたのか……今思うと、本当に滑稽だな……え、てか、これ、大丈夫か……あんな変態に、ゼンのやつ……勝てるか? ……えっと、すいません……む、無理だと思います……」
アッサリと折れて、そうつぶやいた。
唐突に訪れる、人生2度目の挫折!
同じ相手に、2度折られる!
センエースは2度死ぬ!
「……まあ、負ける経験を積むってのもアリかぁ……いや、でもなぁ……」
そこで、天を仰ぎ、
「いっそ……俺があいつとやるか?」
ボソっとそうつぶやいた。
「え、マジで言ってんでちゅか? うーわ、この男、ヤッバァ……神の王なのに、現世の中学生と、本気で闘うつもりとか……ドン引きぃ」
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コメント
キャベツ太郎
シューリの辛辣さ加減がヤヴァイ。
あと何気にいつコメントしたか表記されるようになったの嬉しみの舞。
次は10分時間を空けてコメントしないといけない仕様を何とかしてほしい。