センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
56話 百済は
56話
百済に属する者は、特異なプライドを持っているので、特定の王に肩入れすることは少ない(闇の支配者であるという尖り切った自覚と、己の上に在るのは、輝く『天上のみ』というプライド。とはいえ、全員ではない)。
だが、自らの信念に基づき『こうするべきだ』と思った事は実行する。
ゆえに、
『~~だから、~~という手助けをしてくれ。適切な報酬もだすよ。どうかな、リラ・リラ・ゼノリカ』
と言われた際、
その思想に共感すれば
『おっけー、その思想にはかなり共感できるから報酬は半額でもいいよ、リラ・リラ・ゼノリカ』
と受け入れてくれる。
百済の面々にとって、『天下に属する者』に対する仲間意識はかなり希薄だが、決してゼロではない。
天上の意志を、過不足なく遂行するために、枷となりうる『余計な関係』は築かないでおこうと常に留意しているが、『必要な関係』を断とうとはしていない。
百済は常に、恐れられていなければいけない。
『どこに潜んでいるか分からない観察者』である事が求められる闇の住人。
暗殺だろうと、拷問だろうと、
スパイだろうと、人体実験だろうと、洗脳だろうと、誘拐だろうと、
それが、天上の望みならば、是非もなし。
その強い覚悟を常に剥きだしにしている黒の組織。
常に無慈悲な闇人形。
特異な運命を背負った執行人。
だが、だからといって空気が読めない訳ではない。
一緒にされがちだが、『覚悟を持つこと』と『空気が読めない事』は違う。
臨機応変に出来るか出来ないかは、頭の良し悪しの問題であって、スタンスどうこうは、実際のところ、あまり関係ない(関係がある場合だってもちろんあるが)。
「確か、百済に、『死体』の贋作を大量に作り出せる妙な魔法を使える者がいたじゃろう。あやつは悪の演出に使える」
「ギャラリじゃな。確か、コードネームは……なんじゃったっけ、UV1」
「ウルトラバイオレット009ですね」
「そうそう」
「ころころ変わるからわからんようになるんじゃよなぁ」
「いや、ころころって、百済の階級に変動があるのは、十年に一回くらいじゃぞ」
「え、そんなもんなのか……最近、時間の感覚が狂ってきておってのう」
「わかるわー、歳、恐いわぁ」
「どうにかして不老を得たいんじゃがのう……不老の取得、むずいんじゃよなぁ」
「不死は、まあまあ簡単に成せたのじゃがのう」
「ハンパな不死なら、最悪、薬でもいけるしのう」
「あれ? なんの話をしておったっけ?」
「ボケ老人が。UV9の件じゃろう」
「ああ、そうそう」
「UV9の贋作魔法は凄まじい。本物の死体と何が違うのか分からん」
「そして趣味が悪い。なぜか、人の死体の贋作を創ることにしか興味がないという」
「特に、『人体実験等で奇形に歪んでしまった死体』の作成を好むという」
「なんで、そんなのがゼノリカに所属しとるんだ」
「腕がいいからじゃろう」
「当たり前の話じゃ」
「やつの能力は、魔法ではなく、希少な固有スキルじゃからのう」
「そして、もちろん性格は温厚でまじめだ。わずかも汚れてはおらん」
「そこは別に疑っておらん」
「穢れた者など、ゼノリカに所属する事はもちろん、近づくこともできんからな」
「……ふむ。おそらく、その『穢れ』というのが問題なのかもしれん」
「ん?」
「最近、少し考えておってな。今までの我々は、ゼノリカの基準をもとに『醜さ』を判断してきたが、そろそろ、そのモノサシが歪んできている可能性について考慮しなければいけない時期ではないか――そんな分水嶺、過渡期にあるのでは、と」
「ゆえに、今、正しく悪を知れ……というわけか?」
「ふむ。悪を知るということは、悪を回避する最も直接的な手段ということ。もちろん、ゼノリカの法を疑うようなマネはせん。ようは、わしらの認識の調整じゃな」
「上は色々と考えるのう」
と、そこで、アンドロメダが、
「し、しかし……ふ、ははっ……ま、まさか……神帝陛下から命がくる……とは……ふっ……はっ」
興奮を隠し切れていないアンドロメダの発言に、誰しもの手が止まった。
アクエリアスが、
「確かにのう……正直、信じられん……が、まさか神帝陛下の存在を『騙る』はずもあるまいし――」
二人がそんな会話しているのを聞いて、
「ん? ちょっと待ってほしい。神帝陛下とは……至天帝陛下の御三方を合わせた、特殊な呼び名……のことじゃよな? こたびの命は、三至天帝陛下の総意、そういう意味じゃろう?」
「私もそう思っておったのじゃが……アンドロメダ殿、違うのですか?」
「神帝陛下はおられるよ……私の家には、ジイサマのジイサマのジイサマのもっとジイサマが、『神帝陛下の威光に触れた証拠』、その記録が残っておる。それに、私は、パメラノ猊下から直接、神帝陛下のお話を伺った事もある」
「……ぐ、偶像ではないというのか? バカな……」
「あ、あくまでも、ゼノリカという組織全体の擬神化じゃろう? ち、違うのか?」
「け、権威の象徴、それ以下でもそれ以上でもないはず……ま、まさか、神帝陛下などという存在が実在するわけ……」
「信じられんのも無理はない。どの聖典にも、主の偉業は、『正確に書かれすぎておる』からのう」
「……正確に書かれすぎて……? どういう意味じゃ、アンドロメダ」
「皆が知っておる神の伝説は……全部、ただの事実じゃ。正確に伝えようとするあまり、誰も信じなくなってしまったという稀有な例……」
百済に属する者は、特異なプライドを持っているので、特定の王に肩入れすることは少ない(闇の支配者であるという尖り切った自覚と、己の上に在るのは、輝く『天上のみ』というプライド。とはいえ、全員ではない)。
だが、自らの信念に基づき『こうするべきだ』と思った事は実行する。
ゆえに、
『~~だから、~~という手助けをしてくれ。適切な報酬もだすよ。どうかな、リラ・リラ・ゼノリカ』
と言われた際、
その思想に共感すれば
『おっけー、その思想にはかなり共感できるから報酬は半額でもいいよ、リラ・リラ・ゼノリカ』
と受け入れてくれる。
百済の面々にとって、『天下に属する者』に対する仲間意識はかなり希薄だが、決してゼロではない。
天上の意志を、過不足なく遂行するために、枷となりうる『余計な関係』は築かないでおこうと常に留意しているが、『必要な関係』を断とうとはしていない。
百済は常に、恐れられていなければいけない。
『どこに潜んでいるか分からない観察者』である事が求められる闇の住人。
暗殺だろうと、拷問だろうと、
スパイだろうと、人体実験だろうと、洗脳だろうと、誘拐だろうと、
それが、天上の望みならば、是非もなし。
その強い覚悟を常に剥きだしにしている黒の組織。
常に無慈悲な闇人形。
特異な運命を背負った執行人。
だが、だからといって空気が読めない訳ではない。
一緒にされがちだが、『覚悟を持つこと』と『空気が読めない事』は違う。
臨機応変に出来るか出来ないかは、頭の良し悪しの問題であって、スタンスどうこうは、実際のところ、あまり関係ない(関係がある場合だってもちろんあるが)。
「確か、百済に、『死体』の贋作を大量に作り出せる妙な魔法を使える者がいたじゃろう。あやつは悪の演出に使える」
「ギャラリじゃな。確か、コードネームは……なんじゃったっけ、UV1」
「ウルトラバイオレット009ですね」
「そうそう」
「ころころ変わるからわからんようになるんじゃよなぁ」
「いや、ころころって、百済の階級に変動があるのは、十年に一回くらいじゃぞ」
「え、そんなもんなのか……最近、時間の感覚が狂ってきておってのう」
「わかるわー、歳、恐いわぁ」
「どうにかして不老を得たいんじゃがのう……不老の取得、むずいんじゃよなぁ」
「不死は、まあまあ簡単に成せたのじゃがのう」
「ハンパな不死なら、最悪、薬でもいけるしのう」
「あれ? なんの話をしておったっけ?」
「ボケ老人が。UV9の件じゃろう」
「ああ、そうそう」
「UV9の贋作魔法は凄まじい。本物の死体と何が違うのか分からん」
「そして趣味が悪い。なぜか、人の死体の贋作を創ることにしか興味がないという」
「特に、『人体実験等で奇形に歪んでしまった死体』の作成を好むという」
「なんで、そんなのがゼノリカに所属しとるんだ」
「腕がいいからじゃろう」
「当たり前の話じゃ」
「やつの能力は、魔法ではなく、希少な固有スキルじゃからのう」
「そして、もちろん性格は温厚でまじめだ。わずかも汚れてはおらん」
「そこは別に疑っておらん」
「穢れた者など、ゼノリカに所属する事はもちろん、近づくこともできんからな」
「……ふむ。おそらく、その『穢れ』というのが問題なのかもしれん」
「ん?」
「最近、少し考えておってな。今までの我々は、ゼノリカの基準をもとに『醜さ』を判断してきたが、そろそろ、そのモノサシが歪んできている可能性について考慮しなければいけない時期ではないか――そんな分水嶺、過渡期にあるのでは、と」
「ゆえに、今、正しく悪を知れ……というわけか?」
「ふむ。悪を知るということは、悪を回避する最も直接的な手段ということ。もちろん、ゼノリカの法を疑うようなマネはせん。ようは、わしらの認識の調整じゃな」
「上は色々と考えるのう」
と、そこで、アンドロメダが、
「し、しかし……ふ、ははっ……ま、まさか……神帝陛下から命がくる……とは……ふっ……はっ」
興奮を隠し切れていないアンドロメダの発言に、誰しもの手が止まった。
アクエリアスが、
「確かにのう……正直、信じられん……が、まさか神帝陛下の存在を『騙る』はずもあるまいし――」
二人がそんな会話しているのを聞いて、
「ん? ちょっと待ってほしい。神帝陛下とは……至天帝陛下の御三方を合わせた、特殊な呼び名……のことじゃよな? こたびの命は、三至天帝陛下の総意、そういう意味じゃろう?」
「私もそう思っておったのじゃが……アンドロメダ殿、違うのですか?」
「神帝陛下はおられるよ……私の家には、ジイサマのジイサマのジイサマのもっとジイサマが、『神帝陛下の威光に触れた証拠』、その記録が残っておる。それに、私は、パメラノ猊下から直接、神帝陛下のお話を伺った事もある」
「……ぐ、偶像ではないというのか? バカな……」
「あ、あくまでも、ゼノリカという組織全体の擬神化じゃろう? ち、違うのか?」
「け、権威の象徴、それ以下でもそれ以上でもないはず……ま、まさか、神帝陛下などという存在が実在するわけ……」
「信じられんのも無理はない。どの聖典にも、主の偉業は、『正確に書かれすぎておる』からのう」
「……正確に書かれすぎて……? どういう意味じゃ、アンドロメダ」
「皆が知っておる神の伝説は……全部、ただの事実じゃ。正確に伝えようとするあまり、誰も信じなくなってしまったという稀有な例……」
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