センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
26話 狂気のマッド召喚士ラムド・セノワール。
26話 狂気のマッド召喚士ラムド・セノワール。
「さっきの俺の発言は冗談でも悪ノリでも一時の感情でもねぇ。俺のフローチャートに則った完璧かつ正式な宣戦布告。お前らの国は死ぬ。俺が殺す」
ラムドの言葉に呼応するように、揃って魔剣を構えるスリーピース・カースソルジャーを見て、
各国の首脳陣は、一斉に剣や杖を抜いた。
もはや、こうなってしまえば、『リーンが止めるだろう』とは思えなかった。
あの化け物三体が相手となれば、リーンでは止めきれない。
となれば、自分たちの身は自分たちで守るしかない。
((((……死闘になる……))))
――ここにいるのは、全員が各国の上層部。
つまり、全員『冒険者』。
誰もかれもが、この世界では破格の力を持つ超人。
『親が偉いさんだったから』という理由だけでここに来た者は一人もいない。
ゆえに、みな、カースソルジャーの力が正確に理解できる。
会議室は、ピリピリとした死の空気に包まれる。
膨れ上がり続ける緊張感。
この極限状態で、最初に動いたのは、他の誰でもないサリエリだった。
サリエリは、
「ラムド! やめろ!」
ラムドの胸倉をつかみ、
「気持ちはわかる! 貴様が怒ってくれて、正直、嬉しいとも思う! だが、やめろ! このままでは戦争に――」
最後まで言わせてもらえなかった。
サリエリは、ラムドの魔法(呪縛ランク6)でアッサリと拘束され、その場に転がされた。
「サリエリ、俺はいま、『途方もない繊細さ』を要する『非常に高度で政治的な外交』をしているんだ。一介の武将でしかないお前の出る幕はない。黙って寝てろ」
言ってから、ラムドは、各国の頂点――冒険者たちを睨みつける。
明らかにブチ切れている鬼の形相。
とても外交官の顔ではない。
まず、セファイルのサーナ王女が口を開いた。
「と、とてつもない強さを持った召喚獣ね……それで私の弟を殺したのかしら?」
震える体を精神力で抑えながらそう問いかけてきたサーナ。
ラムドは、
「ああ。こいつらが殺した。正確には呪い殺した」
「……でしょうね。……流石に、あのバカでも勝てないでしょう。あのバカでも、一体を相手にするのが精々……それを三体も……とんでもない召喚能力……まさか、ラムド・セノワールが、ここまで非常識な召喚士だとは思っていなかったわ。……けれど、あなた、勝手な真似をしていいのかしら? あなたの女王様が、随分と御怒りのようだけど?」
サーナのパスで、ようやくリーンは立ちあがる。
ガターンっとイスを吹き飛ばす勢いで地面を踏みしめる。
ここまで、ことごとくタイミングを失っていたが、
もはや、なんの障害もない。
リーンは、
「ラムドぉおおお!!」
怒りを爆発させて、ラムドを睨みつけ、
臣下の非礼をどう詫びるべきかと考えながら、
「そこまでだ! もういい!」
王としての役目を果たそうとしているリーン。
戦争を起こさせないために、どうするべきか、何を言うべきか、必死に頭を振るっているリーン。
そんなリーンに、しごく呑気な顔で、
「もういい? 何がです?」
「やりすぎだ! このままでは戦争になる! そこまででいい! それ以上はやめろ!」
「……聞こえませんでしたか? もう宣戦布告は終わっています。『このままでは』もクソも、戦争はとっくに始まっているのですよ。記念すべき世界大戦の開催国代表として、これから忙しくなりますね、陛下♪」
「ふ、ふざけるなぁあああ! わしが、なんのために、いままでぇ!」
そこで、ラムドは、片手でリーンの口をふさぐ。
ほとんど力は入れていない。
しかし、リーンはラムドの手をほどけない。
(なっ……なんだ、この力……ラムドの肉体強度は、私の10分の1以下……なのに、なぜ、こんな……)
「もう少し、ウツケの振りを続けたかったが……こうなったら、もう終わりだ。お前がナメられているだけなら、まだ静観できたが、あのバカどもは、境界線を飛び越えて、『俺の研究結果』まで奪おうとした。ならば、終了だ。召喚キチ○イのフリは、これにて終了。ここからは、ド直球の魔王国宰相として――世界の支配構造を再編する狂気のマッド召喚士ラムド・セノワールとして動かせてもらう」
「さっきの俺の発言は冗談でも悪ノリでも一時の感情でもねぇ。俺のフローチャートに則った完璧かつ正式な宣戦布告。お前らの国は死ぬ。俺が殺す」
ラムドの言葉に呼応するように、揃って魔剣を構えるスリーピース・カースソルジャーを見て、
各国の首脳陣は、一斉に剣や杖を抜いた。
もはや、こうなってしまえば、『リーンが止めるだろう』とは思えなかった。
あの化け物三体が相手となれば、リーンでは止めきれない。
となれば、自分たちの身は自分たちで守るしかない。
((((……死闘になる……))))
――ここにいるのは、全員が各国の上層部。
つまり、全員『冒険者』。
誰もかれもが、この世界では破格の力を持つ超人。
『親が偉いさんだったから』という理由だけでここに来た者は一人もいない。
ゆえに、みな、カースソルジャーの力が正確に理解できる。
会議室は、ピリピリとした死の空気に包まれる。
膨れ上がり続ける緊張感。
この極限状態で、最初に動いたのは、他の誰でもないサリエリだった。
サリエリは、
「ラムド! やめろ!」
ラムドの胸倉をつかみ、
「気持ちはわかる! 貴様が怒ってくれて、正直、嬉しいとも思う! だが、やめろ! このままでは戦争に――」
最後まで言わせてもらえなかった。
サリエリは、ラムドの魔法(呪縛ランク6)でアッサリと拘束され、その場に転がされた。
「サリエリ、俺はいま、『途方もない繊細さ』を要する『非常に高度で政治的な外交』をしているんだ。一介の武将でしかないお前の出る幕はない。黙って寝てろ」
言ってから、ラムドは、各国の頂点――冒険者たちを睨みつける。
明らかにブチ切れている鬼の形相。
とても外交官の顔ではない。
まず、セファイルのサーナ王女が口を開いた。
「と、とてつもない強さを持った召喚獣ね……それで私の弟を殺したのかしら?」
震える体を精神力で抑えながらそう問いかけてきたサーナ。
ラムドは、
「ああ。こいつらが殺した。正確には呪い殺した」
「……でしょうね。……流石に、あのバカでも勝てないでしょう。あのバカでも、一体を相手にするのが精々……それを三体も……とんでもない召喚能力……まさか、ラムド・セノワールが、ここまで非常識な召喚士だとは思っていなかったわ。……けれど、あなた、勝手な真似をしていいのかしら? あなたの女王様が、随分と御怒りのようだけど?」
サーナのパスで、ようやくリーンは立ちあがる。
ガターンっとイスを吹き飛ばす勢いで地面を踏みしめる。
ここまで、ことごとくタイミングを失っていたが、
もはや、なんの障害もない。
リーンは、
「ラムドぉおおお!!」
怒りを爆発させて、ラムドを睨みつけ、
臣下の非礼をどう詫びるべきかと考えながら、
「そこまでだ! もういい!」
王としての役目を果たそうとしているリーン。
戦争を起こさせないために、どうするべきか、何を言うべきか、必死に頭を振るっているリーン。
そんなリーンに、しごく呑気な顔で、
「もういい? 何がです?」
「やりすぎだ! このままでは戦争になる! そこまででいい! それ以上はやめろ!」
「……聞こえませんでしたか? もう宣戦布告は終わっています。『このままでは』もクソも、戦争はとっくに始まっているのですよ。記念すべき世界大戦の開催国代表として、これから忙しくなりますね、陛下♪」
「ふ、ふざけるなぁあああ! わしが、なんのために、いままでぇ!」
そこで、ラムドは、片手でリーンの口をふさぐ。
ほとんど力は入れていない。
しかし、リーンはラムドの手をほどけない。
(なっ……なんだ、この力……ラムドの肉体強度は、私の10分の1以下……なのに、なぜ、こんな……)
「もう少し、ウツケの振りを続けたかったが……こうなったら、もう終わりだ。お前がナメられているだけなら、まだ静観できたが、あのバカどもは、境界線を飛び越えて、『俺の研究結果』まで奪おうとした。ならば、終了だ。召喚キチ○イのフリは、これにて終了。ここからは、ド直球の魔王国宰相として――世界の支配構造を再編する狂気のマッド召喚士ラムド・セノワールとして動かせてもらう」
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