センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
75話 満を持して、三至天帝の登場。
75話 満を持して、三至天帝の登場。
腕を飛ばされた麗理は、仕方なく剣を捨てて、左手で腕を回収し、
「姉貴!」
銃崎心理の眼前まで飛ぶと、そこで、彼女に飛ばされた腕を渡す。
麗理の腕を受け取った心理は、即座に、高ランクの回復魔法を使い、
麗理の腕を元の状態に戻した。
その様子を見ていたP1が、心の中で、
(くく……これで、加速は切れたな……また、『さっきと同じ速度』を出そうと思えば、同じく『2分の経過』が必要となる……はは……稼がせねぇよ、そんな時間……別に、くれてやってもいいんだが、もう、麗理の剣は学習し終わったから用はねぇ。これ以上、五聖命王の相手をするのは時間の無駄……サクっと対処させてもらう)
五聖命王の三姉妹は、間違いなく、ジャミよりも強い。
彼女達はとんでもなく強い。
それは事実。
しかし、
P型センエース1号の異常な成長速度の前では、
『ちょっとした経験値』にしかなれなかった。
「ショックね。ここまで簡単にあしらわれるだなんて。もう少し抵抗できると思っていたけれど……」
「うっぜぇなぁ、ちくしょう」
「あーあ、結局、一回も殺せなかったねっ☆ ……まったく、これだから、お姉ちゃんはアレなんだよ」
「アレってなんだ、ごらぁ。つぅか、なに、わたしだけの責任にしようとしてんだ。三人全員の責任だ」
などと言い合っている三人を尻目に、
P型センエース1号は、
(いい、いい、いい、いい、いいぞぉっ。五聖命王もノーデスでいった! あとは、三至の武をプラスすれば……なんとか、シューリから『学べるレベル』まではいけそうだ。ここまで、きっちり最速・最善できた! いけるかもしれない! いや、いく! 俺がセンエースになるんだ!)
心の中で燃えたぎっているP1を睨みつけたまま、
銃崎心理が、
「結局、倒せはしなかった。……けれど、まあ、問題はないわ……陛下たちが『訓練の疲れを癒すための時間』は稼げたことだし」
そう言った直後の事だった。
空間に亀裂が入った。
圧力が変化した。
荘厳な空気が漂う。
鳴動する大気。
世界が震動する。
空間がわななく。
――そして、『天上の王達』を束ねる三名の偉大なる至天帝が登場。
高みに届いた、王達の王。
ゼノリカの天上を束ねる、至高の天帝――三至天帝。
「神を騙る者……か。確かに、師のオーラに似てなくもないのう」
「はぁ? 何言ってんの、ゾメガ。頭、大丈夫? 全然似てないから。確かに寄せてはいるみたいだけれど、まったくの別物。粗悪で無粋な劣化模造でしかないわ」
「模造であるとは認めているのですね……」
現れた三至。
凄まじい圧力。
会話の調子は軽いが、その威圧感は海底の水圧のよう。
三至の登場を確認したP型センエース1号は、
(きたな、最高級養分……)
心の中でボソっとそう呟きながら、ググっとストレッチをする。
全身に魔力を充満させながら、
(三至が相手だと、流石に、ノーデスは厳しい……目標は2回ってところ……どうにか、死ぬ回数を2回以内におさえて、シューリと闘う時用に、命ストックをためておく……)
自己ミッションを確認しながら、
「よっしゃぁああ! やったらぁああ!」
気合いを入れ直す。
そんなP型センエース1号の姿を見て、
ミシャが、
「なに、あれ……叫んだだけで、存在値が爆上がりしたんだけど」
「ふざけとるのう……」
「叫ぶと存在値が上がるスキル? そんなもの、あっていいんですかね……」
疑問符を浮かべている三人に、P型センエース1号は言う。
「叫んだからじゃねぇよ。お前らと『闘う事になった』から上がっただけだ」
そう説明してから、体の調子を確認するように、膨れ上がったオーラの質を確かめる。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
107
-
-
17
-
-
0
-
-
140
-
-
35
-
-
103
-
-
63
-
-
314
-
-
63
コメント
キャベツ太郎
満持しちゃったーw