センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
36話 予選における作戦を発表する。
36話 予選における作戦を発表する。
――と、そこで、モンジンが、
「あと数秒で予選開始だな。よし、最後の作戦会議だ。まず、お前たちが暴れる。俺はそれをサポートする。相手は死ぬ。以上だ」
そんなモンジンの大胆な作戦を聞きながら、バロールは言う。
(予選における作戦を発表する。開始と同時に、私が、このガキを蹴り飛ばす。その後は、第三勢力の対処に集中する。以上だ)
(完璧な作戦だと言わざるをえない)
通信による作戦会議が終了したと同時に、
重厚な笛の音が響いた。
バロールは、予定通り、
「ぐぼほぉおお!!」
回し蹴りでモンジンを吹っ飛ばしてから、その勢いのまま、乱戦の中に飛び込んでいく。
数十人の達人たちが、所狭しと、魔法を連発したり、剣を振り回したりしている物騒な戦場。
その戦場を隠れ蓑にして、バロールとジャミの二人は、『第三勢力の女たち』の動きを観察する。
彼女達は、派手に動かず、テキトーに、周囲のザコを処理していた。
いまのところ、存在値30前後に見える動きに抑えている。
バロールが言う。
(どうやら、連中、闇に身をひそめたままミッションを遂行する気のようだな。まだ、私たちと、どこまで接触するつもりなのか分からないが……とりあえず、ここまでは慎重だ)
(大局を見ているムーブだと推定。こちらとしては好都合。……まずは同じ土俵で闘い、その上で『互いの力量をはかる』のがベストではないかと提案する)
(それでいこう)
プランが固まったところで、
「おい、お前ら、俺をおいていくな! 俺たちは家族だと言っただろう!」
「「っ?!」」
背後から追いかけてきたモンジンを見てギョっとする二人。
「まったく、大きな大会で緊張するのは分かるが、しかし、だからって、味方の俺に攻撃をあてるかね。まったく、まったく、とんだおバカさんだぜ」
(バカな……どうして動ける……)
(手加減しすぎたな、バロール。『あの少年に対する不愉快さ』を『我慢しすぎた』のだろう? その気持ち、分からないでもないが、調節がヘタクソすぎると言わざるをえない)
(……ぇ、いや……間違いなくミゾオチに、一発アウト確定の一撃を――)
(もういい。あの少年は放っておけ。第三勢力だけに集中する)
(ぁ、ああ……)
首をかしげながらも、今は『ガキの遊び相手ができる状況』ではないので、バロールは、モンジンの事を意識から消そうと努めた。
モンジンをシカトすることに決めた二人は、第三勢力の女たち同様、テキトーに、周囲のザコを排除しつつ、徐々に、互いの支配領域に迫っていく。
『その様子(バロールとジャミが他の参加者を倒しているところ)』を満足気にみているモンジンが、時折、
「いいぞ、お前ら! 作戦通りだ!」
などと言いながら、バロールとジャミが倒した連中を足蹴にしつつ、
「ふはは! ザコどもめ! 我ら無敵の『モンジンと愉快な仲間達』に勝てるわけがないだろう!」
などと叫んでる。
シカトしようと努めてはいるものの、モンジンのそんな様子が視界に入ってしまい、つい真剣にイラっとしてしまった二人は、スーっと、モンジンから距離をとる。
「お、おい! だから、俺を置いていくなと言っとろぉがぁ!」
二人を追いかけようとしたモンジンだったが、
ちょうど、それを阻むように、『265番(屈強な体つきをしているスキンヘッドの男)』がモンジンに襲いかかってきた。
「どっわー! くっ……ぉ、おい! 265番! やめておけ! 俺には手をだすな! 俺はあまりにも強すぎる! 後悔することにしかならないと断言できる!」
「そうか。じゃあ、倒されてから後悔するとしよう」
「っ……くぅ……このわからず屋さんめ……ちっ……しかたない、いいだろう……高みを魅せてやる。後悔の渦に飲み込まれるがいい! くらえ、ダイナマイトパーンチ!」
――と、そこで、モンジンが、
「あと数秒で予選開始だな。よし、最後の作戦会議だ。まず、お前たちが暴れる。俺はそれをサポートする。相手は死ぬ。以上だ」
そんなモンジンの大胆な作戦を聞きながら、バロールは言う。
(予選における作戦を発表する。開始と同時に、私が、このガキを蹴り飛ばす。その後は、第三勢力の対処に集中する。以上だ)
(完璧な作戦だと言わざるをえない)
通信による作戦会議が終了したと同時に、
重厚な笛の音が響いた。
バロールは、予定通り、
「ぐぼほぉおお!!」
回し蹴りでモンジンを吹っ飛ばしてから、その勢いのまま、乱戦の中に飛び込んでいく。
数十人の達人たちが、所狭しと、魔法を連発したり、剣を振り回したりしている物騒な戦場。
その戦場を隠れ蓑にして、バロールとジャミの二人は、『第三勢力の女たち』の動きを観察する。
彼女達は、派手に動かず、テキトーに、周囲のザコを処理していた。
いまのところ、存在値30前後に見える動きに抑えている。
バロールが言う。
(どうやら、連中、闇に身をひそめたままミッションを遂行する気のようだな。まだ、私たちと、どこまで接触するつもりなのか分からないが……とりあえず、ここまでは慎重だ)
(大局を見ているムーブだと推定。こちらとしては好都合。……まずは同じ土俵で闘い、その上で『互いの力量をはかる』のがベストではないかと提案する)
(それでいこう)
プランが固まったところで、
「おい、お前ら、俺をおいていくな! 俺たちは家族だと言っただろう!」
「「っ?!」」
背後から追いかけてきたモンジンを見てギョっとする二人。
「まったく、大きな大会で緊張するのは分かるが、しかし、だからって、味方の俺に攻撃をあてるかね。まったく、まったく、とんだおバカさんだぜ」
(バカな……どうして動ける……)
(手加減しすぎたな、バロール。『あの少年に対する不愉快さ』を『我慢しすぎた』のだろう? その気持ち、分からないでもないが、調節がヘタクソすぎると言わざるをえない)
(……ぇ、いや……間違いなくミゾオチに、一発アウト確定の一撃を――)
(もういい。あの少年は放っておけ。第三勢力だけに集中する)
(ぁ、ああ……)
首をかしげながらも、今は『ガキの遊び相手ができる状況』ではないので、バロールは、モンジンの事を意識から消そうと努めた。
モンジンをシカトすることに決めた二人は、第三勢力の女たち同様、テキトーに、周囲のザコを排除しつつ、徐々に、互いの支配領域に迫っていく。
『その様子(バロールとジャミが他の参加者を倒しているところ)』を満足気にみているモンジンが、時折、
「いいぞ、お前ら! 作戦通りだ!」
などと言いながら、バロールとジャミが倒した連中を足蹴にしつつ、
「ふはは! ザコどもめ! 我ら無敵の『モンジンと愉快な仲間達』に勝てるわけがないだろう!」
などと叫んでる。
シカトしようと努めてはいるものの、モンジンのそんな様子が視界に入ってしまい、つい真剣にイラっとしてしまった二人は、スーっと、モンジンから距離をとる。
「お、おい! だから、俺を置いていくなと言っとろぉがぁ!」
二人を追いかけようとしたモンジンだったが、
ちょうど、それを阻むように、『265番(屈強な体つきをしているスキンヘッドの男)』がモンジンに襲いかかってきた。
「どっわー! くっ……ぉ、おい! 265番! やめておけ! 俺には手をだすな! 俺はあまりにも強すぎる! 後悔することにしかならないと断言できる!」
「そうか。じゃあ、倒されてから後悔するとしよう」
「っ……くぅ……このわからず屋さんめ……ちっ……しかたない、いいだろう……高みを魅せてやる。後悔の渦に飲み込まれるがいい! くらえ、ダイナマイトパーンチ!」
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