センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

72話 三姉妹の実力。


 72話 三姉妹の実力。

 宣言すると、三姉妹のオーラが爆発的に膨れ上がった。
 極端な存在値の上昇。


 ――一つ言っておくと、ゼノリカでの地位がコネで決まる事はない。
 見合った力を持っていない者が、不相応な地位につくことはありえない。
 彼女たちが、『九華十傑』よりも『上』の地位である『五聖命王』を名乗っているのは決して伊達や酔狂じゃない。
 彼女達それぞれが、その地位に見合う力を有しているからである。



 ――『第一アルファ人』の『チート的高スペック特性』を引き継ぎ、産まれた瞬間から『この上なく尊い神の王』の手ほどきを受けて育った三姉妹の『資質』はハンパじゃなく、ぶっちゃけ、『資質』だけでいえば、ジャミよりも上。
 だから、当然、ジャミが開くよりも前に、センとこの世界で再開したと同時に、彼女達の神種は開いていた(彼女達の神種は、三至と同様、抑えつけられていただけなので、『洗礼する必要があったジャミ』とは違い、『許す』だけで簡単に開く事ができた)。

 ジャミは間違いなく天才だが、
 彼女達の『資質』は、それを超えている。

 三姉妹の強さは、ジャミを超えている(ほんのわずかな差だが)。
 そして、それぞれが、尖った技能を有している。
 簡単にカテゴライズすれば、
 銃崎は、支援特化。
 才藤は、攻撃特化。
 異守は、ハメビルド。

 その事を知っているP型センエース1号は、心の中で思う。

(三姉妹の相手は、かなりめんどくせぇ……だが、それはつまり、ここを乗り越えた先に、今の俺を置き去りにした俺がいるってこと……超えてやる……ノーデス突破……絶対にやってみせる!)


 激闘は、静かに始まった。
 互いにピタっと制止する。
 数秒、睨み合いが続く。
 これは、支配領域・制圧エリアの奪い合い。
 高次の戦闘。
 このレベルまでくると、戦闘は、殴り合いというより、テーブルゲームになってくる。
 格ゲーから、SRPGになる感じ。
 ※ さらに一つ上の次元にいくと、また変わるのだが。

(目標ノーデス……ならば、ミスは一つも許されねぇ……集中しろ……考えろ……最善の一手を導き出せ……どうすれば、俺は……こいつらを倒せる?)

 静から動に移行するまでに要した時間は20秒ほど。

 ――銃崎が、

「大変な闘いになりそうね……いいわ……私が道をつくる……麗理……」
「あいよぉ」

 才藤麗理の返事を聞くと、
 銃崎心理は、右手をかざして、バスケットボールと同じサイズの『羅針盤っぽい何か』を具現化させ、それを頭上に浮かべながら、

「限定する。道は碧(あお)。奇よりも正に」

 詠唱すると、その『羅針盤っぽい何か』――『ミニスター』が発光する。
 そして、その光は、グワっと広がっていって、
 目に見える範囲、全てを覆い尽くす特殊空間を作り出した。

 その様子を見て、P型センエース1号は、

(……碧(あお)で正……火力よりも防御を取った……長期戦上等ってか……)

 メチャメチャ単純に解説すれば、銃崎のミニスターは、有利フィールドを作るスキル。
 『海フィールドでなら、水属性のモンスターは攻撃力500アップ』みたいなもの。

 ――そこで、異守界理が、
 才藤麗理に抱きついて、

「素敵、素敵っ☆ お姉ちゃん、最高っ☆  お姉ちゃん、完璧っ☆ まず、顔がいい! なにがどう良いとは言いがたいけど、とにかく顔がいい! 五聖命王にこの人ありっ☆ 流石、お姉ちゃんは、格が違った☆」

 極端に激励をする。
 界理が称賛の言葉を投げかけるたび、麗理の体がポワっと淡く光る。

「いっつも思うけど……お前のスペシャルは、ほんとうにウザすぎるな……」

 界理のゴールドスペシャル『超々応援』。
 その効果は凄まじく、『界理に激励された者』は『全能力』が上昇するというもの。

コメント

  • キャベツ太郎

    界理の闇深そうだなー。今までに何人嫌いなやつを応援したんだろ?
    思ったよりジャミが上位のランクと互角ぐらいで面白いw
    三至と同じ時期(時期っていうかタイミング)で神種開いてたとか流石センに稽古つけてもらってただけある♪

    2
コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品