センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

63話 P型センエース1号の存在値。


 63話 P型センエース1号の存在値。

 ジャミの『神気をこめたリング』をアッサリとやぶってみせたP型センエース1号を見て、ジャミは、動揺し、

「私のリングを敗れるはずがない……どういう……」

 震えた声で、そうつぶやく。

 そんなジャミの『疑問符いっぱいの発言』に対し、
 P1は、少し首をかしげて言う。

「あん? どうしてって……んなもん、プロパティアイで確認しなおせば……ん、ああ、フェイクオーラがオートで発動していたか……悪い、悪い。この闘いの場においては、常に切っておく予定だったんだが……いやぁ、これは、完全にこっちのミスだ。まあ、許してくれや」

 そう言ってから、P1は、フェイクオーラを解除する。
 その瞬間、

「っっ??!!!」

 ジャミの目がクワっと見開いた。

(ば、ばかな……存在値3000万……だと……)

 ジャミのプロパティアイがとらえたP型センエース1号のステータスは、信じられない高みに達していた。


 【P型センエース1号】
 「生命力」―――》》
 「攻撃力」―――――》》
 「防御力」―――》》
 「俊敏性」―――》》
 「耐性力」―――》》
 「魔法力」――》》
 「正気度」―》》
 「精神力」――――――――――――――――――――――――――――――》》


 【ジャミ・ラストローズ・B・アトラー】
 「生命力」―――――――――――――――――――――――――――》》
 「攻撃力」―――――――――――》》
 「防御力」―――――》》
 「俊敏性」―――――――》》
 「耐性力」――――――――――――》》
 「魔法力」―――――――――――》》
 「正気度」――――――――》》
 「精神力」――――――――――――》》




 ハッキリ言って、ジャミよりも、ステータスは低い。
 だが、抗えるだけの数字には達していた。


(信じられない……こ、こいつ……神の領域に辿り着いているじゃないか……)


 ジャミはつい震えてしまった。
 怯えている訳ではないが、つい、驚愕のあまり、体が痙攣した。


 主以外では、初めて見る――
 ――『敵』では、初めて相対する、神の領域にいる者。

 数字がインフレした世界。
 次元が大きく拡大した舞台。
 可能性が極端なくらいに広がった戦場。

 そんな領域に、
 『目の前の敵』は立っている。


(神の領域にいるバケモノ……信じられんが、これは事実……し、しかし、では、なぜ、バロールたちは、こいつと闘えた……バロールたちとの闘いは、全部、ただの演技だったのか……)

 さらなる疑問顔を浮かべているジャミに、
 P1は間を置かずに言う。

「そんなに驚くほどの事じゃない。今しがた、俺のレベルが、お前と闘うために最適化された。それだけの話。……ようするに、D型の余剰分はハンパじゃないってだけの話だ」

 ジャミは、少しだけ冷静になり、
 そして、真剣に、P型センエース1号の話に耳を傾けた。
 しかし、

(……い、意味がわからない。……最適化? D型? 余剰分? ……いったい、なんの話……)

 本気で理解しようと聞いてみても、サッパリだった。
 あまりにも情報が少なすぎる。
 というか、あまりにも、P型センエース1号に、説明する気がなさすぎる。

「意味がわかんねぇって? そりゃそうだ。わからせようとは思ってねぇ。説明する気もねぇ。勝手に想像してろ。そして、間違ってろ。その方がこっちとしては都合がいい。……なんてな。ウソ、ウソ。間違った解釈をされたからって、こっちに都合がよくなる事なんて特にない……っていうのもウソだったり、なんだったり、しちゃったり?」



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