センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
20話 『現闘力』の限界
20話
「お前の『戦闘力』、驚いた事に、かなり上がっているな。本当にびっくりしたよ。いやぁ、マジで、『三人合体で、爆発的に戦闘力が上がるって、どういう事だよ』って、普通に焦った。だが、爆発的に上がったといっても、所詮は、『現闘力』が三倍になったくらい」
『現闘』とは、『現世のあがき』である。
神の世界にいた時は、そのラインが重要だったので、
強さについて語る時は、常にキチンと区別していたが、
現世には、『神闘の領域に至っている者』がいない。
それゆえ、区別する必要がないので、
センも、普段は、戦闘技能そのものを語る時は、
『戦闘力』でひとくくりにしている。
現闘の正確な定義は、『神闘以外の戦闘技能』
神の世界では、
『神の次元に至った戦闘技能』
と
『それ以外のあがき』
を明確に区別している。
非常に分かりやすいたとえがある。
『神闘』 → 『囲碁』
『現闘』 → 『五目ならべ』
同じ盤面で、同じ石を使っての闘いではあるが、
底の深さがけた違い。
もちろん、現闘も深い。
決して浅くはない。
天才が、その生涯をかけても、真髄には辿りつけない概念の大迷宮。
それは事実。
だが、神闘と比べれば、たかが知れている。
それも事実。
「融合結果という常識――そこを起点に考えれば、確かに信じられない上昇値。だが、所詮、『現闘力』が前よりもマシになっただけ。『現闘の最果て』には至っているが、所詮はそれだけの話。現実問題、その程度じゃ、俺には届かない」
言いながら、センは、アダムの足を払った。
「っ」
仰向けに倒れたアダムの腹に、センは、右足の底を、ドンッッと押しつけた。
「ぐほっ!」
血の噴水になったアダムに、
「砕くつもりで踏んだが、ちょいと血を吐く程度か。はははっ。存在値も、驚くほど上がっているな。驚異的なオーラの密度。さっきの速度といい、一撃の重さといい……ステータスだけなら、確実に今の俺は超えている」
仮に、センの全力攻撃力を10だとした場合、アダムの攻撃力は『12~』。
とてつもない強さ。
「見えないから、感覚だけの判断になるが……最低でも19兆……流石に20兆は超えていないか? よくわからんが、凄まじい強さ。なんでそうなったのかマジで不明……脅威を感じるレベル。それは事実――だが、所詮は、かつて、俺が殺した究極超邪神と同じくらい。『戦闘力(現闘も神闘もひっくるめた、本物の戦闘能力)』に関しては、神闘をまったく解していない分、邪神よりも、お前の方が遥かに劣っている……」
邪神は戦闘力もハンパじゃなかった。
圧倒的な存在値に、優れた戦闘力。
正直、セン一人では勝てなかった。
200億年を積んで、二柱の究極超神と力を合わせ、
他の超神たちの支援も受けて、
かつ、様々な幸運が重なって、
ついには、最果てに届いて、
それで、ようやく勝てた。
だが、それも、かつての話。
「つまりは、しょせん、『世界進化前の俺』でも、手順を踏めば、どうにか殺せた程度のラスボス。今のお前は、『ソレ』よりも戦闘力が遥かに弱い、存在値だけのハリボテ。……なら、エクストラステージに達している『今の俺』が負ける訳ねぇだろ」
「ぅえ……おぇ……」
話を聞くので精いっぱいのアダム。
こかされた後の踏みつけでは、ほとんどダメージを負っていない。
最初の一撃でアダムは完全に沈められた。
次元の違う一撃だった。
理解できない一撃。
「流石に、鼻歌まじりに、両目をつぶっていても片手で楽勝……って訳じゃないが、ちゃんと、普通に戦えば当たり前に勝てる。多少は脅威を感じるが、畏怖は抱けねぇ」
痛みの中で、アダムは考え続けた。
しかし、時間がたった今でも、何が何だかまるで理解できない。
アダムは、センの話を聞きながら、ずっと、必死に頭をまわして考えた。
けれど、結局、何もわからなかった。
なぜ、センの拳が自分の肉体に当たったのか、
いまだに、それすら理解できない。
「お前の『戦闘力』、驚いた事に、かなり上がっているな。本当にびっくりしたよ。いやぁ、マジで、『三人合体で、爆発的に戦闘力が上がるって、どういう事だよ』って、普通に焦った。だが、爆発的に上がったといっても、所詮は、『現闘力』が三倍になったくらい」
『現闘』とは、『現世のあがき』である。
神の世界にいた時は、そのラインが重要だったので、
強さについて語る時は、常にキチンと区別していたが、
現世には、『神闘の領域に至っている者』がいない。
それゆえ、区別する必要がないので、
センも、普段は、戦闘技能そのものを語る時は、
『戦闘力』でひとくくりにしている。
現闘の正確な定義は、『神闘以外の戦闘技能』
神の世界では、
『神の次元に至った戦闘技能』
と
『それ以外のあがき』
を明確に区別している。
非常に分かりやすいたとえがある。
『神闘』 → 『囲碁』
『現闘』 → 『五目ならべ』
同じ盤面で、同じ石を使っての闘いではあるが、
底の深さがけた違い。
もちろん、現闘も深い。
決して浅くはない。
天才が、その生涯をかけても、真髄には辿りつけない概念の大迷宮。
それは事実。
だが、神闘と比べれば、たかが知れている。
それも事実。
「融合結果という常識――そこを起点に考えれば、確かに信じられない上昇値。だが、所詮、『現闘力』が前よりもマシになっただけ。『現闘の最果て』には至っているが、所詮はそれだけの話。現実問題、その程度じゃ、俺には届かない」
言いながら、センは、アダムの足を払った。
「っ」
仰向けに倒れたアダムの腹に、センは、右足の底を、ドンッッと押しつけた。
「ぐほっ!」
血の噴水になったアダムに、
「砕くつもりで踏んだが、ちょいと血を吐く程度か。はははっ。存在値も、驚くほど上がっているな。驚異的なオーラの密度。さっきの速度といい、一撃の重さといい……ステータスだけなら、確実に今の俺は超えている」
仮に、センの全力攻撃力を10だとした場合、アダムの攻撃力は『12~』。
とてつもない強さ。
「見えないから、感覚だけの判断になるが……最低でも19兆……流石に20兆は超えていないか? よくわからんが、凄まじい強さ。なんでそうなったのかマジで不明……脅威を感じるレベル。それは事実――だが、所詮は、かつて、俺が殺した究極超邪神と同じくらい。『戦闘力(現闘も神闘もひっくるめた、本物の戦闘能力)』に関しては、神闘をまったく解していない分、邪神よりも、お前の方が遥かに劣っている……」
邪神は戦闘力もハンパじゃなかった。
圧倒的な存在値に、優れた戦闘力。
正直、セン一人では勝てなかった。
200億年を積んで、二柱の究極超神と力を合わせ、
他の超神たちの支援も受けて、
かつ、様々な幸運が重なって、
ついには、最果てに届いて、
それで、ようやく勝てた。
だが、それも、かつての話。
「つまりは、しょせん、『世界進化前の俺』でも、手順を踏めば、どうにか殺せた程度のラスボス。今のお前は、『ソレ』よりも戦闘力が遥かに弱い、存在値だけのハリボテ。……なら、エクストラステージに達している『今の俺』が負ける訳ねぇだろ」
「ぅえ……おぇ……」
話を聞くので精いっぱいのアダム。
こかされた後の踏みつけでは、ほとんどダメージを負っていない。
最初の一撃でアダムは完全に沈められた。
次元の違う一撃だった。
理解できない一撃。
「流石に、鼻歌まじりに、両目をつぶっていても片手で楽勝……って訳じゃないが、ちゃんと、普通に戦えば当たり前に勝てる。多少は脅威を感じるが、畏怖は抱けねぇ」
痛みの中で、アダムは考え続けた。
しかし、時間がたった今でも、何が何だかまるで理解できない。
アダムは、センの話を聞きながら、ずっと、必死に頭をまわして考えた。
けれど、結局、何もわからなかった。
なぜ、センの拳が自分の肉体に当たったのか、
いまだに、それすら理解できない。
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