センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

9話 限界を超えた融合。


 9話 限界を超えた融合。

「それではインフェルノモードで訓練を開始する」

 その言葉を合図に、二人の間で火花が舞った。
 『EXレベル6000万』VS『EXレベル6000万』の闘い。
 『現世の闘い』が全て子供のお遊びに思える、もはや、何が行われているか理解することさえ出来ない、激烈すぎる戦闘。
 この両者の前では、現世最強の勇者もそれに次ぐ実力者のリーンも虫ケラと変わらない。


「オーラドール・アバターラ!!」


 ゴートも、他のセンエースに負けず劣らず『数にモノを言わせる戦法』が大好きのようで、テプガチャでアバターラをあててからというもの、本気の戦闘では、常にアバターラを投入している(敵の戦闘力が高次元になってくると、訓練が不十分なアバターラは使い物にならないが、戦闘力が微妙な者同士の戦闘だと、アバターラはかなり有効な技)。

 20体のフル投入状態、かつ、全員で、

「「「「「「レーザーサモンソード・XXX!!」」」」」」

 全部で600本のファン○ル・ソードを召喚して、もう、あっちこっちから、とにもかくにもレーザーを撃ちまくる。

 圧倒的な火力。
 だが、サイゾーも、EXレベル6000万相当のスペックを有するバケモノ。
 そう簡単に溶けはしない。
 というか、さほどダメージを受けていない!
 EXレベル6000万相当の防御力とHPをナメてはいけない!

「そんな豆鉄砲、いくら撃っても意味はないぞ」

 強靭なドリームオーラで自身を守っているサイゾー。
 そんなサイゾーに、ゴートは言う。


「意味はあるさ。こうして、しっかり、オーラを練り上げる時間稼ぎが出来ている」

「……ぁあ? 時間稼ぎ?」

「実は新しいシステムを入手してなぁ。昨日のお前との訓練の後に当てたチート。使用するのに、ちょいとオーラをタメる必要はあって面倒だし、使える時間も30秒程度とかなり短いが……そのぶん、性能は申し分ない」

 そこで、

 ゴートは、オーラドール・アバターラを解除して、単騎に戻ると、
 スゥっと息を吸い、

「カオス・インフィニット‐システム発動」

 システムを発動すると、
 ゴートの両腕に、一丁ずつ、マシンガンスタイルになっているフルパレードゼタキャノンが接続された。

「カオスインフィニッターか……また極悪な魔法を手に入れたものだな……」

 サイゾーの警戒心が一気に膨れ上がる。
 全力でガードを固めようと、いろいろと策を練っている。
 ドリームオーラの性質を変更し、とにかく死なないようにと防御スキルを積んでいく。
 EXレベル6000万クラスともなれば、とれる戦法の種類は、ほぼ無限大。
 その膨大な対処策の中から、サイゾーは最善手を取った。
 戦闘における『完全なる解答』は出せないが、『一問一答形式の最善手』を選ぶ事は得意なサイゾー。

 そんなサイゾーに、ゴートは、

「無駄だよ。防ぎ切れる訳がない。……なんで言い切れるか教えてやろうか? これで終わりじゃねぇからだよ。新しいチートはもう一つある」

 ニヤっと笑い、

「ソンキー・シャドー、召喚」

 圧倒的に神々しいオーラを放っている神の影を召喚する。
 ケタ違いに静寂な神気を纏うイケメンがそこにいた。

 ゴートは、ソンキー・シャドーを召喚すると同時、

「アマルッッ! ガメーション!!」

 召喚獣と融合できる魔法を使い、ソンキー・シャドーと一つになる。

 カっとまばゆく光る。
 その光が収束した時、
 そこには、


「ソンキーとゴートで、ソンゴートってところかな。ゴーキーでも別にいいんだが、その名前だと黒光りするあいつを思い出すんで、却下させてもらった」


 強大なオーラに包まれた魔神が立っていた。
 凶悪に神々しい後光を背負う魔人の最果て。
 完成した魔神の姿が、そこにはあったのだ。




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