センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
27話 五聖命王の三姉妹。
27話 五聖命王の三姉妹。
「今日一日は、まるまる、わたしたちと一緒にいるって約束、忘れてないすよね?」
「一緒にいられなかった時間は、ロスタイムですよっ。ちゃんと延長してもらいますからねっ☆」
ガンガンに攻めてくる二人の美女を、
「はいはい、ごめんごめん」
と軽く流すセン。
才藤麗理と異守界理。
双子でありながら、顔つき以外は、あまり似ていない二人の美女。
『冒険者試験の予選が終わった直後』に合流した五聖命王の二人。
彼女達と銃崎心理は、三姉妹であり、全員、『朝日』の娘。
『三至天帝の直下で、五聖命王の頂点――閃朝日』の『第一アルファ人的な極端に優等な資質』をシッカリと受け継いだ超天才たち。
銃崎・才藤・異守は、三人とも、特別な資質を持って誕生し、かつ、産まれた瞬間からずっと『センエースの手ほどきという究極の英才教育』を受けて育ったため、全員、とびぬけて優れたスペックを誇っている。
ちなみに、彼女達の名字が『閃』ではない理由は、『朝日が認めなかった』から。
センは、『彼女達が望むなら、普通に自分の名字をあげるつもり』だったが、
朝日が、なんやかんやと理由をつけ、全力で拒んだので、
結局、彼女達には、『センが中学二年生の時に常用していた真名』がつけられる事になった。
真名とはもちろん、自分で自分につけたカッコイイ名前のことである(説明するまでもありませんね)。
『時期的なアレ』だったり、『父親に対する反発心』だったり、『自分の名字が一字であるという事に対する、客観的には解析不能の謎イライラ』だったり、自分に複数の名前をつけていた理由は色々あるが、とかく、当時のセンは、自己紹介をする時、『はじめまして、閃壱番です(まあ、本名は銃崎だがな)』と、心の中でつけたしては、ニヤリとほくそ笑んでいた。
テストで名前を記入する時も、いったん、銃崎と書いて、
(おっと、本名を書いてしまった)
などと心の中でつぶやいてから、消しゴムを入れて、閃と書き直したりしていた。
それらは、中学一年の終わり頃から中学二年の終わりまで続けていた『格式高い習慣』であり、センの真名履歴は、初期が銃崎心悟で、中期が才藤零児で、後期が異守界介だった。
麗理だけ、漢字が違うのは、特別な理由があるワケではなく、単純に、女の子なんだから、『れい』は、『ゼロ』より『うららか』の方がいいだろうと思った、という、ただそれだけ。
ちなみに、シューリの五聖命王としての名字である『酒神』は、シューリの名前を始めて耳にした時、シューリ・スピリット・アースの『スピリット・アース』の部分が、『スピリタス』に聞こえたから、という、実にしょうもない理由。
※ ついでに言っておくと、朝日には、もう一人『夕日』という男の子がいる。
夕日は、朝日の第一アルファ人的な特質性を一切受け継いでいない『一般的な第一ベータ人』だった。
センが丁寧な手ほどきをして、魔法を教えたり、剣を教えたりしたが、結局、凡人の領域から出る事はなかった。
結果、夕日は、第一ベータで、普通に朝日の孫を設け、普通に老いて、普通に死んだ。
夕日がソレを望んだため、センは、夕日に不死のスペシャルを与えようとはしなかったのだ(当時の段階でも、センがその気になれば、どうにか不死にするくらいの事はできたし、望むなら、そうしてやろうと思っていたが、夕日は断固として拒否した)。
『自分が永遠の命を得ても、特に何が出来るとも思えません。意味のない劣等感を抱えたまま無駄に長く生きるより、一つの小さな命として、誇りをもって、天寿を全うしたく存じます』
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
58
-
-
1
-
-
38
-
-
550
-
-
5
-
-
40
-
-
63
-
-
157
-
-
239
コメント