センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
3話 基礎魔法実技Ⅰ。
3話 基礎魔法実技Ⅰ。
大学校に関する説明が、ちょっと多いので、最初にまとめておきます。
大学校の説明に関しては、「長ぇな」と思ったら、飛ばして大丈夫です!
ゴチャゴチャ書きますが、ぶっちゃけ、次の5つだけわかっていれば大丈夫です。
・2300人くらいが在籍しているフーマー大学校の学内ランキングで、ピーツはぶっちぎり最下位!
・ピーツのスペックでは、最も簡単な科目でも赤点必須!
・龍試は、学内ランキングの上位100名くらいしか受けないクソ難易度の高い試験!
・龍試は成績が悪いと、問答無用で退学をくらう厳しい試験!
・龍試に受かると、予選と一次が免除になり、『冒険者試験の二次試験』からの途中参加が可能!
以上!!!
★
――なんとか開始チャイムギリギリに間に合った二限目は、『基礎魔法実技Ⅰ』という実技科目。
魔法に関する基礎知識と基礎技術を修得する事が目的であり、
――『90分15コマの訓練』を経て、ランク1の魔法が使えるようになれば1単位を得られる(5回以上欠席すると単位を落としてしまうので、既にランク1の魔法が使える者も、渋々参加している)。
『ほぼ確実に1単位が取れる楽勝科目』として、フーマー大学校内では、ある意味、もっとも有名な科目。
一年の前半では、とりあえず、全員が、ここで、まずは1単位を獲得していくという、いわば入学祝い的な科目。
――だが、
(え……むずくない?)
言われた事を忠実に守ってはみるものの、
しかし、魔法というものはなかなか難しく、
ピーツ(P型センエース2号)では、いくら頑張っても、ランク1の魔法すら使えなかった。
(みんなは、ばんばんと魔法を使っているな……いやいや、なんで、そんなに簡単にできるの? 魔力練るの、超ムズいんですけど……)
物語などではやたらと簡単に、色々な輩がバンバン使っている『魔法』という技能。
しかし、いざ、自分が使おうとすると、
(うぬぅ……こ、こう? ……え、違う? いや、わからん、わからん)
お手上げだった。
説明は受けたので、『何をどうしたらいいか』は分かるのだが、それを実践するのはとてつもなく難しかった。
(おいおい、やべぇぞ、これ……このピーツってやつ、才能なさすぎだろ……ぃ、いや、もしかして、これ、俺のせいか? 俺に才能がないからか? ……あ、このピーツってやつ、ランク1の魔法なら使えていたって記憶がある……か、完全に『俺』のせいだ!)
記憶を探ってみると、ピーツはこの学校生活で、『ついていけない』という理由でかなり苦労していたが、それでも、最低限の事は出来ていた。
だから、魔法も、ランク1ならなんとか使えていた(フーマー大学校は入学するだけでも難しいので、流石にランク1の魔法くらいなら、魔王リーンのように『魔法を使わない』というアリア・ギアスでも積んでいない限り、使えない者などいない)。
(やべぇよ、やべぇよ……悪の親玉を倒すどころの騒ぎじゃねぇよ。このままじゃ、俺、1単位だってとれねぇぞ……)
焦っていると、そこで、全体の見回りをしていた魔法実技教師から、
「さて、ピーツくん、君は、どんな感じかな? 課題用のランク1魔法を、どれか一つでいいので、ちょっと見せてもらえますか?」
「あ……それがですね……ちょっと、魔力の練り方を忘れた的なアレで……ちょっと、今は、出来ないといいますか……できれば、少し基礎の基礎を教えていただければ幸いなアレなのですが……」
「……魔力の練り方を……忘れた……ああ、なるほど……流石ですね」
サルをみるような目でピーツを全力で見下しながら、
冷たい笑みを浮かべてそう言うと、
「では、この本をお勧めしますよ。私が書いた、『基礎魔法のすすめ』という教材です。金枚7枚というお手ごろ価格でご提供させていただきます」
「金7すか……めっちゃ高いですね」
「あなたのような学生も、これを読むだけで、メキメキ実力がついて、どうにか学士も取れるようになれる……かもしれないのですよ。それを考えたら、安いものでしょう」
「いや、金7っていったら、半年分の生活費なので……ちょっと出せませんね……ウチの家計は、学費がギリな感じのアレなんで……」
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